キャリアアップコラム vol.153
転職成功を妨げる”負の妄想”とは

転職は人生の一大イベント。

転職そのものについて関心はあったものの行動を起こすまでには至らず、1社への忠誠を全うした後にリタイアを迎える方もいらっしゃるほどです。転職とは、それだけ勇気とエネルギーを必要とするものであり、最終的には決断力を必要とします。毎日この転職というキーワードのど真ん中で仕事をしている私たちにとって、ついつい麻痺してしまいがちですが、そういった重大な局面に立ち会っていることを意識して、一人ひとりとの出会いに敬意と緊張感を持って臨むことをあらためて誓う次第です。

 
人の性格はまさに十人十色。楽天的な人、石橋を叩いても渡らない人、雑な人、何事にもそつのない人、細部にこだわり過ぎる人。転職という重要な局面では、そういった個性が顕著に表れます。私たちは、その個性を充分に理解したうえで、その方に必要な関わり方がどれだけできるか、そこに大きな価値が存在すると考えています。そのため、弊社では外部のプロコーチのお力を借りて、コミュニケーショントレーニングを10年近く継続し、1対1の面談力の養成に多大なエネルギーを注いできています。
 
さて、そういった中で最近一つの傾向に注目しています。
それは、まだ起こってもいない未来像を勝手に創りだし、それに怯えて行動を制御してしまうというパターン。仮に負の妄想型と名付けましょう。負の妄想型の人は、将来の自分が傷つかないようにあらかじめその状況を頭に浮かべ、身体を慣れさせようとでもしているかのように、悪い状況を想像する。または、決断することが恐くて、何もしない選択をするための理由づけとして負の妄想をする。
 
いずれにしても、人生を切り拓いていくにあたって無用のものでしかありません。
 
ここに一つの例を紹介します。
B社から内定が出て、あれこれ悩んだ挙句内定を辞退したAさんはまさにそのパターンでした。年収条件や仕事内容等、Aさんが希望していた内容に沿う条件で出た内定です。即答で受諾されるかと思いきや、一晩考えた結果ご辞退させていただきますと、予想外の回答。

辞退理由をお聞きすると、その会社に入社してその先のキャリアが見えないため、とのこと。漠然としていてよくわからないのですが、よくよく聞いてみると、失敗したときのことやうまく行かなかったときのことばかりを想像してしまっていたようです。まさに、まだ起こってもいない幻想を自ら創りだし、それに怯えている姿でした。
 
私は、ストレートに言いました。
“Aさん、そんな起こってもいない未来のことを考えて意味があるんですか?決断して、やるかやらないかじゃないんですか?と。
 
しばし考えたAさんは、わかりました。確かにその通りですね、決めました!
B社にお世話になります。とあまりに早すぎる変わり身に、思わず、“Aさん、ビックリするほど素早い反応でしたが、本当に大丈夫ですか?B社にもその意思をお伝えするので、その後はご辞退できませんよ”と確認。はい、大丈夫です!という言葉を信じた私はまだまだ修行が足りないことを翌朝痛感することになったのです・・・
Aさんは、その場の勢いで一旦決めたものの、その後またいつもの負の妄想が出てしまったのです。この負の妄想は百害あって一利なしと断言できます。
 
転職に限らず、普段の日常業務や私生活において重要な決断をする際に、負の妄想に惑わされていませんか?また、自分自身の思考や行動の特性と正面から向き合い、理解することも大事です。

今回の教訓&アドバイス

まだ起きてもいない未来の不安をあれこれ考えても意味がない

自分の思考のクセ、行動特性を理解する

転職に限らず、決断後どうやるかに専念することが大事

このコラムを書いたコンサルタント
コンサルタント
奈良 元生
エグゼクティブポジション全般、オーナー系中堅成長企業。新規立ち上げ、事業企画系実績も多数あり。 プロフィールをみる

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