日系コンサルティングファームからデロイト トーマツ コンサルティングへ
長期的なキャリアの方向性を明確にしたいなら、信頼できるエージェントの活用が有効。
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
シニアコンサルタント
横塚崇弘 氏
Profile
早稲田大学大学院卒業後、大手SIerを経て、スタートアップに参画し、プロダクト開発マネージャーとして、サービス立ち上げ・開発・運用を経験。その後、日系のハンズオン型コンサルティングファームにて、AI・データサイエンスを活用したビジネス企画・データアナリティクスに従事。2021年よりデロイト トーマツ コンサルティング合同会社に入社し、組織・人事課題に対するデジタル・データ活用に取り組む。
- Contents
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「人の成長」に関心があり、その課題をデジタルで解決したいと転職。
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長期的にキャリアパートナーとなってくれそうなエージェントをリサーチ。
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半年以上コンサルタントと対話を重ね、本当にやりたいことに気づかされた。
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キャリアの方向性が定まれば、あとはそれに合った企業を選ぶだけ。
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デジタル領域は業種・職種の選択肢が広い。だからこそキャリアパートナーが必要。
「人の成長」に関心があり、その課題をデジタルで解決したいと転職。
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デロイト トーマツ コンサルティング(以下DTC)に入社されるまでの経歴を教えてください。
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私は大学院で量子物理学を専攻し、修士課程修了後に大手SIerに就職したものの、あらためて研究意欲が湧き、大学院に再入学しました。ちょうど運良く、研究活動と並行しながら勤務を認めてもらえるスタートアップにも出会い、日中は勤務・夜は研究というように、色々とチャレンジさせてもらえる機会を頂けました。
もともと私は「人はどうすれば成長するのか」「よりイノベーティブな組織となるにはどうすれば良いのか」というテーマに興味があり、集団コミュニケーションによってアイデアが生まれる時、人間の身体的にどんな特徴が出るのか、動作や声質をデータ化して分析する研究に取り組みました。
そして博士号を取得したタイミングで転身を考えるようになり、日系のコンサルティングファームへ。当時は教育業界に関心があり、研究で培ったデータ分析のスキルを活かして、人の成長を支援するようなサービスを創りたいと考えていたのですが、なかなかふさわしい場が見つからず、また、一度ビジネスをきちんと学びたいという思いもあってコンサルティング業界に移籍しました。そちらでAIやデータサイエンスを扱う部署でコンサルティングを担い、その後、DTCに転職しました。
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今回、転職をお考えになられたのは、どのような経緯からでしょうか。
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前職ではデータ分析のスキルを活かすことはできましたが、私が興味のある領域とは直結していなかったことがきっかけでした。お客様のニーズに沿ったデータ分析を数カ月のスパンで次々と手がけていく形で、それはそれで面白かったのですが、自分が導いた知見で価値をもたらす経験を重ねるうちに、本来やりたかった、人の成長に繋がる課題に向き合いたいという思いを強くし、再び転職を考えるようになったのです。
長期的にキャリアパートナーとなってくれそうなエージェントをリサーチ。
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転職活動はどのように進められたのでしょうか。
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自分の志向が漠然としていたこともあって、長期的にキャリアを支援していただけそうな転職エージェントをネットでリサーチし、ポストコンサルに強いクライス&カンパニーともう一社を選びました。クライスに注目したのは、ホームページ上の情報から転職希望者のキャリアパートナーであることを重んじる企業カルチャーがうかがえて、おつきあいしてみようと思ったのです。
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結果としては弊社とのみ、エージェントとしておつきあいしていただきました。もう一社と比べて、どの点をご評価いただいたのでしょうか。
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先ほどもお話ししました通り、転職活動を始めた時点では「自分がどうなりたいのか」「社会の中でどう価値を出していくのか」がまだ漠然としていて、長期的な自分のキャリアビジョンを明確にしたうえで転職に臨みたいと考えていました。
クライスで担当いただいたコンサルタントの半藤さんは、そうした私の想いをきちんと受けとめて対話を重ねてくださりましたが、もう一社のエージェントからは最初から具体的なポジションを提案されてきて、ちょっと不信感を覚えたんですね。
当時、将来のキャリアとしてCDOを目指す道もあるかなと少し思っていて、そのことをお話ししたら、そのままCDOにつながるポジションを提示されて「私の話を鵜呑みにしているだけではないか」と。それなら自分で探せばいいという話ですし、もう一社はそこでおつきあいを断ちました。
半年以上コンサルタントと対話を重ね、本当にやりたいことに気づかされた。
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具体的に弊社のコンサルタントと、どのようなやりとりをされたのでしょうか。
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私としてはすぐに転職する気持ちはなく、自分の中で答えが決まってから然るべきタイミングで行動に移せればいいと思っていました。半藤さんにもそうしたスタンスでおつきあいいただき、結果として転職するまで1年ほど時間を要しました。
その間、半年以上、半藤さんとの対話で長期的なゴールを定めることに費やした感じですね。毎月セッションの場を設けてもらい、モヤモヤしていたことを形にする作業を何度も手伝っていただきました。
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弊社のコンサルタントの印象はいかがでしたか。
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半藤さんはけっしてご自身の都合を押し付けることなく、私の言葉にしっかりと耳を傾けてくださりました。コミュニケーションがとても心地良くて、こちらも安心していろいろな話ができましたし、一方で自分のキャリアを考える上で重要なポイントは的確に指摘してくださり、「この点についてもう少し考えた方がいいですね」とセッションのたびに課題をいただきました。そのため、途中で息切れすることもなく、いい意味で緊張感をもって毎回、半藤さんとの対話に臨むことができました。
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ご自身が意思決定するターニングポイントになったのは、どんなタイミングでしたか。
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最初は教育の観点から今後のキャリアを考えていたのですが、半藤さんとのセッションを重ねるうちに、教育よりも組織を変えていくこと、すなわち組織のメカニズムを解明し、それを改善するための方法論を考えて実行していくことに自分の関心が向いているのを気づかされました。
半藤さんから、そうした話題が多いことを指摘されて、なるほどそうかと。もともと私は「人の成長を支援したい」という志向を持っていたことから教育業界が向いているのでは、と考えていましたが、人というのは組織の中でコミュニケーションしながら成長し、そこでエンゲージメントやコミットメントが育まれて、さらに能力が発揮でき、発想が豊かな熟達した人材になる。
私はそこに関わりたいのだと明確に意識するようになり、それが果たせるのは組織人事に関わるコンサルティング、その中でも自身の強みがあるデジタル・データ活用を活かしてクライアントを支援することではないかと方向性が定まりました。方向性が決まった後は、候補となる企業を選んで面接に臨むまでスピーディーに運びましたね。
キャリアの方向性が定まれば、あとはそれに合った企業を選ぶだけ。
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DTCを転職先に選んだのは、どんなお考えからですか。
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やはり長期的な私のキャリアの方向性と合致していたことが大きかったですね。私の場合、AIやデータサイエンス系のコンサルティング会社に入ってスキルそのものを提供するのではなく、追求していきたいのは人事や組織が抱える課題をデジタルで解決していくことであり、半藤さんからご提案いただいたDTCはまさにふさわしい場だと感じて応募しました。条件面も問題なく、内定をいただくと迷わず決断しました。
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実際に入社されてみて、同社でのキャリアはいかがですか。
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私がやりたかったことと想定どおりフィットしており、たいへん満足しています。当社のカルチャーも気に入っていて、自分から手を挙げればオポチュニティを得られる環境であり、成長機会にあふれています。組織の成熟度も高く、働き方改革によってコンサルにありがちな長期間労働を抑制しようと努めており、さらに人材育成にも熱心で、自身の成長をドライブできる仕組みが整っています。
また、ダイバーシティ&インクルージョン等のSDGsにもグループ全体で取り組んでおり、自身がその一員として活動できることからも、少なからず社会に貢献できることで充実感が得られています。私は現在、ヒューマンキャピタル部門に所属し、HRトランスフォーメーションを担うグループで人事組織機能をデジタルツールでいかに変革するかというテーマに取り組んでいますが、仕事も非常に面白い。
先ほど自ら手を挙げれば機会が得られるとお話ししましたが、実際に私も人事課題をデジタル・データ活用により解決する部門横断の専門ユニットへの参加を志願し、その一員としても新たなチャレンジを重ねています。こうしてデジタルを活用した人事組織の課題解決への知見を深め、自身がさらに価値を出せる専門性を磨いていき、長期的なゴールに向けて、キャリアを高めていきたいと考えています。
デジタル領域は業種・職種の選択肢が広い。だからこそキャリアパートナーが必要。
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転職時にクライス&カンパニーを活用し、そのほか何か役立ったことはございましたか。
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しばらくは自分の長期的なキャリアの方向性を定めることに注力し、具体的な案件のご提案はいただきませんでしたが、お会いするたびにその時点での転職市場の動向についてご説明いただき、それはたいへん参考になりました。いま企業の間では、どんなデジタルプロフェッショナルに対するニーズが高いのかとか、あるいは具体的にどんなポジションが注目されているのかなど、キャリアの方向性を絞り込む手助けになりました。
またDTCに転職した後も、半藤さんと一度近況報告もかねてお会いし、入社前に想像していたことと実際に入社して気づいたことの違いや、DTCで今後どのようにキャリアを磨いて行きたいか等をお話させていただきました。長期ゴールの実現に向けて、定期的に自身を客観的に見つめなおす時間を持つことは大変有意義ですので、今後もキャリアパートナーとして折に触れてご相談させてもらえればと思っています。
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デジタルプロフェッショナルの方々のなかで、転職を成功させるためにどんな人がエージェントを活用すべきだと思いますか。
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私のように長期的に自分のキャリアを考えたい方は、信頼できるエージェントを活用するのは有効だと思います。いまデジタルの領域は新たな業種、新たな職種が次々と現れて選択肢が大いに広がっています。そのような中で自分のやりたいことを明確にし、それに基づいて業種や職種をマッチングさせていくのは至難の業であり、もはや自分一人の力では不可能です。
そこに優秀なエージェントを介在させて、壁打ちしながら自分が志向するキャリアを明確にし、豊富な情報をもとに道筋を示してもらって、ふさわしいポジションを選択していく。過去のデータに基づいて、自分の経歴と求人を単にマッチングさせるだけならAIでできるかもしれませんが、対話を通して自分の中にある漠然としたキャリアビジョンを形にするのはAIにはできないことであり、そこにエージェントならではの価値があると思います。
折しも、自律的なキャリア形成が社会的にも求められるようになってきているので、特にそのあたりにエージェントを活用することの価値が今後も高まってくるのではないでしょうか。
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では最後に、これから転職に臨もうとされている方々にアドバイスをお願いします。
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自分の中に大きな軸がない状態で、デジタルの領域でキャリアの選択肢が増えていけばいくほど、行き当たりばったりの転職になってしまう可能性が高くなってしまうと思います。
そのため、まずは自分が志向することを深く探り、長期的に自分がどうなりたいのか、何に関心があるのか、どんな強みを持っていてどんなところなら価値を出せるのか、それらを一つ一つ明確にしながら次のステップを考えていくことがより良い転職に向けた重要なポイントだと思います。
しかしながらそのような問いに答えていくことは、自分自身だけで考えるのはとても難しいことです。したがって、もちろん自身で仮説を持つことは必要だと思いますが、それらを一緒に考え、整理し、描いていくためのパートナーが必要であり、信頼できるエージェントを上手に活用していただけたらと思います。
構成:山下 和彦
撮影:波多野 匠
※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。
担当コンサルタント:半藤 剛
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