キャリアアップコラム vol.260
リファレンスチェックへの備え

「リファレンスチェック」と聞くと、一体何をするのだろうと構えてしまう方も多いのではないでしょうか。リファレンスチェックとは身元照会を意味します。企業が自社に応募してきた人が申告した、前職の実績などに虚偽がないかを確認・調査することです。

リファレンスチェックはもともと幹部採用で用いられていました。採用企業側はすべての応募者に対して行いたいところでしたが、コストや手間がかかるため現実的ではなかったからです。

しかし、ここ数年リファレンスチェックのWebプロダクトの登場を機に、急速に導入が進み、スタートアップを中心に全レイヤーや職種に導入する企業が増えてきました。そのため、転職を検討されている方は、リファレンスチェックが選考プロセスに入ることを予め想定し、準備しておくとスムーズです。

 

リファレンスチェックの手法2パターン

弊社とお取引のある会社様が採用しているリファレンスチェックの手法は、大きく二つに分かれます。

一つ目は、内定承諾後に外部の専門会社が実施するパターンで、主に職歴詐称の調査が中心です。

そのため、履歴書や職務経歴書を作成する際は、所属先の名称、在籍期間や役職等に間違いがないか作成時によく確認をしましょう。採用企業にとっては履歴書や職務経歴書が採用を検討するにあたっての重要書類です。

二つ目が、今回のメイントピックにしたい選考中に行うパターンです。

候補者が選んだ任意の回答者に、リファレンスチェックのシステム上で複数の質問に答えていただくと、その結果が採用企業へ送られます。選考中に行うため、リファレンスの結果が合否に影響します。

もちろん多くの場合、リファレンスのみの判断ではなく、面接で得られた所感を複眼的に見るために利用されています。

採用企業側から回答者の要望がある場合、現在あるいは過去に候補者と一緒に働いたことのある上司、同僚、部下の各1名ずつということが多いです。

採用企業側としてはなるべく現職から回答者を出して欲しいと考えますが、既に退職交渉を終えている方を除き、現職に在籍している方に回答を依頼するのはリスクが高いためおすすめしません。

過去に在籍していた会社、あるいは、現職を既に退職した方への依頼がおすすめです。

採用企業がリファレンスを通じて見ていること

採用企業はリファレンスを主に二つの観点で見ています。

一つ目は上述した様に、候補者を複眼的に見る目的です。書類や面接を通じて得られる情報はあくまで候補者起点ですが、一緒に仕事をされた方々に候補者の仕事ぶりを問うことで、所感のすり合わせや面接では見えてこなかった点の抽出が可能です。

新たな魅力や懸念が出てきた際は、リファレンス後の面接で本人に確認します。

スキルや能力のミスマッチを減らしたり、カルチャーマッチのジャッジをしたりする他、オンボーディングにも活用されています。

二つ目は、候補者が築いてきた周囲の方との関係性です。ほとんどの候補者は期限内に規定された人数の回答を得られますが、稀に期限内に回答を得られない方もいます。もちろん回答者側の事情で期限に間に合わない場合もあるでしょう。

しかし、リファレンスチェックが合否に直結する、つまり依頼主の人生に影響すると考えると、候補者が築いてきた周囲との関係性に疑問が残ります。逆に、スムーズに回答を得られていると、大事な局面できちんと協力を得られる信頼されている方だという印象になります。

日々の仕事に真摯に向き合い、ご縁を大切に

転職活動を始められるときは、リファレンスチェックが入った場合に依頼できそうな方をリストアップしておくと良いでしょう。

リファレンスには特別な準備が必要なわけではありません。日々の仕事に一所懸命に向き合うこと、仕事で関わっている方・関わってきた方との関係性を大事に過ごすことが一番の備えになります。

(2023年11月20日)

今回の教訓&アドバイス

リファレンスチェックを採用プロセスに入れる会社が増えてきている

転職活動を始めるタイミングで依頼できそうな方々をリストアップして備える

日々の仕事への向き合い方、周囲との関係性を大事に

このコラムを書いたコンサルタント
コンサルタント
櫻内 智子
人組織、教育、小売、IT業界などスタートアップから大手企業まで幅広く、本社企画系、マーケティング、IT企画やPM系のご支援を得意としております。
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