キャリアアップコラム vol.131
入社前に聞いていた話(職務・役割)が違う?

日々、今後のキャリアや具体的な転職を考えていらっしゃる候補者様とお会いしておりますが、皆さんがご転職をお考えになられた理由はまさしく十人十色。
もちろん、その背景には相応の覚悟があることは重々承知しておりますが、誤解を恐れず申し上げると、それぞれのご理由は、深い納得感とともに共感できるものもありますし、逆にそうでないものもあったりします。

もちろん納得感がないからといってキャリア構築のお手伝いをしないなんてことはありません。
但し、ご転職だけが全てを解決するものではないことは「知って」いますので、候補者様の転職理由によっては、現職に留まることを強くお勧めすることは良くあります。

特に、「入社前に聞いていた話(職務内容や期待された役割)」と、「入社後のそれ」が違うといった理由。
これは、ご転職されて半年未満、長くても1年前後など、比較的在籍期間が短く、早期に再度転職をお考えになられている方々に多く見られる理由の一つですが、このことを理由にご転職をお考えになられている方との面談では、いま一度一緒に考え直す時間を持つようにしています。

では、その時間にどのような話をしているのか?もちろん、候補者様のご状況に合わせて様々なお話をしますが、ほとんどの場合において、弊社にてお手伝いして今現在ご転職先で活躍している方々についてのお話をします。
特に皆さんのお人柄や仕事に対する考え方やスタンスについてなど、以下のような話を良くしています。

新天地で早々に活躍している方々には見事なまでに共通しているポイントが幾つかあります。そのうちの一つは、環境・状況の変化に柔軟に対応できる「素直さ」を持っていること。
その「素直さ」は時に変化を楽しむ「謙虚さ」を併せ持ち、かつ隙あらば吸収してしまう「貪欲さ」にも似た「素直さ」であることが多いです。
もう一つは「強い当事者意識」。誰かがやるのではなく自分がやる!という意識を強く持っていますので、組織のビジネス全体を見ながら自分は何をすべきかと常に考えて行動していらっしゃいます。 他にも常に「感謝」の気持ちをお持ちであることなどもありますが、一番大きな特徴といえば、やはり「強い覚悟を持って入社を決断していること」です。スタート時点での決意・腹の括り方が違いますので、やらない・できないという選択肢をそもそも持っていません。
つまりは、逃げずに・言い訳せずに、自分には「やるだけ」の選択肢しか残していませんので、活躍しないはずはないですね(笑)。
※上記はこれからご転職をお考えの方にも是非とも参考にして頂きたいポイントです。

ご存知の通り、世界情勢や経済状況に合わせて企業とその組織は刻一刻と変化しています。
ましてや成長企業であれば尚更その変化のスピードは速く、現に、EC、SNSに代表されるようなインターネット業界にある組織では決定事項が翌月には変更していることなど日常茶飯事です。
このような環境下では、自身の役割や期待されることも当然日々変化します。「入社前に聞いていた話」に縛られ、変化がある度に立ち止まるのではなく、変化を積極的に受け入れ、むしろその変化を楽しむぐらいの気概を持って業務に臨むことが大事です。

最後に、私はご転職活動を終えた方々とお食事によく行くのですが、先日ご一緒させて頂いた方から以下のお話を聞くことができました。とても参考になる話でしたので、シェアさせて頂きます。

「入社前に聞いていたミッションは、部門の状況が変わって入社後3か月までしかやっていません(笑)。あれから半年しか経っていませんが、今は入社時とは全く関係のない部署でマネジメントを任せてもらっています。」
「結局のところ、入社時(入口)の職種・ポジション・役割に固執するのではなく、自身が何をやりたいから腹を括って転職をして、入社してから何をするのかが重要で、かつそれを自ら獲りに行く姿勢が凄い大事。転職活動から今を通して、このことに気付いたのはほんとに大きかったですね!」どうですか?何かヒントになることはありましたか?

(2013年5月10日)

 

今回の教訓&アドバイス
このコラムを書いたコンサルタント
コンサルタント
武田 直人
CXOをはじめ、経営幹部から事業責任者、そしてPdMなど、企業の「要」となるポジションへの転職支援が強み。注目のスタートアップから大手企業まで、Web・インターネットサービス業界が最も得意とする領域。
プロダクトマネージャー専門チーム 所属 】 プロフィールをみる
キャリアのプロに相談してみませんか?

「もっと詳しい話を聞いてみたい」、「自分のキャリアについてアドバイスが欲しい」
等のご希望がございましたら、お気軽にご相談ください。

中長期キャリア相談(無料)

同じカテゴリーのバックナンバー

キャリアの相談をする