聞きなれない言葉ですが、もちろん一般的な言葉ではありませんのでご安心ください。これは面接(ジャッジ)は対面の面接時間だけで行われるものではないという意味です。面接時間以外でも実は面接をされているというお話。
前回のコラムでも書きましたが、企業が応募者のことを十分理解して合否の判断、評価をすることはとても難しいことです。もっともよくわかるのは実際一緒に仕事をしてみることなのですが、もちろん入社前には不可能です。(アルバイトや試用期間などはありますが)。
ところが、よく見てみると面接日時の調整などは候補者がおこなう仕事のワンシーンという見方もできます。
候補日時の連絡や調整、可否の返事や他社との兼ね合いなど面接日時の調整ひとつとっても考えなければいけない要素、対応しないといけないことはたくさんあります。
それを踏まえて候補者がどんなやりとりをどんなタイミングでおこなってくるか、これは十分仕事の疑似シーンということができます。
そう考えたときに留意したほうがいいポイントを書いてみますので、是非参考にしてみてください。
①やりとりはスピーディーか。
面接日時の連絡に対してはクイックレスポンスが鉄則です。いわゆる即レスに近いテンポ感で進める事が大事。
最終面接で有給休暇をとらないといけない、遠方で複数日数必要とかの場合は例外ですが、それ以外は即レスです。
もちろん現職の仕事やプライベートな用事もあるでしょうが、ここは優先順位の問題。面接進行中のタイミングでは何よりも面接(転職活動)を優先させる判断をするべきです。ここに時間がかかっていたり、まどろっこしい印象を与えると優先順位が付けられない人かな、とか当社への志望度はそれほどでもないのかな?
と思われてしまいます。
②中間報告
これはいつもよく書くことですが、面接日時の調整でも重要です。即レスが基本と書きましたが、どうしても何かの調整が必要なこともあります。その際、「明日何々を決めてから確定させます。明日の午後一番に連絡します。」などと返事の目途や状況を伝えておくことが相手への配慮です。またそのタイミングで確定の返事ができなくてもその旨と次の連絡のタイミングを伝えることが重要。ただこれもあまり繰り返すと見込みを立てられない仕事のできない人ですよね。
③直前のリマインダ
これは日時調整から少し時間があいたときに使います。「明日○○時、XXX会社人事△△様を●●ビルに訪問いたしますのでよろしくお願いします。」このメール1通で伝わっているのかな、伝えたかなという人事側の不安と手間を解消してあげることができます。上級とまでは言いませんが個人的にはかなりポイント高いです。(笑)
④自分の都合ばかりを言っていないか
これは①にも通じるところですが、日時調整は都合の調整でもあるわけで、自分の都合で返事をしていくのは当然です。しかし面接も進展すれば忙しいポジションの方しかも複数とお会いすることにもなり、その時間調整は結構大変です。そのあたりの事情も想像力を働かせ、自分が調整できるところは譲歩していくというスタンスが好印象へも繋がっていくのです。志望度もまだそんなに高くないし自分の都合に合わせるのはあたり前、みたいなスタンスはビジネスパーソンとして失格です。
いかがでしょう。
お読みになってお分かり頂けたと思いますが、すべては面接日時調整だけでなく通常のアポイントの日時調整と同じなのです。日頃のお仕事でこの手のやり取りでストレスを感じられたことがあるのではないでしょうか。 それが面接日時となると合否に少なからず影響してくる。当然のお話ではありますが結構油断していたりしますので、ご注意ください。
(2013年5月20日)





丸山 貴宏
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