キャリアアップコラム vol.226
ついに内定!退職交渉のコツ

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退職を切り出す時、あなたはどう振舞うか

憧れの会社に内定が出た!とても嬉しいですよね。この後は他社と比較して、決めたら退職交渉、入社準備、有休期間はどのくらい取れるかな、と、気持ちが逸ることでしょう。でも、内定が出た後、実はもしかしたらこれまで以上に大変かもしれません。退職交渉フェーズは、またこれまでと違った振舞いやタフさが求められる局面です。

ある候補者Sさんの事例

ある候補者の方の事例をご紹介させてください。大手企業勤務のSさんは苦労の末、念願だったWeb企業A社で内定を勝ち取りました。次はいよいよ現職との退職交渉、なのですが、ここでSさんはA社をやきもきさせてしまうことになります。退職交渉がなかなか進捗しないのです。

Sさんにとって初めての転職だったので、私からは事前に以下のようなアドバイスをしていました。

・退職の「相談」ではなく、「報告」のつもりでお話をスタートすること

・退職によってかかる迷惑はしっかりと認めつつ、申し訳ないが決意は変わらないことをはっきりと伝えること

ところがふたを開けてみれば、Sさん、上記を全く実践できていませんでした。どうやら「転職を考えているのですが…」と相談のようなスタートの仕方をしてしまい、どうすれば残るのか?という流れになってしまったそう。また、希望部署への異動と年収UPを材料に、慰留を持ちかけられ、その回答を持ち帰ってしまったのだと言います。

「Sさん、ここは本当に率直にお答えいただきたいのですが、A社へのお気持ちって、正直言ってあまり強くないのですか?現職での異動や年収UPの方が魅力的だと感じているのでしょうか」と訊くと、「いえ、とんでもないです!A社への転職は決意しています。ただ、恩のある上司ですし、人情に篤い人である分、裏切ったように思われるのが怖くて…」とのこと。

これは上司からすれば、相談のようなスタートにより【転職しないという選択肢がありそう】、現職に残る選択肢を持ち帰ったことにより【まだ意志は固まっていない】という印象を持つことになることも無理からぬことです。今のSさんが上司からどう見えているのか、それをお伝えするとはっとされた様子でした。次の上司との面談の際、はっきりと現職オプションをお断りし、また、これまでの感謝も伝えながらやはり退職を決意している、と思い切って伝えたところ、上司は理解を示してくださったこと、Sさんから明るい声で私に報告のお電話をいただきました。

一度は「いい人」を捨てる覚悟を持つ

退職するということは、当然ながら自分のしていた仕事を誰かに引き継ぐことになります。少なからず迷惑がかかることは避けられません。まずそのことから目を背けてはいけません。ちょっと過激な言い方になりますが、退職は現職に迷惑が掛かるのです。これまで現職でしっかりと実績を出し、活躍をしてきた方こそ強い慰留に合うものです。しかし変にいい人であろうとして上司の顔色をうかがいながら進めようとするよりは、迷惑がかかることも承知の上で、それでも退職をして挑戦したいことがあるのだ、と誠意をもってお伝えすれば伝わるはずです。上司も一度はがっかりし、裏切られた気持ちにもなるかもしれませんが、きっと、貴方の新たなチャレンジを応援してくれるでしょう。

 

(2020年12月21日)

今回の教訓&アドバイス

退職の話は、相談ではなく報告のつもりでスタートする

相手からの見え方を意識し、固い意志を見せることを意識する

いい人のまま進めようとせず、一度は嫌われる覚悟を持つ

このコラムを書いたコンサルタント
コンサルタント
松永 拓也
Web・IT系企業を中心にご支援。プロダクトマネージャー、CxO/事業責任者クラスの他、IT系職種(ITコンサル、PM)を得意としております。 プロフィールをみる

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