TOPインタビュー   株式会社ボルテックス

株式会社ボルテックス

公開日:2020.04.30

「1社でも多くの100年企業を創出し、企業価値・事業継続性の向上に貢献していきたい」とのビジョンを掲げ、総預り資産、管理戸数共に毎年右肩上がりの成長を続けている株式会社ボルテックス。「区分所有オフィス🄬」のリーディングカンパニーとして、物件の取得から不動産戦略の立案、資金調達、プロパティマネジメント、そして出口戦略(売却)まで、「区分所有オフィス」に最適化したアセットマネジメントをワンストップで提供する。

株式会社ボルテックス 代表取締役社長 兼 CEO 宮沢文彦氏

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成り立ち

不動産業で誰もやらなかった逆張りをあえてやろうと、前職を飛び出し創業。

棚澤

まず宮沢社長のご経歴について簡単にお聞かせいただけますでしょうか。

宮沢

早稲田大学を卒業後、平成元年にユニバーサル証券株式会社(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)に入社し、5年ほど主に中小企業中心に現場営業を経験しました。そこから不動産業の株式会社レーサム・リサーチ(現株式会社レーサム)へ転職して、証券と同じような感覚というか、投資カテゴリーでアセットを変えるようなイメージで取り組みました。入社半年ぐらいの早い段階から営業を率いる立場になり、営業部長として5年ほど勤めた時に、会社として新しいビジネスモデルを打ち出したいということで新部署を立ち上げました。ところが、なかなか収益化しないので経営陣が痺れを切らして「そんなに言うなら自分で実証してみたら」と言われまして。それが、今の創業につながったというわけです。今から20年前のことですね。

棚澤

では、最初から会社をつくるという思いというよりは、新しい事業を生み出すということの延長に創業があったのですね。

宮沢

そうですね。不動産業は基本的にレジデンスへの投資が当たり前だったのですが、当たり前に対する逆張りの発想で挑戦するため、当時割安だった事業系への可能性と新しいビジネスモデルを形にするため、前職を飛び出して自分で始めました。

棚澤

時代的にも1997年の金融不況の後ですから、厳しいタイミングですよね。その中でも逆張りをやろうという、宮沢社長のこだわりとか発想についてお聞かせいただけますか?

宮沢

基本的には人と同じではなく、独自のことをやりたいということ、そして投資家としてのプライドもありました。それまでの10年間、リテールを回る中で投資マーケットにお年寄りなどの個人が蹂躙されるというケースを多く見てきており、その中で大手のみの損失補填などに対しての不平等を感じていました。顧客へのフェアな姿勢とは?など、色々なことを考えた時に、私が不動産業の中で新しいアセットをつくっていくしかないという思いがありました。あとは企業の短絡的な物の見方とか、偽善的な態度というものが何となく納得出来ないというのがありました。建前で私たちはお客様に寄り添っていますよという姿勢を強調しすぎであり、何となく信用できない。悪い時にすぐ本性を現してくるようなところがある。大手企業が立派なことを言っていても、粉飾決算や不祥事が起きたりするので。もう少し会社というのは骨太で、今の流行りとかポピュリズムに迎合しない姿勢というのが必要だと思っていました。

事業内容

お客様に100年後も一気通貫でサービスを提供し続けられる骨太企業でありたい。今の成功に安住せず、より難しい領域へ挑戦する。

棚澤

貴社でも新しい事業を運営されていますが、大事にしている骨太の要素で言うと、どのようなものが挙げられますか?

宮沢

まず、「区分所有オフィス」という商材が非常に売りにくいですよね。また、売れたとしても融資が付きづらい。うまく融資が付いて決済できたとしても、今度はテナントをつけづらい。全部やりにくいんです。だから不動産業では誰も手をつけなかったんですよね。だからこそ、負けてたまるかということでやり続けてこられたし、おかげで盤石な地盤ができました。結果として、お客様も利益が出て非常に喜ばれるわけです。さらに、ある程度販売力が付いてくると、新たな課題に戦略的に取り組むことができるようになるんです。普通は利益が出る良い商材があればそれを売り続けるじゃないですか。そうではなくて、さらに難しい領域にどんどん挑戦していくのです。

棚澤

なるほど。それは創業時から振り返られて、商材も変わってきているということですか?

宮沢

商材の価格とグレードが変わってきています。最初の頃は、オフィスで既に区分となっている1億以下の物件を買い、それを販売するということをやっていました。そこから小さめの1棟ビルをまるごと買ってフロアごとに分割して販売するように変化しました。初めは10億くらいでしたけど、そこから20億、30億、50億、100億とどんどん大型化、エリアの拡大など、色々なことにチャレンジしてきましたね。何が売れるかではなく、何に投資すべきか、何が長期的な賃貸事業としてベターなのかを考えています。

棚澤

HP等も拝見しますと「1社でも多くの100年企業を創出していく」というビジョンがございますが、それは何か社長の中で原体験がおありだったのですか?

宮沢

そうでは無いですが、私がお客様だったら、どういう会社であってもらいたいかなと考えました。不動産賃貸事業は建て替えまで含めると寿命が100~200年なんです。続いてくれなきゃ困るなと。アセットマネジメントとか事業承継というのは、30~40年で潰れてもらっては困るわけで、長く続く形をどうやってつくるか、からスタートしています。お客さんより早く倒産してしまったら仕方ないので。何百年もお客様とその一族に対してフォローをしていく、サービスを提供できる会社でないといけないですよね。そのために我々がまずどうあるべきかということを自ら実践していき、自身がロールモデルとして、それをお客様に提供できるからこそ説得力が増すと思っています。

棚澤

確かにそうですね。現在、貴社ではどのような事業を展開されているのでしょうか?

宮沢

メインは、不動産を一棟買いしてフロアごとに分譲する区分所有です。また、そのプロパティマネジメントと運営管理ですね。それから、自社保有による賃貸収入という主にこの3つの事業があります。保有物件の中では地方やレジデンス・海外など色々なものを実験的にやってみようと思っています。あとは商材の多角化で言うと、「Vシェア🄬」という不動産の小口化商品の販売を拡大していきます。来期の営業目標としては、そちらの売上だけで50億ほどを見込んでいます。ここは、場合によっては全体売上の半分くらいになってくるかもしれない。我々が対象とする顧客は数としては少ないのですが、小口化することでかなりマーケットの広がりは期待できます。一方で、ハイレイヤーの方も広げて行きたいと思っています。今お取引があるのは中堅の非上場企業くらいまでなのですが、将来的には上場企業や金融法人・年金基金などは不動産の踏み入れがマストになってきていますので、そういった層を顧客にするために、昨年購入したのが弊社で過去最大の仕入れとなるGINZA SIXです。これで、対象顧客も広げて行けるのではと。他には面白いビジネスで、今期にM&Aで購入したオフィスのWEB賃貸仲介会社があります。オフィス購入の前に借りるという一般的なニーズがあるので、そこから囲い込むという目的で、売買にもテナントとしても候補になり得る。裾野を広げるという戦略ですね。企業というのはその時点におけるニーズや課題というものがあるので、初期の段階から売却に至るまで、一気通貫の体制をつくりたがるものです。もう1つのニーズはその会社の持つリアルな賃貸データです。色々な意味でビッグデータの時代になってきているので、我々が単体で売り買いするデータだけでは限界がある。賃貸市場というのはデータが豊富であり、それをトップクラスで保有している企業を買収したので、その応用の仕方は無尽蔵にあると思っています。その一環として、AIによる価格査定があり、これはほぼ完成に近づいています。

株式会社ボルテックス

今後の展開・求める人材

ここまで伸び代のある環境は他に無い。求めたいのは、日本で大きな歴史をつくりたい人、固定観念に囚われない発想ができる人。

棚澤

お話をうかがっていますと、貴社の在り方や事業領域も今後更に広がっていきそうですね。中長期で見た時には、どういうことに挑戦していきたいですか?

宮沢

本業であるオフィスの分譲事業に関しては、開発の比重が大きくなってくると思います。自社で開発してより大型のものを分譲していく。大手と組んで開発を進めるというのがひとつテーマになります。あとは、アセットタイプそのものを広げていくということです。今検討しているものとしては、今後安価になってくると思われるホテルを区分化して分譲していきたいと考えています。また、働き方改革に合わせてリモートワークに対応するためのサテライトオフィスの運営や、ワ―ケーションとして沖縄などのリゾート地で休暇を兼ねて仕事ができるようなソフト&ハードを提供するなど、我々の「区分所有オフィス」に特化した形での働き方改革の提案・オーナーシップの持ち方、そういうものを商品化したいと思っています。

棚澤

非常に面白いですね。時代の変化に貴社の強みが組み合わさっていく感じですね。

宮沢

他社がやるのは恐らく短絡的・表面的なところが多いと思うんですね。当社の場合は本質的なところを中長期で骨太に勝負する。あるいは難易度が非常に高くて供給自体に希少性がものすごくあるとか、この辺りも我々のキーワードです。だからこそ、我々がやることの必然性が出てくると考えています。

棚澤

今後、宮沢社長はどのような人材にご入社いただきたいですか?

宮沢

既成概念や固定観念に囚われないということですね。新しい発想や、多角的な視点が持てる人、そして何よりコミュニケーション能力が高く、実行力のある人が良いと思います。もともとやっていたことに疑問を持つというか、疑問を投げかけるような発想を持ちつつ、その発想を形にできる方が我々との親和性が高いと思います。もっと効率の良いやり方があるのでは?とか、この商材をさらによくするためにはどうしたらいいかなど。既存のやり方に対して、さらに良い別の方法を考えられる人が良いですね。そして、そのアイデアを他者にアウトプットして組織で問題を解決できる人。アイデアを出すことは出来ても、それを形にできる人が少ないですから、それを自らロールモデルとなって体現しメンバーを一定のレベルまで引き上げる、そういうマネージメント能力が問われますね。世の中の流れは非常に速いですから、そこにとどまるのではなく一人ひとりが成長し続けることが必要だと感じています。

棚澤

そのあたりは宮沢社長の生き様と重なっている気がしますね。

宮沢

そうですね。継続によって、より有利なことややるべきことが更に明確になってきますから。

棚澤

最後に、候補者の方々へ何かメッセージをいただけますでしょうか。

宮沢

まず、色々な可能性がある会社だと思っています。私たちのやり方によって社会の認知度を変えられる、私たちのような伸び代のある業種やサービスは珍しいと考えています。今まではビジネスモデルの斬新さで成長してきましたが、ここから企業の規模を10倍・100倍にしていくためには個々の能力が大切です。日本の中で数少ない、極めて大きな伸び代を持っている商材・マーケット・企業だと思っていますので、大きな歴史とか伝説をつくっていきたいという人が、やればやった分だけ日本や社会に対する企業貢献を実感できると思います。実際のところ、我々の歩留まり率は非常に低く、新規訪問でお客様にはほぼ100%と言ってよいほど我々の考え方や戦略にはアグリーいただけても、なかなか購入までは至らない。しかし、この歩留まり率を伸ばしていくことは人の能力次第で可能ですし、我々のマーケティングやブランディングの仕方によってはどこまでも伸び代はあると思っています。そのため私たちは売り上げ規模や他社との比較ではなく、もっと広い視野でビジネスをとらえることによって日本の企業を強くし、人々の思考を変化させていけるようなオンリーワンの企業を目指しています。それは我々のようなビジネス発想や商材だからこそ到達できる領域であると考えています。このようなフィールドで可能性を追求したい人にとっては当社の環境は面白いと思いますし、この先には広い世界が広がっていると思います。

※「区分所有オフィス」「Vシェア」は、株式会社ボルテックスの登録商標です。

株式会社ボルテックス

構成: 神田 昭子

撮影: 櫻井 健司

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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