面接官の本音 vol.143   LINE株式会社

LINE株式会社

公開日:2021.08.10

世界で数億人に利用されるコミュニケーションアプリを提供するLINE株式会社。2011年の東日本大震災発生時、「こういう時にこそ大切な人と連絡を取ることができるサービスが必要だ」という想いの元で「LINE」が誕生して以降、同社のサービスはモバイル上のユーザーニーズを統合的に解決していくスマートポータル化に向けて更なる進化を目指している。同社の中途採用チームマネージャーを務める田中那苗氏にお話をうかがった。

LINE株式会社 中途採用チームマネージャー 田中那苗氏

Contents

【インタビュアー】コンサルタント 松永 拓也

圧倒的なシェアNo.1。24時間365日、人の日常をLINEで支える世界の実現を目指して。

Q

まず初めに、貴社の事業内容について教えてください。

田中

当社は「CLOSING THE DISTANCE」というミッションを掲げており、世界中の人と人、人と情報・サービスとの距離を縮め、心地良い関係性を創出することを目指しています。

人が朝起きてから夜寝るまでの外食や買い物、コンテンツの視聴や決済など日常のあらゆる場面で24時間365日LINEを通じて支えられる世界の実現に向けて、現在様々な事業に取り組んでいます。

Q

競合他社と比較した際に、貴社ならではの強みはどんな点が挙げられますか?

田中

国内ではLINEを月間でアクティブに使ってくださってるユーザーが8,900万(2021年6月末時点)いらっしゃいます。日々のコミュニケーション、チャットツールとしてLINEを使う方が多いと思いますが、LINEを起動するだけで、その他のファミリーサービスを使えるため、個々のアプリを立ち上げる必要が無いというのは強みかと思います。

ありがたいことに圧倒的なシェアが獲得できているからこそ、FintechやAIなどその先のサービス展開ができるというのは大きいですね。

LINE株式会社

当社に向いているのは、ガイドブックも持たずにフラッと海外に旅に出るような人。

Q

貴社の面接で必ず聞く質問はありますか?

田中

当社の採用では募集職種が多岐にわたり、専門性を求める傾向があるのですが、「なぜLINEなのか」という志望動機はどの職種でも重視しており、どの程度当社のサービスを理解しようとしてくださっているのかは面接で確認しています。

Q

貴社ならではの選考の特徴はあるのでしょうか?

田中

当社の選考では多くの職種で面接に際して事前課題を出しており、職務経歴書だけでは分からないその方の思考力を確認している点が大きな特徴と言えます。

例えば、プロダクトマネージャーの募集であれば、お題に対してどのような課題設定をするのか、また課題解決のための施策がデータに基づいているか、など一連のプロセスと最終的なアウトプットを具体的に見せていただくことで、自分だけの思い込みではなくユーザー目線を持ってプロダクトに相対しているかをみています。

松永

その他に、貴社が面接で大事にされていることがあれば教えてください。

田中

候補者の方がやりたいこととできることのスキルマッチ度合いや、カルチャーフィットはみていますね。

当社では様々な事業を行っているため、今回の想定プロダクトではピンポイントでマッチしたとしても、将来的にそのプロダクトがスピンアウトした時などでもワークするかどうか、その人の価値観、コンピテンシーは人事として考えます。

例えば、カルチャーフィットに関しては、「変化を楽しめるか」「スピード感についてこられるか」を主にみています。

当社がおかれている業界自体が競争や変化が激しく、当社も朝令暮改をよしとしているので、現時点でやりたいと考えていることも半年後には変わっているかもしれません。そのため、自分がやりたいことを明確に持つことは大事ですが、あまりそこに固執し過ぎると合わないかなと思います。

バランスが難しいですが、ユーザーにWOW(「ユーザーを感動させる初めての体験」「思わず友だちに教えたくなるような驚き」)を届けるというゴールは変わらないけれど、アプローチの仕方には拘らず、より良いものが見つかったらそこにチャレンジするような人がフィットすると思います。

また、当社ではチャットの会話などでもスピーディーに決裁が行われます。ミーティング資料の作成に膨大な時間をかける必要は無く、役員などの決裁者との距離も近く感じられ、すぐ声をかけて決裁できるので、スピード感についてこれそうかも大事にしています。

松永

過去の面接で、「この方はすごく良かった」という印象的なケースはありましたか?

田中

最近お会いした中で印象に残っているのは、海外に留学して法律を専攻していたにも関わらず、エンタメ好きでエンタメ系のサービス立ち上げをしているという、やる気に溢れた20代半ばの方でした。学びたい意欲や夢に加えて自走力もお持ちであり、当社に非常に合いそうなタイプの方だなと思いました。

例えるなら、海外旅行に行く際に、ガイドブックを読み込んでから行く人より、とりあえず飛行機のチケットを買ってフラッと行ってしまう人、現地でも気の向くままに小径に入って行くような人のほうが当社には向いています。

最近はそういう方が少なくなり、スマートな方が増えたと感じていた中、面白い方だなと思ったので記憶に残っています(笑)。

Q

「こういう方に面接を受けに来て欲しい」というのはありますか?

田中

1つでも何かを突き詰めたことのある人や、そのときそのときの状況を楽しめる・面白がれる人が良いですね。

突き詰めるのは容易なことではないですし、うまくいかない時期もあると思いますが、それでもゴールに向かって試行錯誤した経験はとても大事だと考えています。

「上場企業でリソースも資金も潤沢にあり、恵まれた環境でできる」というイメージを持ち、大企業での安定を求めて当社に応募される方もいらっしゃるのですが、それも事実ではある一方で「自身がその環境をどう使いたいのか」という意思が必要ですね。

Q

最後に、貴社への応募を検討されている候補者の方にメッセージをお願いします。

田中

当社は現在大きな変革期にあります。LINEというサービスも今年で10周年という節目を迎えていますし、会社が統合したタイミングでもあり、ここから新たな次の10年を創っていく重要なフェーズだと感じています。

時代に合わせてユーザーに新しい価値を提供し続けていくことを求めていますので、私達と共にそれを実現していこうという気概のある方のご応募をお待ちしています。

インタビュアー / コンサルタント 松永 拓也

構成: 神田 昭子

撮影: 櫻井 健司

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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