面接官の本音 vol.160   ソースネクスト株式会社 ポケトーク株式会社

ソースネクスト株式会社 ポケトーク株式会社

公開日:2023.12.11

「世界一エキサイティングな企業になる」とのビジョンを掲げ、創業以来常識への挑戦を続けてきたソースネクスト株式会社。AI通訳機「POCKETALK(ポケトーク)」、ウイルス対策ソフト「ZEROウイルスセキュリティ」、文字起こしAI「AutoMemo(オートメモ)」等の画期的なプロダクトを生み出し続けている。同社でCHROを務める佐々木佳之氏にお話を伺った。

ソースネクスト株式会社 ポケトーク株式会社 CHRO 佐々木 佳之氏

Contents

【インタビュアー】コンサルタント 清水 大介

人への投資が最重要。初回面接で経営者がお会いして、スピーディーに選考を進めてゆく。

Q

初めに、貴社の面接の特徴についてお聞かせいただけますか?

佐々木

選考プロセスと、面接で見ている評価基準という2つの特徴が挙げられます。

1つ目の選考プロセスとしては、当社では経営者が初回の面接から、あるいは早期の段階で候補者の方にお会いしており、短期間でスピーディーに選考を進めるという特徴があります。これは、ぜひ当社にご入社いただきたいという我々の熱意をお伝えしたいということと、採用における最終判断は経営者が行うケースが多いため、初めから経営者がお会いした方がお互いにとって良いのではとの考えによるものです。他の会社では「経営者がOKと言った方に対してNoとは言えない」との話も耳にしますが、我々には階級意識が一切無いので、経営者が候補者の方とお会いした後にCXOや部長が面接をしてお見送りさせていただくことも比較的よくあります。他社の方からは「経営者の方は忙しくて時間が取れないのでは?」と聞かれますが、代表取締役会長兼CEOの松田は「最も優先順位が高いのは人への投資である」と考えています。

2つ目の特徴は面接の評価基準ですが、主に候補者の方のお人柄や当社とのカルチャーマッチを見ています。応募いただく方は、一定のご経験や実力をお持ちであることが多いため、その前提に立った上でカルチャーマッチを重視しています。当社はスピード感があり、階層意識や男女や年齢の違いによる格差がまったく無い文化が浸透しているので、この環境に入って違和感なく仕事をしていただけるかどうかがとても重要です。カルチャーマッチしないと、その方の実力も発揮しづらくなってしまうためです。

Q

カルチャーマッチを確認する上で、面接ではどのような質問をされていますか?

佐々木

面接官によって面接のスタイルも異なるため、当社共通の質問の型があるわけではありませんが、私の面接では、その方のコアとなるような人生の経験をお聞きしています。「一番熱中したものは何ですか?」等の質問から深く掘り下げて聞いていく感じですね。私の中では、ビジネスも趣味も勉強も現象に過ぎず、その方の奥底にある大事な価値観や、「こうなっていきたい」という志の表れが勉強や趣味であり、仕事や家庭だと思っています。その現象自体は何でも良くて、その奥底にあるものを候補者の方と一緒に探していく感覚です。そのため、通常の面接とはかなり異なるかと思いますが、私が面接をする際にはその場でジャッジはしておらず、面接終了後に考えて合否を決めるようにしています。

ソースネクスト株式会社 ポケトーク株式会社

人を大事にするカルチャーと実力主義が共存する、厳しくも自由でチャレンジングな環境。

Q

貴社にとって、『志ある人材』とはどういう方でしょうか?

佐々木

当社の掲げるビジョンに共感いただける方かと思います。候補者の方が当社でぜひ働きたいと感じていただけるとすれば、それはその方の中に何かしらの志やベクトルがあって、それが当社のビジョンと将来的に交わるイメージが持てるからではないかと思います。そこに向けてぜひ我々と一緒にやっていきたいと思える方が、当社にとっての『志のある方』かなと思いますね。ソースネクストでは創業時からビジョン経営を大事にしており、「チャレンジ」「成長する」「常識を疑う」ことを実現するためには様々な困難や乗り越えなければいけないことがある中で、お金や地位だけのモチベーションでは乗り越えられないと思います。自分の命や人生をこの実現に向けて使いたい、というぐらい想いのある方だと、志のある方だなと感じます。

Q

佐々木さんが面接で感じておられる本音について、ぜひお聞かせください。

佐々木

転職回数についてどう捉えるかというのは、非常に難しいと感じています。転職を通じてキャリアアップをしていくという考え方も理解はできますし、会社のフェーズや事業内容に応じて経験できる仕事や職種が異なるため、その目的で転職を重ねていくことは、ご自身が求めるスキルセットを獲得していく上では有効であると思います。ただ、自身のキャリアを優先するあまり、現職や次に行く会社で何かを成し遂げる、あるいは何かにコミットして成果を出すということへの投資が薄くなっている可能性もあるのではということも考えていただくと良いかと思います。CXOの役割を担うような方であれば、スキルセット自体に大差は無く、人間力やコミット力の方が重視されます。その点で言うと、短期間で転職を重ねている方はその力を身に着ける機会を失ってしまっているかもしれません。

Q

最後に、貴社を志望される候補者の方々に向けたメッセージをお願いします。

佐々木

当社は、お人柄や人間性を大事にするというカルチャーが根底にある一方で、性差・年齢・階層等の格差がまったく無い真の実力主義でもあります。現在、女性社員比率が約4割、女性幹部の比率が全体の約3割を占めていますが、女性活躍推進の施策などは何も行っていません。若手の社員にも実力次第で責任のある仕事を任せていますし、ソースネクスト代表取締役社長兼COOの小嶋は28才で役員に就任しています。また、階層意識も無く、創業時から松田が「さん」付け文化を導入しています。誰でも自分の意見を言うことができ、スピード感を持って仕事を進められる自由さがある反面、肩書に頼ることなく実力を証明していかなくてはいけないという厳しさもありますが、自らを鍛えてキャリアをステップアップさせたい方にとっては非常に良い環境かと思います。

インタビュアー / コンサルタント 清水 大介

構成: 神田昭子

撮影: 波多野匠

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

担当コンサルタントから

コンサルタント 清水 大介

ソースネクスト社の社名の由来は「次の常識をつくる(We Source What’s Next.)」。その名の通り、POCKETALKやAutoMemo等、話題となるプロダクトを連発している同社ですが、今回のインタビューを通じ、プロダクトの魅力もさることながら、初回面接から経営者が登場するというスタンスも、同社の大きな魅力と改めて感じました。
「最も優先順位が高いのは人への投資である」と言えたとしても、経営者は多忙ですし、実際に初回から経営者が登場する企業は稀有です。この経営者の姿勢が、私が同社とのやり取りで感じる「人を大事にするカルチャー」を醸成しているのだなと改めて感じ、更に同社のファンになりました。ぜひこの魅力を皆様にも感じて頂きたいと思っています。
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