面接官の本音 vol.139   NEC

NEC

公開日:2020.11.17

2019年10月にDX専任組織を発足し、全社横断のデジタルビジネス推進体制確立で注目を集めるNEC。生体認証や映像解析、データ分析等の先進的なAI技術と、情報通信技術のパイオニアとしてのアセットを基に、戦略策定フェーズから保守運用まで一貫したサービスをクライアント企業に提供しビジネスが急拡大している。同組織でリードコンサルタントを務める川上隆之氏と戸田雅仁氏にお話をうかがった。

NEC リードコンサルタント 川上隆之氏

リードコンサルタント戸田雅仁氏

Contents

【インタビュアー】コンサルタント 松永 拓也

従来のキャッチャー型から、技術力×DXコンサルタントの提案力を兼ね備えたピッチャー型へ。

Q

貴社のDX専任組織についてお話しいただけますか?

川上

NECでは、デジタルビジネスの全社横断での推進を2019年10月から本格的にスタートさせています。当社はAIなど技術力の強みはあるものの、それを売るための提案力が課題であり、本格的なDX戦略コンサルティングを推進するために私と戸田を含め、外部からの人員が加わって現在コンサルティング部隊を増強している段階です。新組織の立ち上げにより、DX構想策定やDX戦略策定の案件依頼が徐々に増えております。今後、コンサルティングの体制を整えてDXビジネスを加速していきたいと考えています。

戸田

従来、当社は「お客様が投げるボールはどんな球でも捕ります」というキャッチャー型の役割が中心でした。ただ、今はDXにおける課題解決の選択肢が複数存在するうえ、不確実で混沌とした中から解を見つける必要があるため、お客様の代わりに当社がピッチャーとなり、「私たちに勝負球を投げさせてください。そして、そのボールをまた私たち自身でも捕りにいきます」といった形へと変化してきています。このようなピッチャーとしての新たな役割を果たすべく新たに専任組織を組成したとご理解いただければと思います。

Q

貴社ならではの強みや特徴は何でしょうか?

戸田

DX戦略構想策定からPoC、実装、リリースというシステムライフサイクルの中で、多くのコンサルティングファームは実装に必要なケーパビリティが不足しており、施策立案やPoC工程までが主戦場になることが多いと思います。その点、当社は実装に必要なスキルも要員も揃っており、リリースまでお客様に寄り添うことが出来る。そこが一番の違いと言えます。戦略や施策検討の際に、絵に描いた餅ではなく現実的な解を見たいお客様に対し、同じビジネスユニット内のAIや生体認証・セキュリティ等の専門家を巻き込んで、「この施策の実現にはこの技術が活用できそうだ」と見当をつけながら組み立てられるのは、NECならではだと思います。

川上

営業・ソリューション部隊とシステム構築部隊が一体となりDXビジネスを進めていけるため、自社技術をお客様に提案できるのは強みですね。弊社の研究所では、DX最新技術の研究も進めています。

 

Q

今後の貴社のビジョンについてもお聞かせください。

川上

このDXコンサルティング組織をさらに拡大していく必要があります。組織を効果的に組成しながら社内メンバーのスキルを向上し、社内異動も含めて部門を拡大していきたいと考えています。

戸田

社外からの経験者採用に加えて、デジタル×提案型のビジネスを進められる社員を育成する取組みとして、様々なトレーニングプログラムを用意し、リアルなプロジェクトやお客様を想定して提案書を作成する、問題解決策を検討する等、Output主体でより実践的な学びの場も提供しています。

NEC

面接で聞きたいのは、自身の生々しい経験。変革の熱い志を持つ人に来て欲しい。

Q

面接で必ず聞く質問はありますか?

戸田

DX案件の経験者なら苦労談を必ず聞きますし、DX経験が無い方には当社のDXコンサルタントとしてどういった役割・スキルでお客様に貢献していただけるかをお聞きします。プロジェクトマネージャーの方についてはオリジナリティをお聞きしたいので、より生々しく語ってもらうために「あなたが他のプロジェクトマネージャーと比較して違う部分は何ですか?」といったような質問を重ねます。コンサルタントとして、客観性を担保しつつ自信を持って語れる力は魅力的に映りますね。

川上

「業務改革観点でどんなプロジェクトに関わってきたのか?」「どのようなお客様の課題に向き合い、その効果はどうだったか?」をその方の今までのご経歴を拝見し、コンサルタントとしてご活躍頂く際に必要となる課題認識の深さやロジカルな説明能力を見させていただいています。

Q

貴社にフィットするのは、どのような方でしょうか?

川上

業務コンサルティングのみのご経験だけではなく、ITのスキルやプロジェクトマネジメントのご経験等をバランス良く持っていらっしゃる方ですね。

戸田

当社は誠実・真面目な人間が多い印象です。NECの文化も尊重しながら、自分も一緒に変わっていける人だといいなと思いますね。正直で自分を飾らない人、誇張しない人、できないことはできないと言える人が当社には合うと感じます。

Q

貴社の面接で事前に準備して欲しいことはありますか?

川上

自分の経験軸や強みと、プロジェクトの具体的な経験をご説明していただくことですね。例えば、大規模プロジェクトにおいて、スケジュールの遅延をどのようにリカバリーしたか、そこから何を学んだかという苦労や、火消し経験等もお話しいただければと思います。

戸田

客観的にもすごいと思えるエピソード・知見・経験をお聞きしたいので、ぜひ事前にストーリーを組み立てていただきたいですね。

Q

面接をしていて感じる本音があれば、ぜひお聞かせください。

川上

表面的な受け答えをされる方もいて、本当に当社で働きたいのか分からないことがあります。面談を進めていく中で当社からもご質問にはお答えいたしますが、事前に深く調べた上で面談に臨んで頂けると、こちらもしっかりとお答えできるので、面接の場が非常に有意義なものになると感じます。

戸田

NECだからこそできるとお考えになる理由をお話しいただける方が非常に良いですね。また、面接冒頭での職務経歴の説明が短い方が時折見受けられますが、もったいないなと感じます。面接官のハートをつかむ大事な導入部分なので、自己をアピールする場、という意識を持って印象に残る内容を伝えられると良いと思います。

Q

最後に、貴社を志望される方へのメッセージをお願いします。

戸田

NECは大きく変革しようというタイミングです。泥臭く試行錯誤しながら進めていくので大変な面もありますが、非常に貴重な経験が得られ、確実に自身の市場価値は上がります。我々は必ず成功すると信じているので、変革の熱い志を持つ方と一緒にいい仕事をしたいと思います。

川上

120年の歴史がある当社を改革するには、色々な山を越えていく必要があります。新しいNECを創ることに喜びや気概を感じていただける方に来て欲しいです。現在、トップダウンで社内改革を進めている段階ですので、ぜひ我々と共にその機会を掴んでいきましょう。

インタビュアー / コンサルタント 松永 拓也

構成: 神田 昭子

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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