面接官の本音 vol.98   株式会社朝日ネット

株式会社朝日ネット

公開日:2014.03.10

創業以来23年連続の黒字を達成し、過去10年の売上高営業利益率は23%以上という高い収益性を誇る株式会社朝日ネット。 創業からのメイン事業であるインターネット接続事業は、法人を中心に会員を増やしている。ISPとして老舗の企業ながら、2007年に開発されたクラウド型教育支援システム「マナバ」も順調に導入数を増加。 新事業も成功させるなど、今後も安定成長を見込んでいる。そんな株式会社朝日ネットが求める人材について、代表取締役社長土方次郎氏にお話を伺った。

株式会社朝日ネット 代表取締役社長 土方次郎氏

Contents

【インタビュアー】コンサルタント 奈良 元生

["インターネットを通じて人と人のコミュニケーションをサポート"]

Q

御社の事業について教えてください。

土方

インターネット接続の基盤であるISP(インターネットサービスプロバイダ)、「ASAHIネット」の運営です。それに加えて、「manaba」をはじめとする自社開発によるクラウドサービスを提供しています。インターネット技術を活用してコミュニケーションをとるお手伝いをしている会社です。

Q

クラウドサービス「manaba」とはどういったものですか?

土方

「manaba」は国内が主ですが、海外含め200以上の大学で使っていただいている教育支援システムです。日本の大学では、これまで「1対n」、つまり先生から複数の学生へ一方向に情報発信するスタイルが一般的でしたが、教育のイノベーションが求められる中で、近年は「n対n」、つまり先生や学生、職員の間で相互にコミュニケーションを図ることが必要になってきました。「manaba」は、教育現場でのコミュニケーションシステムとして利用されており、レポートの提出や相互閲覧、小テストの実施、出席確認、アンケートの実施、キャリア支援、留学支援など、様々な取り組みを実現することができます。

Q

今後の事業のビジョンはいかがですか?

土方

インターネットが当たり前に利用されている現在の日本では、単純に個人の利用者を増やすのは頭打ちだと言われています。しかしそれが当たり前になればなるほど、インターネットの活躍の場も着々と広がります。たとえば監視カメラや、精算機などの機械。これまでオフラインで使っていたツールをオンラインで使うことによって、時間短縮や、正確性を増した管理ができるようになる、つまりM2Mという分野ですね。いまやコミュニケーションは人間と人間がダイレクトに行うだけとは限らない。機械を始め、多くのものが介在する。その一つひとつが、新しいお客さまになるんです。つまり、可能性が日々増えている。すごくやりがいのある、楽しい時期だなと思います。

求めるのは「変化」と「安定」を共存させることのできる人

Q

求める人材とは?

土方

モノではなくサービスを展開するという事業の性格上、日々進化するための変化を続けることが必要です。しかしお客さまに必要なものを提供し続ける安定感も同じように大事。この「変化」と「安定」という一見相反する存在に対応できる人を求めています。共存させるには努力が必要だとは思いますが、不可能ではありません。ここは欲張りに考えています(笑)。

Q

面接で必ずする質問はありますか?

土方

皆さん様々なバックグラウンドをお持ちですから、その方に聞きたいことを質問します。必ずこれというのはありません。しかし過去に経験した職場についてどういう意識をお持ちだったのか。簡単に言えば、良かった点、不満だった点などはよくお聞きします。一般論や漠然とした答えではなく、実体験に基づいてしっかりした話ができているかどうかを見ています。自分が身を置いてきた環境を、主体性を持って捉えることができているかどうかですね。

Q

印象に残っているお答えはありますか?

土方

たとえば最近では営業職の面接で転職の理由を尋ねたところ、「新しい市場を切り拓くなど、満足のいく仕事はできている。しかしもっと大きいことを目指そうとすると、今の会社では母体が少し小さい。だから転職を考えた。」というような答えが返ってきました。彼は実際に一定ボリュームの事業を成功させています。しかし次に彼の目指すことをやろうとすると、現在の職場では限界があるというわけです。会社と自分の間のミスマッチを見つけ、客観的な分析によって導き出された答えが転職だったというわけです。これは求めている答えが返ってきたなと思いましたので、印象に残っています。

Q

その他に重視していることはありますか?

土方

面接に際しては、当社からの一方的な想いだけではなく、お互いに納得できる場にしたいと考えています。そのために、人事部門だけではなく、なるべく多くの当社の社員と会っていただくようにしています。そうすることによって、入社を希望される方もより明確に働くイメージを持っていただけるのではないかと考えています。

社員は共同体。最善の方法を選んで進化して行く

Q

キャリアのステップアップについては?

土方

入社2年後に、部長としてあるセクションを一任されている・・・というような実例はあります。現在一番若い部長は30歳なのですが、そういったポジションを任せるのに社歴・年齢は不問です。チームとしての役割を考えた上で誰が適任なのかというのが重要で、やるべき人がやるべきことをやっていると思っていただけたらいいかと思います。社歴や年齢を積み重ねて回ってくるものでもなければ、競争して蹴落として勝ち取るものでもない。一緒に仕事をしていく共同体として、最善の方法を選んでいます。

Q

どんな方と一緒に仕事をしたいですか?

土方

今営業職を募集しているのですが、「頭を使っている人」ですね。商品の良さは勉強すればすぐに理解できると思うんです。しかし、それを理解し、ただ売り歩く人を求めているわけではありません。お客さまにきちんと寄り添って、何を求めているのか、困っていることは何なのか、そういったことを素早く掴んで、商品の強みとマッチさせることができる人、そしてさらにその一歩先を提案することのできる人です。
コミュニケーションが効率的になれば社会はもっともっと発展します。世の中に役に立つ仕事だという高い意識を持っている人と仕事ができたらいいですね。

ありがとうございました。

インタビュアー / コンサルタント 奈良 元生

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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