キャリアアップコラム vol.120
その気にさせられた話

転職活動においては、様々なルートで企業に応募していらっしゃいますが、弊社のような転職エージェントを活用される方々も沢山いらっしゃいます。
特に、応募企業に関する一般に出回っていない情報や、選考で注意すべき点に関する的確なアドバイスをさせていただける点は、利用される方にとって大きなメリットではないかと考えております。
さて、そんな中、うまく弊社(私)を活用された一例をご紹介させていただきます。

Aさんは、IT系のエンジニアとして社会人スタートし、その後事業会社の経営企画を経てコンサルティング会社のコンサルタントに転身された34歳。
昨年弊社にご相談にいらっしゃったとき、35歳という節目を目前に新しいキャリアを考えているとの事でした。
しかし、よくよく話を聞いてみると、今の会社で行き詰まりを感じているのが本音。どうも会社の方向性とAさんの強み・志向にギャップが出てきていて、正直なところ最近はパフォーマンスも下降気味のご様子。
このままでは査定は下がり、収入ダウンも必至で、焦りが感じられました。この状況を脱し、一日も早く活躍・評価を手に入れる環境を求めていました。

既に他の転職エージェント数社に登録され、何社か応募するも苦戦続きとのこと。
Aさんの印象は、人懐っこいところがある反面、一見強面で歯に衣着せぬ率直な物言いが特徴で、人によっては苦手と思う人も多そうです。
何はともあれ、早速弊社のクライアント企業数社に応募。書類選考は通過し面接には行くものの、一次面接での敗退が続きました。
このままではいくら応募しても状況が変わりそうもなかったため、もう一度Aさんと直接お会いしたいと思っていた矢先、Aさんのほうから時間をとって欲しいという連絡がありました。

会うやいなや、Aさんが、「何でもいうことを聞くので、何が悪いのか遠慮なく言って欲しい」と。
他人に弱みを見せない方だと思っていましたし、そんなことは言わない人というイメージだったのでかなり意外でした。一瞬そのギャップに驚きながらも、それでは、と遠慮なくいくつか気がついたことをアドバイス。
・目つきが少々怖いので、初対面の挨拶は笑顔で!
・ズケズケ言っているように聞こえるので、もっとマイルドな言い方に!

あとは、面接後に都度面接でのやり取りを細かくAさんからフィードバックしていただき、その中で気になった点について私の方からアドバイスをさせていただきました。
このように、この日以降、面接が終了する度に30分以上電話での報告・反省会が定例化し、徐々に成果が出てきました。そして、遂に希望する会社から内定が出て、見事転職が決まったのです。

転機は、「何でもいうことを聞くので、何が悪いのか遠慮なく言って欲しい」というAさんの一言でした。
これで、私自身がAさんの転職成功に向けて何とかしたいという気持ちが一気に高まったのです。
もちろん、この一言がなくても候補者の方にはできる限りのことはさせていただいているつもりですが、当方も生身の人間ですから、どうしても気持ちの入り方には変化が出ます。
Aさんがそこまで言ってくれるなら、と、今まで強面ということもありなんとなく踏み込みにくかった状況が一転した瞬間でした。

後日、Aさんとの食事の席でのこと。それにしても、Aさん、なぜ急にあんなに素直に(笑)、変わったんですか?と聞いてみたところ、
「実は、作戦です(笑)」
「えっ?」
「あっ、半分冗談ですが、半分は本気で計算していた面もあります」
と。つまり、Aさんは、私を本気にさせるために、あの一言を言ったというのです。
ある意味コントロールされたわけですが、悪い気は全くしませんでした。
すっかりその気にさせられたものの、それを機にAさん自身も本気で素直になり当方のアドバイスを受け入れてくれたわけですから、双方にとって非常にいい関係だったと思います。
読者の皆様も、ちょっと意図的にこういった使い方を試してみてはいかがでしょうか?
お互いの相性もあるかと思いますが、一つの突破口が見えるきっかけになるかもしれません。

今回の教訓&アドバイス

ときには意図的に転職エージェントをコントロールしてみる

相手を本気にさせる一言がある

相手を本気にさせるには自分自身の覚悟もセットで

このコラムを書いたコンサルタント
コンサルタント
奈良 元生
エグゼクティブポジション全般、オーナー系中堅成長企業。新規立ち上げ、事業企画系実績も多数あり。 プロフィールをみる

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