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日々さまざまな方と面談でお会いしますが、実は「すぐに転職したい人」はそれほど多くなく、実際は「転職するかどうか決めていない人」が大半です。転職するかどうか決めていない人の中にも、さまざまな転職意識の違いがあります。
例えば、転職すべきかどうかで悩んでいたり、転職する明確な理由はないが「良いところがあれば考えたい」と思っていたりする、転職を意識している方々。もう少し手前の段階で、中長期的なキャリアの相談を希望する方々もいます。例えば、「今すぐの転職は考えていないが漠然とした将来の不安を解消したい」「今の自身の市場価値を知って今後に備えたアドバイスがほしい」といったご相談です。
今回は「中長期的なキャリア相談」にフォーカスして、お話しします。


転職理由は人それぞれです。結婚や出産など大きなライフイベントがきっかけで転職を意識する方もいれば、「年齢」を意識して転職を考え始める方も非常に多くいます。
たとえば、30歳を境に今後のキャリアを考える方。そして35歳を意識している方も多いです。その理由は「35歳転職限界説」が関係しています。一度は聞かれたことがある人もいるでしょう。
35歳転職限界説とは、35歳より上は転職のハードルが一気に高くなり転職が難しくなるというものです。特に35歳を目前に控えた30代前半の方々は、100%信じていなくても気になるようで、「35歳転職限界説は本当なの?」といった質問をいただくことが頻繁にあります。

新型コロナウィルス感染症の影響によりオンライン面接が主流になっていることもあって、面接に同席する機会をいただくことが増えてきました。そこで実際に面接同席をしていて改めて感じるのは、「もったいない」と思う面接が非常に多い!ということです。普段通りのコミュニケーションが出来、実力通りの実績を表現していればきっと良い結果になっていたはず、という面接が体感レベルで半分くらいあります(武田調べ)。では原因は何なのか?そのポイントは「面接での受け答え」つまりは、面接の場に適したコミュニケーションをしているかどうかに尽きます。
面接は「面接官が聞きたいことを聞く場」です
少し乱暴な言い方ですが、面接は「面接官が聞きたいことを聞く場」と頭の中で割り切ってコミュニケーションすることをお勧めします。逆に「アピールするぞ!」というモードで面接に臨むと失敗する確率が高まります。「えっ!?面接はアピールする場なんじゃないの?」と思うかもしれませんね。確かに、志望度や熱意の高さ、これまでの経験・実績や人柄など全方位的にアピールすることは大事です。ただそれはあくまで面接官の質問にまずしっかりと答えていることが前提条件です。それをせずにアピールするぞ!の気持ちが強く出過ぎた状態で、面接官が聞きたいことをそっちのけでは、コミュニケーション自体が成立しなくなってしまいます。
基本中の基本「面接での質問には結論から答える」
次のポイントは、コミュニケーションを円滑に進める基本中の基本「結論から答える」です。言わずもがな、と言いたいところですが、面接では意外にも出来ていない方が多いです。例えば「転職理由を教えて下さい」の問いに対し「大きく2つあって、〇〇と〇〇です。まず一つ目の〇〇について詳しく説明すると・・」という具合に、結論から回答している場合は面接官との円滑なコミュニケーションが成立しています。しかし、アピールの気持ちが強すぎると、退職理由をポジティブに伝えたいが為に言い訳っぽく回りくどい言い方になる傾向があります。
その回答例は「はい、まずなぜ今の会社に入社したかというと、もともと〇〇がやりたいと思って入社したという経緯があります。入社してからの2年くらいは希望通りの業務に就いており日々やりがいを感じて仕事をしておりました。しかしながら・・」という具合に、面接官が聞きたいことに答えぬままエピソードや背景を延々と話した挙句なかなか結論に辿り着かない。となると面接官は笑顔でうんうんと聞きながら、頭の中では「話が長い。だから結局何で辞めるの!?」と半ばイライラしながら聞いているはずです。これが続くと、的を射た回答が得られない、と判断されて残念ながらお見送りになります。
自分は大丈夫と高を括らず、基本に立ち戻ってみましょう
このコラムをご覧になって「いやいや自分は大丈夫!」と思っている方も多いかと思います。しかし、面接では何の心配も要らないと思っていた優秀な方々が、上記のようなまさかの理由でお見送りになるということを何度も目にしてきました。※実はこれは若手に限った話ではなく、むしろ経験と実績が豊富にある為、語ることが沢山あり過ぎるエグゼクティブの方に多い傾向かもしれません。
面接は「面接官と応募者がコミュニケーションを取り合い、その人がその会社に合っているかどうかを互いに確認し合う場」(※①)と面接官は考えています。面接官の質問の意図を理解し、まずしっかりと結論から答え、その上で熱意と誠意をもってご自身をアピールするコミュニケーションをしていくことを心掛けましょう。そうすればきっと良いご縁が生まれてくるはずです。
※①:弊社代表著書「そのひと言で面接官に嫌われます」より引用
(2021年3月22日)





キャリア相談でお会いする方々は、「今すぐには転職を考えていないが漠然とした将来の不安を解消しておきたい」、「数年後に備え何をしておくべきかアドバイスが欲しい」といった中長期的な方や、転職することはすでに決めている、さらには転職先のイメージも明確にある方など本当に様々ですが、今回はその中でも「転職(退職)することは決めている」といった方々にフォーカスをあててみたいと思います。
