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面接官の本音 vol.170   WOTA株式会社

WOTA株式会社

公開日:2025.07.10

従来の上下水道の「自然の水源から水を汲み上げ、生活排水は浄化して川や海に流す」という水利用モデルから脱して、「排水を最も身近な水源ととらえ、生活用水に再生して何度も使う」という循環型の水利用モデルを考案し、水問題の解決に挑むWOTA。水処理の自律制御を核とする独自技術で、これまでは困難だった「その場での水の循環利用」を実現する「小規模分散型水循環システム」の開発に成功している。いま急成長中のWOTAの人事をつかさどるお二人にお話を伺った。

WOTA株式会社 執行役員 CHRO 堀 忠彦氏

人事労務・情報システム部長 奥寺 昇平氏

Contents

【インタビュアー】コンサルタント 清水 大介

人類が解決すべき問題を自分事として捉え、常識を覆す発想ができるかどうか。

Q

WOTAが開発した「小規模分散型水循環システム」は、令和6年能登半島地震の被災地でも活躍し、メディア等で紹介されて注目を集めています。そうした取り組みも含めて、現在御社がどのような事業を展開されているのかを教えていただけますか。 

奥寺

我々が提供する「小規模分散型水循環システム」は、大きく二つの水問題をターゲットにしています。ひとつは、災害時に上下水道がダウンした際、排水を生活用水にその場で再生させる水循環システムによって、被災地の人々を水ストレスから解放して健康的な暮らしを支えていくことです。もうひとつは、日常のなかでの活用、特に上下水道の構築や維持管理が財政的に困難になりつつある地域に住宅向け「小規模分散型水循環システム」を展開し、水道インフラを持続可能にしていこうというものです。すでに東京都の利島において、水インフラが脆弱である為に海水を淡水化して水確保をしていますが、高額な給水原価により水道財政を圧迫しているという課題に、WOTAの水循環システムで応えていくプロジェクトが進行中です。地方の自治体からも引き合いをいただき、政府の支援もあって各地で実証実験が進められています。国外展開も視野に入れており、水資源の確保に悩むカリブ海の島国「アンティグア・バーブーダ」でも住宅向け水循環システムの導入に向けて同国の政府と準備を進めています。WOTAの事業はこの「小規模分散型水循環システム」で、さまざまな水問題を根本から解決できればと思っています。 

Q

事業拡大にともなって新たな人材がいっそう必要とされているかと思いますが、採用にあたって面接で重視されているポイントを教えてください。 

我々は候補者の方々に対して、先天的な資質と後天的な能力の二面から、当社にフィットするかどうかを見極めています。先天的な資質というのは、目の前にある社会問題、人類がぜひ解決しなければならない問題を、自分事として捉えられるかということ。加えて、WOTAにとって望ましいマインドセットを備えているかということです。このマインドセットというのは2つあると思っていて、ひとつはどんな立場であろうと“クリエイター”もしくは“プロデューサー”として行動できること。我々はまだ世の中にないモノを創り出そうとしており、そこに対して開発はもとより、営業であろうと、製造であろうと、あるいはバックオフィスの人間であっても、自分の立場からどのように関わっていけるのかを常に考えて行動することが求められます。そしてもうひとつは、既存の枠組みに縛られない発想ができること。我々が目指す分散型水インフラの構想が、なぜいままで実現できなかったのかと言えば、ただ既存のシステムのスケールを小さくするのではなく、そこに大きなパラダイムシフトが求められるからです。言ってみれば、原子力発電所を自動車に搭載して量産するような、そうした次元の革新なのです。ですから従来のインフラ建設とはまったく違うアプローチが必要で、柔軟な発想が大切です。たとえ水処理の技術に長けていたり、海外事業で豊富な経験をお持ちであっても、こうしたマインドセットがなければWOTAで新しいバリューを生み出すことはできないと考えていて、まずそれを面接で見ています。一方、後天的な能力ももちろん重視しており、我々が期待しているのはT型人材です。圧倒的な専門性を有しつつ、それ以外の領域にも精通している土台の広い方。これからWOTAが大きく成長し、企業としてのフェーズが変わっていくなかで、必要とされる土台もどんどん広がっていくので、すでにしっかりとしたTを築いており、それをさらに拡げられる人であるかどうかを面接で確認しています。 

奥寺

いまの話に加えて、WOTAはまだスタートアップ企業であるため、失敗を恐れず挑戦していく姿勢が大事だと思っています。おそらく計画通りに物事が運ばないでしょうし、壁にぶつかれば思い切って意思決定し、失敗してもアジャイルに軌道修正していく。そうしたアクションを自ずと取れる方かどうかを面接で見ています。あとは、やはり率直にコミュニケーションできることでしょうか。そうでなければ意思決定のスピードも上がらないと思いますし、周囲に対して誠実であるかどうかも確かめています。

WOTA株式会社

「一人一人の実存と向き合う」カルチャー。他人のストーリーを許容する姿勢を重視。

Q

面接時に「この人は自社に合わない」と感じる瞬間があれば、本音を聞かせてください。 

WOTAに参画されるのは、自分自身を内省するタイプの方が多いと思っています。自分が解決したい社会課題は何か? なぜそれを解決したいと願うのか?と自問自答し、そこから行動を起こすエネルギーを得ている。そのアイデンティティというのは人それぞれで、お互いに許容することが大切だと思います。世の中には、共通のビジョン・ミッションのもとに強く団結し、一糸乱れず突き進んでいこうとする企業も多いようですが、WOTAはそうではない。強烈なリーダーや掲げるビジョン・ミッションに共感する人間だけの集団ではなく、みなそれぞれ自分のストーリーを持っている。そして、他の人のストーリーも受け入れて相互理解を深めていく。社内ではそれを「一人ひとりの実存と向き合う」と表しているのですが、そうした思想が我々の組織づくりの根幹にあります。ですから、自分が描いたストーリーだけに固執して、そこから外れるものは認めないという姿勢がうかがえると、WOTAで中長期的に活躍するのは難しいのではないかと感じますね。 

奥寺

確かに、WOTAにはいろいろな思いを持った方が応募されてきます。別に我々は「水問題を解決したい」という強い意志を求めているわけではなく、まだ世の中にない製品を開発したいとか、世界中の人々と繋がりながら仕事がしたいとか、そうした軸でWOTAに入社いただいてもまったく問題ないと考えています。私としては、面接でその方が最も志向している領域をお伺いし、そこに対してどれだけ熱量があるのかを探りたいと思っています。それがWOTAの進む方向と一致すればお誘いしますし、逆に「いまはちょっとお応えできないな」と感じたら、お互いのために率直にお伝えするように努めています。また、過去の経歴を過度に主張しすぎる方も弊社の文化面で合わないかもしれません。我々がこれから挑もうとしているのは、先ほども堀が話した通り、従来の常識が通用しない世界。それまでのキャリアを踏まえて、WOTAで何ができるのかを真摯に考えている方にお会いできると、私も気持ちが高まります。 

Q

御社にとって「志ある人材」とはどのような方でしょうか。 

志というのは、ある種先天的なものだと思っています。たとえば「誰かの助けになりたい」という思いには、純粋にその人のなかから湧き上がってきたもの。そうしたピュアな熱量を持つ方が「志のある人材」ではないかと感じていて、それをWOTAでかなえられるのならばお互いにとって理想ですね。 

その反面、当社に参画される方のほとんどが、WOTAに参画する自分なりのストーリーを持っています。単なるミッションフルでブランドがある企業へのこの指とまれということではなく、一人ひとりが自分なりの参画ストーリーを持っていること、それがWOTAにおける「志のある人材」であり、それがWOTAの人材の強みであると感じています。 

奥寺

WOTAにおける「志ある人材」は、水問題に対するこだわりなどはあまり関係なくて、何でもいいので自分がライフワークとして取り組みたい軸、それは抽象度が高くてもいいので、その軸に沿ってしっかりと行動できる人ではないかと私は思っています。 

Q

最後に候補者の方に向けてメッセージをお願いします。 

奥寺

先ほども申し上げた通り、WOTAに参画するにあたって水問題への強い関心というのは必ずしもマストではありません。ただ、我々が目指そうとしている世界と、ご自身が実現したい世界が、ロジカルではなく直感的にアラインしそうだとお感じになられるのなら、ぜひ一度お会いして話ができればと思っています。 

いま「ものづくり」には大きな変革が起こっています。地政学的に見れば、20世紀後半には世界をリードしていた日本の製造業が凋落し、代わって中国をはじめとするアジア諸国が台頭してきました。さらに、ハードよりもソフトの重要性が高まって「ものづくり」のあり方そのものも革新されつつある。この革新を水道をはじめとするインフラ業界にも展開し、さまざまなインフラを持続可能にしていくことが我々のビジョンです。そのなかで、日本の製造業の力を取り戻し、新たな「ものづくり」のアプローチで、既存の大規模なインフラを小規模分散型のシステムに置き換えていく。それを世界と繋がりながら推し進めていく。そんなチャレンジに魅力を感じる方がいらっしゃれば、ぜひ仲間になっていただきたいですね。 

インタビュアー / コンサルタント 清水 大介

構成: 山下和彦

撮影: 波多野匠

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

担当コンサルタントから

コンサルタント 清水 大介

インタビューを通じて、WOTAの描く未来に改めて深く感銘を受けました。従来の上下水道の常識を覆し、排水を再利用する「小規模分散型水循環システム」は、災害時の命綱として、また持続可能な水インフラの新たな選択肢として、国内外で着実に実績を積んでいます。加えて、「一人ひとりの実存と向き合う」という人材観からは、多様な価値観と志を尊重する風土が感じられました。社会課題を自分ごととして捉え、柔軟な発想で未来を切り拓きたい方にはぜひおすすめしたい企業です。
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