面接官の本音 vol.155   自然電力株式会社

自然電力株式会社

公開日:2023.04.10

「青い地球を未来につなぐ。」を自らのパーパス(存在意義)に掲げ、自然エネルギーの発電事業を核に、脱炭素社会の実現に向けたさまざまなソリューションをグローバルに展開する自然電力。新たな人材を迎え入れるにあたって、同社が重視しているポイントは何か。取締役を務める磯野氏にお話をうかがった。

自然電力株式会社 取締役 磯野久美子氏

Contents

【インタビュアー】コンサルタント 奈良 元生

明確なPURPOSE・VALUESを掲げて事業を展開。そこに共感できるかどうか

Q

貴社の事業の現況について教えていただけますか。

磯野

私たち自然電力は、エネルギー分野から社会課題を解決することを掲げて誕生した会社です。もともと太陽光の電源開発から始まり、現在では、風力などさまざまな電源を手がけています。また、日本だけではなく海外にも事業を拡げているのが大きな特徴であり、東南アジアやブラジルでも再エネの電源開発を推進しています。

 当初は国の制度に則り、FIT制度(再生可能エネルギー固定価格買取制度)をベースに成り立つ発電所の開発を進めていましたが、現在は国内外のグローバルなオペレーションを持つ大企業のお客様に向けて、脱炭素のための電源を開発し提供するビジネスが中心になっています。

さらに、再エネ電源は自然条件によって供給電力が変動するため、これから導入がいっそう進むと、社会全体に安定的に電力を供給する調整力が求められます。そうした課題に対応するべく、デジタル技術を活用した制御により調整力を生み出す事業にも着手しています。

Q

貴社の組織や人材に関して、何か特徴はありますでしょうか。

磯野

いまお話ししましたように、グローバルに事業が拡大し、さらにソリューションも複雑になっているので、組織や人材も多様化が進んでいます。もともと海外事業も、他の日系企業に見られるように日本から人材が出向いて立ち上げる形ではなく、当社のPURPOSEやVALUESに共感してくださる、志のあるローカルの人材を募り、その国の事業を創っていただく形をとっています。

私たちは、グループ全体で多様な人材を擁する自律分散型組織のほうがパワフルだと考えており、国内事業においても、多様な才能ある方々の受け皿になれるように組織を常にアップデートしています。

Q

いま多様な人材を受け入れているとのお話がありましたが、面接の際に大事にしているポイントは何でしょうか。

磯野

いくつかありますが、やはり最も大切にしているのは、私たちが掲げるPURPOSEやVALUESにどれだけ共感していただけるかということです。昨今、気候変動が大きな社会問題となり、脱炭素社会の実現に貢献したいという想いを持つ方が増えています。

脱炭素へ向けてのアクションが社会で次々と起こり、その想いをかなえるマッチングのオプションが広がっているなかで、なぜわざわざ自然電力なのか。その分水嶺になるのは、PURPOSEやVALUESを共有できるかどうかということ。ただ、ご自身を無理矢理それに合わせていただくことは避けてほしいですね。自分を偽って参加されても、おそらく長続きしません。

みなさんもそれぞれ個人のPURPOSEやVALUESをお持ちでしょうし、面接の場では何に共鳴し、何に違和感を覚えるのかをお互いに理解しあえればと考えています。

その前提として、個人のPURPOSEやVALUESが自然電力のPURPOSEやVALUESと同一である必要はないと思っています。 会社としてのPURPOSE、VALUESに共感いただければ、それ以外は多様性があるほうがいい。実際、当社には実にさまざまな専門性を持つ人材が集っています。ですから、自分と違う強みを持った人とうまく協業できるかどうかも、面接では注目させていただいています。

自然電力株式会社

「第5水準のリーダーシップ」を目指して、努力し続けられる人材に期待

Q

面接で必ず聞く質問はありますか。

磯野

私たちとしては、先ほどお話ししたように、その方が大切にしているPURPOSEやVALUESを知りたいと考えています。

それがいちばんよく表れるのは意思決定の場ですので、面接では「ご自身の人生の中で最も大きな意思決定は何か」という質問をさせていただくことが多いですね。どんな考えでどんな判断をされたかをおうかがいすることで、その方の価値観を理解したいと思っています。

Q

率直なところ、磯野さんは面接の際にどんなことをお感じになっているのか、本音をお聞かせ願えますか。

磯野

時代の流れもあって、私たちが取り組む事業に対してネガティブな人はまずいらっしゃいませんし、応募される方々も「自然電力に興味がある」と前向きなケースがほとんどです。

なかでも、なぜ自然電力に入社したいのかが明瞭で、自然電力のこのポジションでこの経験が活かせそうだとある程度整理して来られた方は、面接していて「この方なら入社後に長くご活躍いただけそうだ」と素直に思えますね。

逆に、特段そこまで明確な意思のない方は、入社後に苦労されるかもと不安になります。自然電力はまだまだ進化の途上にあり、いろいろなチャレンジが待ち受けていて、業界として逆風が吹く恐れもある。その時、何を拠り所にして前に進むのか、それがはっきりと見える方は面接していて気持ちが高揚します。

Q

 採用活動でうれしかったご記憶はございますか。

磯野

先日、社内弁護士として他社で活躍されていた方に社員として参画してもらったのですが、自然電力への入社の決め手が、私たちのVALUESのひとつである「地球を楽しもう。」にたいへん共感したとのこと。

これが無かったら入社しなかったとまで言っていました。私たちが掲げる4つのVALUESのなかで「地球を楽しもう。」は最も自然電力らしいものであり、この価値観がその方の琴線に触れたことがうれしかったですね。  

Q

弊社は、企業のミッションとして「志のある企業様に志のある候補者の方をご紹介する」ことを掲げています。貴社にとって「志ある人材」とは、どのような方でしょうか?

磯野

私たちは、世界的な経営学者のジム・コリンズが訴える「第5水準のリーダーシップ」を社内でお手本にしています。

これは、一見すると相反する二つの資質をあわせもつリーダーシップで、どんな困難があっても目標を絶対に達成するという屈強な意思を持ちつつ、自らの利益を優先して物事を進めるのではなく、周囲との関係性の中で自分がその役割を担っているに過ぎないという謙虚さも備えていること。

これは私たちが掲げるPURPOSEの達成にも求められるリーダーシップだと思っています。目の前のプロジェクトを成功させて成果を上げることはもちろん、最終的にはそれが社会に役立つからこそ挑戦し続けるのだという精神がぶれないようにしたい。

ですから、当社にとっての「志ある人材」とは、この第5水準のリーダーシップを体現しようと努力し続ける人であり、その意味を理解して努力し続ける人材が増えていく組織にしたいと私たちは考えています。

Q

では最後に、貴社を志望する候補者の方々へメッセージをお願いします。

磯野

いま社会全体が脱炭素へ大きく移行し、自然電力へのニーズもますます増大しています。それに付随して、最近はエネルギーセキュリティの問題などもクローズアップされ、いろいろな角度から私たちが手がける事業の意義が高まっています。

これからの世界にとって大きな価値のある事業を、世界的なスケールで繰り広げられる企業はなかなかないと思いますし、組織としてもどんどん面白くなっています。

私たちが築いたこのネットワークに身を置かなければ、きっと出会えなかったであろう、世界各地にいる同じ志を持った人と一緒にプロジェクトを動かしていく。そんな経験を通して自分自身を大きく成長させることのできる機会にあふれています。

私たちのPURPOSEやVALUESに共感していただける方に、ぜひ自然電力を新しいキャリアの場として検討いただければと思っています。

インタビュアー / コンサルタント 奈良 元生

構成: 山下 和彦

撮影: 波多野 匠

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

担当コンサルタントから

コンサルタント 奈良 元生

今回のインタビューを終えて、自然電力は、地域・人種・年齢など多様性に富んだ自律分散型組織でありながら、PURPOSEとVALUESへの共感という形で社員の想いがつながっている素敵な会社だとあらためて思いました。また、「青い地球をみらいにつなぐ」という遠大なPURPOSEが世界中で着々と実行されることを想像するだけで、ワクワクしました。撮影の合間の雑談で、最近磯野さんがハマっていることは?とお聞きしたところ、ふふっと笑いながら「キャンプ」と即答。その遊び心あふれる笑顔から、同社のVALUESの一つである「地球を楽しもう。」を感じ取りました。
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