面接官の本音 vol.66   スキルアップジャパン株式会社

スキルアップジャパン株式会社

公開日:2012.11.10

「日本の未来は、情報や知識コンテンツが生みだす第4次・第5次産業にある」―。その確信のもと、映像や電子書籍、音楽、写真など多様なデジタルコンテンツを配信するプラットフォームを提供し、業界のフロントランナーとして躍進するスキルアップジャパン。2008年にはフジテレビ、博報堂DYメディアパートナーズ、日本テレビ放送網など複数社と資本提携を結び、世界を見据えた戦略を展開して、無借金経営・増収増益と成長を記録している。その同社が掲げる将来ビジョン、そして求められる人物とは?人材開発室 室長 平井氏にお伺いした。

スキルアップジャパン株式会社 人材開発室 室長 平井俊宏氏

Contents

Q

最近、御社で取り組む動画配信技術、マネタイズのノウハウや事業提携が話題になっていますね。

平井

近頃は毎週のように日経新聞等にコンテンツ配信分野の報道がされていますが、その案件のほとんどを、裏側では当社がお手伝いさせて頂いています。例えば「フジテレビOn Demand」もその一つ。当社とフジテレビの共同事業として提案し、ビジネスモデル構築から参加して開発や運用、ユーザーサポートまで一貫して行っています。「コンテンツの流通の促進を図り、国内外を問わず文化的な貢献を果たす」と掲げる企業理念のもと、将来的には、コンテンツ配信のプラットフォーム作りを目指しています。もちろん、これまで道のりも平坦ではなく、Eコマースサイトやファンコミュニティの企画や運営をしながら、持ち出しの形で開発を続け、お客様と実績が徐々に増え、ようやく花が咲き始めた段階です。

Q

日本では、まさにこれからの分野ですね。一方、海外では一歩進んでデジタルコンテンツの流通市場が興隆しています。

平井

そうですね。既にBBCやABCなど主要放送メディアの裏側ではiPOC(Internet Play-Out Center)と呼ばれるデジタルコンテンツ配信のプラットフォームが存在し、動画配信ビジネスの収益率も高まってきています。それに比べ、日本は各局が独自で整備を進めたり、外部委託する等、手探り状態です。まだ課題はありますが、当社が日本でiPOCのようなプラットフォームを築き、コンテンツの世界流通に貢献する日に近づいていると感じています。

Q

ここまで成長できた一番の要因は何でしょうか。

平井

DRM(デジタル著作権管理)の分野で実績を積んできたことや、技術力の高さがあげられると思います。社内ではチリやペルー、パナマ、ポルトガル、中国など各国から優秀なエンジニアを集め、業界に先駆けた技術研究を行っています。

Q

国内外問わず、優秀な人材を募っていらっしゃいますが、御社のビジョン実現を推進する人材として、今後はどのような方を採用したいとお考えですか?

平井

エンジニアでもコンサルタントでも “ネットサービスに興味がある”ということが重要ですね。興味があるだけでなく、その証としてエンジニアであれば、自分で試作したモノがあったり、興味が行動に結び付いていることが大切です。こんなモノを作った、と楽しげに語ってくれる人、「君、本当に好きなんだね」と言えるような人がいいですね。また、もし、前職で担当したシステムを、時間の制約を外せば「一人で作れるかどうか」も尋ねます。自分の手がけた部分以外も、全体を通してシステムを理解しているか、主体的に関わっていたかどうか、を見ています。

Q

一方で、コンサルタントや新規事業を担当する人材について、特に期待する要素は何ですか?

平井

当社の場合、新規事業の分野を担う方は、所轄官庁やテレビ局等のメディア、さらに電通・博報堂等の代理店を巻き込んで「ビジネスを創造すること」が求められます。この場合は、やはり業界内での実績と経験が重要になってきます。コンサルタントであっても、業界知識やコンサルティングスキルはもちろん、ビジネスモデルを提案し、マネタイズ(収益化)を実現していくキーパーソンになりますので、事業モデルを構築し、PL管理を行う事業家としての資質も見ます。

Q

そういった資質を見る際に、面接ではどんな質問をされますか?

平井

過去に関わったプロジェクトの内容を聞きます。全体的視野をもっている人ならば、必ずシンプルに、そして面白く語ってくれます。さらに、実際にそのプロジェクトの進め方を聞いていれば、組織に所属する人間として、積極的かどうか、行動力があるかどうかが分かりますね。一連のやりとりを通じて、コミュニケーション能力があるかどうかも判断しています。当社の場合、仕様書通りに受注するという一般的なSIのワークスタイルではないため、「主体的に仕掛けていく」「常に全体像を把握し、役割を認識して動く」ことができるかどうかを、過去の実績から見ていきます。

目標値が高い人は伸びしろが大きい。仕事をする志、強い意志を求めています。

Q

一次面接以降では、どのような点を見られますか?

平井

短期的な目標と長期的な目標をお尋ねします。やはり仕事をしていく上での志、強い意思は求めますね。実際、目標値が高い人は伸びしろが大きく、入社後も活躍しています。また、過去にトラブルに見舞われた時の話も聞き、どう立ち向かっていったのか、ストレス耐性はどの程度あるのか、といった点を見ていきます。

Q

実際に、御社に伺うと、そういった社員の姿が成長スピードに繋がっている様子が伝わってきます。その姿勢に応えるように、会社としても福利厚生に力を入れていらっしゃいますね。

平井

そうですね。従業員も80名を越えましたが、エンジニア・コンサルタント共に、昨年は離職率0%。居心地がいいみたいですね(笑)。広い談話スペースや、成長意欲に応える学習環境、フラットな組織づくりなど、企業としてできることを進めています。仕事面でも、 B2Cに注力しているため、エンドユーザーの反響が肌で感じられることや、テレビ局をはじめ豊富な事業提携先と事業機会を自ら作れること等、チャンスが豊富にある点も、よい刺激になっていると思います。

改めて、御社の成長の理由を感じることができました。日本が誇る文化を世界に発信され、ご発展を遂げることを期待しております。本日はありがとうございました。

インタビュアー / クライス&カンパニー

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

面接官の本音の一覧へ

無料で転職相談/在宅で相談OK!リモート面談好評実施中