キャリアアップコラム vol.147
定義が曖昧な市場価値という言葉

「自分の市場価値を確かめたい。上げたいんです」
 
日々様々な候補者の方と面談をさせていただく中で、よくご相談をいただくテーマの一つです。では、市場価値というのはどのようなことなのでしょうか。
 
上記のようなご相談をいただいた際に私から、「〇○さんにとっての市場価値ってどのような意味ですか?」とご質問をすると、様々な答えが返ってきます。
 
最も多いのが、「今の自分にどんな選択肢があるかを知りたいのです。」という答え。

他にも「より高い年収をもらえるようになること」、「キャリアアップして市場価値を上げたい」など、表現は様々ですが、最大公約数をとると、「価値が高い状態」=「より多くの企業から高い報酬で求められる状態」という意味合いでお話されているケースが多いという印象です。
 
この観点から考えた場合、市場価値の高い低いということをもう少し噛み砕くと、以下のように言うこともできます。
 
・目標を達成していないよりも、達成し続けているほうが高い
・マネジメント経験がないよりは、あるほうが高い
・ある領域における専門性(資格等含む)がないよりは、あるほうが高い
・英語が出来ないよりは、出来るほうが高い
・事業立ち上げ経験がないよりは、あるほうが高い
 

例としていくつか挙げましたが、一般的には年齢が上がるほど、上記の高低の差は大きくなる傾向にあります。
 
当然ながら低い人よりも、高い人のほうが求人数の選択肢は増えますし、転職時に出る内定のオファー金額も高くなる傾向があります。
これは市場における需給の原理から考えても当然のことだと思います。
 
市場価値を高めたければ、世の中のニーズや希少性のある経験を考え、その項目を高めていくのが一番近道だと思います。
 
では市場価値を高めることが、本当に転職活動の目的になるのでしょうか?
キャリアコンサルタントの視点からお伝えすると、上記には大事な視点が抜け落ちているといつも感じます。
 
転職活動の目的の確認をすることから、我々のサポートはスタートすることが多いのですが転職というのは、候補者の方が抱えている何らかの課題における解決の手段の一つであると私は考えています。
 
その方が抱えている課題にもよりますが、選択肢を増やしていくこと、年収をあげていくことが本当に目的なのかということです。
 
年収を下げてもベンチャーに飛び込み、非常にチャレンジングな環境に身を置いて、活き活きと働かれている方もたくさん知っていますし、もう少し仕事と生活のバランスを考え直したいという価値観の元に転職をされる方もいらっしゃいます。
 
つまり、一般的な市場価値という言葉とは逆行したキャリアだったとしても、それが自分らしい生き方、働き方であるならばその分野でしっかりと大切なスキルを磨きこんでいくことが本当の意味で大切なことなのではないかと思います。
 
大多数から求められなければならない、という固定概念に縛られて他者の評価を気にし過ぎることなく、ぜひご自身の内なる想いに向き合っていただければと思います。

もちろん漠然とした不安な気持ちを持たれることもあるかと思います。

その際は、一緒に整理をしていくところからしっかりとサポートさせていただきますのでご安心ください。

 

今回の教訓&アドバイス

選択肢が多いことが、必ずしも幸せなキャリアに繋がるとは限らない。

市場価値という言葉に惑わされず、ご自身の内なる想いに向き合っていただく。

このコラムを書いたコンサルタント
コンサルタント
工藤 直亮
人材開発・組織開発領域の人事コンサルティング業界、教育業界と注目されているスタートアップベンチャー。コンサルタント、企画系職種(経営企画・事業企画・人事)の支援。 プロフィールをみる

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