キャリアアップコラム vol.106
コミュニケーション能力を分解する

コミュニケーション能力、面接ではもちろん仕事をする上でも最も重視される能力の一つです。
でも、コミュニケーション能力って一体何なんでしょう?
分かるような分からない曖昧な言葉だと思いませんか?
今回はこのコミュニケーション能力を分解してみます。

まずコミュニケーション能力を2つに分けます。伝える力と聞く力です。
今回は伝える力(伝達力)についてお話します。

一つ目、基本中の基本は 「正しい言葉を使っているか」 です。
面接の中の気になる日本語でもお話しましたが、曖昧言葉や変な接続詞など特に新卒の学生などは間違った言葉を平気で使っていることも多々あります。そもそも正しい言葉、単語を使わないと正しく伝わりませんし、センスも疑われます。

二つ目は 「話の順番」 です。
ある事を説明するのに相手の認知度合いに合わせて(業界の人か否かなど)順序立てて話ができることが重要です。また結論から話すのか、経緯から話すのかなど順番を間違えると、何が言いたいのか分からないという事になってしまいます。

三つ目は 「説明の範囲が適切か」 です。
これも相手の認知度合いに応じて、どこまで、またどこから話をするのが最適か決まってきます。同じ分野の人にあらためて業界動向や背景を説明するのは不要ですし、また異分野の人にならそれも必要でしょう。経歴紹介など事前に準備して丸暗記されている方がいらっしゃいますが、これでは対処できません。また社内においても自分の仕事をよく知っている上司への報告と、あまり関与していない意思決定者である役員とでは報告の範囲が違ってきて当然です。でも同じパワポで同じプレをやる人って多いですよね。。

四つ目は 「話のポイントは分かりやすいか」 です。
伝えたいことや分かってもらいたいことがあれもこれもあって、本人は伝えているつもりでも相手にはさっぱり分からないということがあります。そのあれもこれもが「一言でくくるとどういうことなのか」というレベルの言葉にならないと、自身の本当に伝えたいポイントにはなってきません。この話でもっとも伝えたいことは何か?ということを意識せずに話しているケース、多いのではないでしょうか。

そして最後が 「表現方法が上手いか」 です。
伝わりにくいことを例え話で話したり、具体的な例をシンプルに披露したり、難しい話を身近なケースに置き換えてみたり。魅力的な話をされる講演者がよく使う方法でもあります。

いかがでしょう。分かったようで分からない「コミュニケーション能力」。少しは分かりやすくなったのではないでしょうか。え、ますます分からない?まだまだ勉強と研究(?)が足りないのは十分承知しておりますのでご容赦ください。

また以上は言語能力にフォーカスしたお話ですが、もちろん表情などの言語外能力も大切な要素であることは言うまでもありません。こちらはまた次の機会にでも。

今、当社ではコミュニケーション能力をはじめ面接でよく言われる「地頭」や「能力」 についての分解を試みています。はっきりしない曖昧な面接のポイントを分かりやすい項目にすることで、候補者の方と企業のよりベストなマッチングが実現できるのではないかと考えています。随時面談に反映していきますのでどうぞご期待ください!

(2012年12月20日)

 

今回の教訓&アドバイス
このコラムを書いたコンサルタント
コンサルタント
丸山 貴宏
大手就職情報会社の人事採用担当を約7年経験後、クライス&カンパニーを設立。前職からの候補者面談者数は10,000名を超え、その経験と実績に基づいたカウンセリングは業界でも注目されている。単に企業情報の提供に留まらず、「候補者の根っこのエネルギーを発掘する作業が我々の使命」がモットー。 プロフィールをみる
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