キャリアアップコラム vol.105
エネルギー

最近の面接では、「エネルギーが低い、熱が感じられない」といった理由で不合格となるケースが増えています。特に社長や役員が担当する最終局面でのケースで目立ちます。スキル、経験、実績が合格点でも、エネルギーが伝えらないことで不合格判定となるほど、企業は言葉の裏にあるエネルギーを今、とても重要としているようです。 では、エネルギーを伝えるにはどうすればいいのか?
そもそもエネルギーはどうすれば持てるのでしょうか??

先日、私のクライアントである某コンサルティング企業の取締役の方とお会いしたところ、 「最近面接で感じるのですが、怒っている人が少ないですね。物足りないというか、面白くないですよ。」とおっしゃっていました。
「何かを良くする為、あるいは現状を変革する為に、現状に対する疑問や問題意識を強く持たなくてはなりません。でなければ、本当に現状を変えることはできないんです。コンサルタントであれば当然そのような意識は持っていてほしいんですが。」

コンサルタントという仕事は、顧客の課題を解決するためにとことん考えぬくのが仕事。そのためには、何が課題なのかをしっかりと把握し、認識しなければなりません。しかし、経済状況が悪いから、組織やカルチャーがこうだからと、問題・課題の本質を見極める手前の段階で仕方が無いと考えることをあきらめてしまっている方が多いと感じているそうです。

ゴールを設定したら、達成に向けて純粋に、かつ本気で「おかしい」と現状に対する疑問を感じることができなければ、何が課題であり、何を改善しなくてはならないのかを見極めることは出来ません。見極めたら、実現に向けてトコトン考える。普段からこうした思いを持って行動していると、話す言葉や行動にエネルギーが出てくるものです。

これは、仕事でのスタンスだけでなく転職についても同じことが言えるでしょう。
やりがい、報酬、評価、ポジション、ワークライフバランス、etc・・・、理由や目的は様々ですが、自分の目指すキャリア(目的)と現状に乖離があり、目的を実現する為の手段のひとつが転職です。目的が明確で、実現したい思いが強くなければ、転職へのエネルギーは湧きません。

特に、昨今の企業の採用基準は、「何ができるか」だけでなく、「どのような影響を与えてくれるか」まで含めて判断するようになっています。目的を持って入社いただかなければ、会社にプラスの影響を与えてはもらえない。そもそも、候補者にとっても入社することが良いのかどうかもわからない。お互いにとってハッピーなご縁とするためにも、候補者の本当の思い、目的を重視しているのです。

そのため、これまで自分の目指すキャリアに向けてどのような努力をしてきたのかは、受け入れる企業にとっても非常に関心の高いポイントです。そこを見極めるのに重要なのが、エネルギーを感じるかどうか。言葉だけでなく、それを裏付ける行動を聞くことにより理解し、思いが本物かどうかを判断します。それにより、入社後に活躍いただけるかどうか、お互いがハッピーになれるかどうかを企業はイメージします。

転職をお考えの方は、何故転職という選択肢をとるのか。目指すキャリアに向けて、どのような行動をしていくべきか。目的を明確にして、強い思いで行動することがエネルギーに繋がるのだと思います。改めて深く自分と向き合い考えてみてはいかがでしょうか。

(2012年12月15日)

今回の教訓&アドバイス

思い=エネルギー。エネルギーが言葉に強さを与える。

仕方ないと思う前に、今一度向き合って考える。

思いの強さが行動・言動を変える。

このコラムを書いたコンサルタント
コンサルタント
半藤 剛
コンサルティング業界・IT業界の方々のキャリア支援(キャリアアップ・キャリアチェンジ)、およびコンサルティング・IT企業への転職支援、経営幹部(CXO、マネジメントクラス)のキャリア支援に豊富な実績を持つ。
デジタルプロフェッショナル専門チーム 所属 】 プロフィールをみる
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