キャリアアップコラム vol.2
転職を決意するタイミング

ある転職雑誌の会社が行ったアンケート調査で、転職を考えたことのあるビジネスマン、ビジネスウーマンはなんと9割以上もいるそうです。でも実際に転職する人はその一部。転職を意識することは誰にでもあるのでしょうが、どんなタイミングでその考えが行動となるのでしょうか。また、言葉を変えれば、どこまで我慢すれば転職行動に移るべきなのでしょうか。今回はそんな「決意するタイミング」にまつわるカウンセリング場面をご紹介します。

Bさんは30歳独身、地方国立大学を卒業後、一部上場企業に就職、7年在籍後、現在従業員150名のソウトウエアの会社(ここではC社)に転職し営業として活躍されている方です。転職後、久しぶり(1.5年)にお電話を頂きました。

「御無沙汰してます。Bです。ちょっと相談したいことがあるので、近々時間をもらえませんか?」

声は明るく元気なのですが、長年の経験から( ん ? 転職相談かな)と思いました。お会いしてみると案の定、

「いや、そろそろ辞めようかなと思いまして。私のようなキャリアで求人はありますか?」

と、すでに転職を決意した様子でした。いわゆる 「転職活動モード」です。

「え、どうされたんですか?かなりご活躍と聞いてましたが、、、」

入社後、C社関係者からBさんの活躍は何度も聞かされていました。

「いや、仕事は面白いですし、今年は最優秀営業賞と社長賞をもらいましたが、給料が上がらなくて・・・・。」

聞くと、トップセールスも普通のセールスも昇給額がそんなに変わらなくて、入社時に社長が面接で言っていた「当社は実力主義なので、やればヤッタだけ報酬もアップするから、頑張りなさい。」 とは程遠い現状だということでした。複数の上司に話しても埒があかず、もう我慢の限界だということでした。

「社長には話ましたか?社長はBさんの給料額をしってるんでしょうかねぇ。」

と尋ねたところ、Bさん、

「いえ、社長には話してませんが、大企業ではないのですから、勿論知っていると思います。」

私は、C社は昨年末に店頭公開をし、恐らく社長は多忙を極めていて、気持ちの入った以前のようなマネジメントができていないのではないか。加えて取締役人事部長が新たに入社されていて、査定、昇給は社長の手を離れている可能性が極めて高いのではないか。また、私の知るC社社長はウソをつくような人ではないと思う。と感想をお伝えした上で、是非、社長と直接会って話すことを薦めました。

本人は間にいる上司のことなども気にされ、躊躇されてましたが、

「自分の中でキッチリけりをつけないと、また転職しても同じような不満が出たときに転職してしまいますよ。現状打破をとことんやるより、辞める方が簡単ですからね。Bさんはこのタイミングで絶対辞めるべきではない。」

という私の意外な強い慰留に根負けされたのか、

「じゃ、話してみます。」と渋々承諾されました。

「勿論、それでもだめだったら、とっとと辞めましょう。そのときには私が転職を全面的にサポートしますから。」というのも、付け加えました。

約1ヶ月後、Bさんから電話がありました。

さて、どっちに転んだのか。。。。

「私、給料が100万近く上がりました。他の評価の高い人達も給与アップしたそうです。」

と、喜びの報告でした。

社長に話したところ、やはり個々人の昇給額は把握されていなくて、大手メーカー出身の人事部長が作った案をそのまま承認していたそうです。部長以上の昇給には気を留めていたが、一般社員には配慮不足だったことをその場で認められ、Bさんに謝罪されたそうです。

Bさんは大いに感激して、「この社長のためにも頑張ろう」という入社当時の新鮮な気持ちにもなれたということでした。また、自分ではできないと思っていたこと、あきらめていたことが勇気をもって行動したおかげで、想像以上に改善したという事実に、充実感を感じているともおっしゃっていました。

Bさん、「まさか、スカウト会社に相談して転職を慰留されるとは思いませんでした。転職させるのがビジネスなのに。丸山さんは変わってますね。」

と、言われてハッとした私でした・・・・・。(ポリポリ)

 

今回の教訓&アドバイス

不満を自己理解だけで、自分の中に溜めない
→ 相談する

相談相手は選ぶ
→ 同僚、友達ではなく経験があり且つ自分を理解してくれている第三者が望ましい

「逃げてるな」と感じたら、転職はやめる
→ きっちり自分の中でケリをつける。とことん交渉、理解する

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このコラムを書いたコンサルタント
コンサルタント
丸山 貴宏
大手就職情報会社の人事採用担当を約7年経験後、クライス&カンパニーを設立。前職からの候補者面談者数は10,000名を超え、その経験と実績に基づいたカウンセリングは業界でも注目されている。単に企業情報の提供に留まらず、「候補者の根っこのエネルギーを発掘する作業が我々の使命」がモットー。 1963年生まれ。 プロフィールをみる

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