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ITコンサルタント(マネージャー以上)は、何故転職を考え、実際にどのような転職をしているのか?

ITコンサルタントのマネージャー以上の方とのご面談で、次のようなご相談をいただくことがあります。

「すぐに転職をする必要はないものの、体力的にしんどくなってきているし、このままパートナーを目指したいとも思わない。ただ、転職をしようにも、年収が一定高くなっていて、事業会社への転職も簡単ではない。一方で、同業他社への転職であれば、今とあまり変わらないように感じる。自分と同じような方は、どのような転職をしているのか」

このご相談に対してお応えできることはないか考え、弊社にて転職をご支援させていただいたITコンサルタント(マネージャー以上)の方の「転職理由・転職動機」と「転職先」を集計しました。

その上で、マネージャー以上の方の転職に関するアドバイスをお伝えしますので、最後までご覧いただけると嬉しいです。

ITコンサルタント(マネージャー以上)の方の「転職理由・転職動機」と「転職先」

弊社にて転職をご支援させていただいたITコンサルタント(マネージャー以上)の方について、データの恣意性がないよう、コラム執筆時点から順番に遡って20名の方の転職動機と転職先を集計しました。

なお、ITコンサルタントの定義は以下の通りとしています。

「ITコンサルタントとは、コンサルティングファームにおいて、デジタルトランスフォーメーション、テクノロジーを活用した業務改善、ITに関するハイレベルな課題解決、ITソリューション導入やシステム構築における上流フェーズやPMOなど、デジタル・IT関連プロジェクトに主業務として関わっている方」

面談でお聞きしたITコンサルタント(マネージャー以上)の転職理由・転職動機

■「業務内容」に関連した転職理由・転職動機

・当事者として関わりたい
・マネージャーとして管理で貢献するのではなく、クライアントに直接的に貢献したい
・特定のソリューションに結びつける業務は避けたい
・グローバルに興味があり現職では難しい
・IT以外に携わりたい
・一生コンサルで働くイメージが持てない

■「労働条件」に関連した転職理由・転職動機

・働き方を改善したい

■「成長機会」に関連した転職理由・転職動機

・専門性を身につけたい
・同じことの繰り返しで成長を感じない
・年齢や年収を踏まえて事業会社へ転職するなら早い方が良さそう
・得られる経験に不安を感じる
・良い案件があれば知りたい

■「職場環境」に関連した転職理由・転職動機

・大量採用しており、マネージメントが大変
・売上に対するプレッシャーがある
・会社が大きくなり過ぎた
・上司のあたりが強い

中でも【当事者として関わりたい】と【働き方を改善したい】は3名以上の方が挙げられており、前者については「提案して終わりではなく見届けたい」「自ら意思決定したい」「自社製品に関わりたい」、後者については「年齢が高くなってきてしんどい」「結婚を考えて」などが背景でした。

ITコンサルタント(マネージャー以上)の転職先とは?

このような転職理由・転職動機をお持ちの20名の方は、実際にどのような転職をされたのでしょうか。転職先は以下の分類となりました。

・事業会社への転職 12名(大手企業7名、ベンチャー企業4名、ファンド投資先1名)
・コンサルファームへの転職 7名(大手ファーム4名、ブティックファーム3名)
・ベンチャーキャピタルへの転職 1名

弊社では、限定的な領域ではなく、幅広い選択肢の中から、その方のご志向や価値観にフィットする求人情報をご提案したいと考えており、事業会社、コンサルティングファーム、PEファンド、ベンチャーキャピタルなど、様々な業種の方と日々やり取りをしています。

中でも、事業会社から案件を多くお預かりしていることや、ポストコンサルの転職支援実績が豊富なことが弊社の強みであり、その結果が現れたと言えるかもしれませんが、マネージャー以上の方20名のうち、60%の方が事業会社への転職でした。ご参考まで、大手企業は「総合商社、メーカー、小売・流通、教育、人材関連」で、ベンチャー企業は「AI関連、物流関連」でした。

ITコンサルタント(シニアマネージャー以上)の転職先とは?

ちなみに、20名のうち、シニアマネージャー以上の方は8名で、転職先は以下となりました。

・事業会社への転職 4名(大手企業3名、ファンド投資先1名)
・コンサルファームへの転職 4名(大手ファーム2名、ブティックファーム2名)

シニアマネージャー以上の方になると、事業会社への転職が50%になっており、ベンチャー企業やベンチャーキャピタルへ転職された方は今回の集計において0名でした。シニアマネージャー以上の年収水準を踏まえるとポジション数が限られることが主な要因と言えそうです。

ITコンサルタント(マネージャー以上)の方の転職に関するアドバイス

今回の集計でITコンサルタント(マネージャー以上)の方の主な転職理由・転職動機となった「当事者として関わりたい」「働き方を改善したい」を満たす転職先の有力な候補は、やはり事業会社への転職です。

事業会社への転職を考える場合、コンサルティングファームの年収水準を踏まえるとハイレイヤー求人が候補になりますが、ポジションが限られており、求める要件も厳しくなることや、早期にクローズする可能性もあるため、ポジションが出たときに逃さず応募できるよう常にアンテナを張っておくことが重要です。マネージャー以上の方は多忙のため、プロジェクトが落ち着くタイミングで効率的に活動を進める必要もあります。

そのため、信頼できるキャリアコンサルタントを見つけて、希望を満たす事業会社の案件が出てきたときに提案してもらう、あるいは、プロジェクトが落ち着きそうなタイミングが分かったら、早めに案件サーチを依頼すると良いでしょう。

デジタルプロフェッショナルチームのコンサルタント紹介 》

コンサルティングファームから事業会社に転職した方が、コンサルティングファームに転職する理由、動機、魅力とは?

ちなみに、昨今では、コンサルティングファームで経験を積んだ後に事業会社へ転職された方が、コンサルティングファームに戻るケースも増えている印象です。

マネージャー以上のロールを一定経験されていると、それがコンサルタントとして活躍できることの担保となり、事象会社へ転職して数年経っていても、コンサルティングファームで再度経験を積むことに対して数多くのオポチュニティがある状況が続いています。

ITコンサルタントの有力な選択肢である事業会社のIT部門は、以前はコストセンターと捉えられることもありました。しかしながら、現在はデジタルやITが利益を生み出すために必要不可欠な武器であり、IT部門をプロフィットセンターと考え、コストから投資という考え方へ変化したことから、関連するポジションの年収水準が上がっています。

スタートアップ・ベンチャー企業に関しても、資金調達額が大幅に増えていることから(2013年907億→2022年7,536億円)、年収水準が上がっています。

<出典>2023年スタートアップ調達トレンド
https://initial.inc/articles/japan-startup-finance-2023

そのため、以前よりもITコンサルタント(マネージャー以上)の方に対する事業会社のオポチュニティが増えており、この傾向は今後も続いていくと思います。

コンサルとしての仕事は好きだけど、このまま現職を続けることに懸念や不安があるという場合には、別のコンサルティングファームを視野に入れることも1つの方法です。例えば、「当事者として関わりたい」のであれば、コンサルティングをしながら自社事業にも関わるチャンスのあるファームがありますし、「働き方を改善したい」のであれば稼働率が低いファームが選択肢になります。

何か懸念や不安がある場合にも、まずはキャリアコンサルタントにご相談いただければと思います。懸念や不安の正体が明らかになったり、その解決に向けた複数の選択肢が見つかるかもしれません。

是非、私たちデジタルプロフェッショナルチームにも、気軽にご相談ください!
https://www.kandc.com/digital/entry/

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(担当コンサルタント:永田憲章

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