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INTERVIEW 004

2021 Sep 01

ラクスルのプロダクトマネージャーに決定

対話を通して自分と向き合い、プロダクトマネージャーとしての市場価値を測る。

PROFILE

ラクスル株式会社 プロダクトマネージャー

遠藤友裕氏

新卒でナビゲーションサービスの運営会社に入社。Webエンジニアとしてキャリアをスタートし、Webサイトの開発、運用を経験。その後プロダクトマネージャーとして、Webサイトやアプリの新規立ち上げやプロダクトロードマップ管理、グロースハックなどに従事し、副事業責任者などを歴任。2020年より、ラクスル株式会社にラクスル事業(印刷事業)のプロダクトマネージャーとして参画。

POINT
及川氏の講演を機に、PdMとしての自分の価値を意識するように。
エージェントと対話を重ね、自分が目指す方向が言語化できた。
CPOとのカジュアル面談で、志向度が一気に高まった。
ビジョンを軸にプロダクトで課題解決に挑むことが、私の成長に。
エージェントとの対話を通して、心から解決したいと思える課題を見つけてほしい。

及川氏の講演を機に、PdMとしての自分の価値を意識するように。

今回の転職の背景をお聞かせください。

私は新卒でナビゲーションサービスの運営会社に入社し、プロダクトマネージャー(PdM)としてキャリアを重ねてきましたが、たまたま及川さん(及川卓也/クライス&カンパニー顧問)の講演をWeb上で聞く機会があり、その内容に触発されたことが転職のきっかけになりました。

及川さんは、PdMとしてキャリアアップを目指す人に向けて「自分の市場価値を一度測ってみたほうがいい」とおっしゃられていて、自分はどんな価値を持っているのだろうかとあらためて意識するようになったのです。それまでずっと同じ企業に在籍していたので、自分のスキルがその企業特有なものに最適化されてしまっているのではという不安もありました。

そこで、自分の市場価値について客観的に評価してもらいたいと、クライス&カンパニーのエージェントの方と接触しました。

クライス&カンパニーとは、どのような経緯でおつきあいが始まったのでしょうか。

2019年のプロダクトマネージャー・カンファレンスに参加した際、その場でこのイベントに協賛しているクライス&カンパニーのコンサルタントの方と出会いました。クライスのことは知りませんでしたが、及川さんが顧問を務められているということで興味を持って調べてみると、PdMの転職サービスにたいへん力を入れているエージェントだったので、クライスのコンサルタントなら一度会ってみてもいいかなと思ったことがきっかけです。

エージェントと対話を重ね、自分が目指す方向が言語化できた。

そうしてクライスのコンサルタントとお会いになられたわけですが、当初はそれほど転職を強く意識されていたわけではなかったのでしょうか。

ええ。世間一般ではPdMはどのような役割を担い、どのような能力が求められているのか、情報収集して自分の市場価値を見極めたいというのが率直なところでした。

コンサルタントとの面談を通して、何か気づきはありましたか。

私の経歴を話させていただき、「こうした実績は評価できる」「こうした能力が足りない」という端的な指摘をいただきました。いろいろなプロダクトに関わった経験値や、アジャイル開発手法に精通していること、ビジネスにも責任を持って開発を進めていることを評価していただき、こうした経験は会社の外でも価値があるのだと自信につながりました。

一方、一社でずっとキャリアを積み、同じカルチャーでプロダクト開発に携わっているので、他社で同様のパフォーマンスが発揮できるかどうかは懸念があるという指摘も頂きました。面談を通して私が漠然と抱いていた不安が明らかになり、今後のキャリアに対する危機感を強く抱くようになりました。

クライスのコンサルタントの印象はいかがでしたか。

さまざまな企業のプロダクトマネジメントに精通し、PdMに必要な経験や能力をきちんと理解されていたので、コミュニケーションがとてもスムーズでした。想像以上に有意義な面談で、特にコンサルタントの方から「次のステップで何をやりたいのか」「どのような課題に挑戦してきたいのか」とご質問いただき、自分が何に向き合いたいのかを問い直すきっかけになりました。

具体的に、遠藤さんはPdMとしてどのようなキャリアを得たいとお考えになられていたのでしょうか。

私が担いたいのは、『社会が抱える課題に対して少しでも解決できる力になること。それも一時的な解決ではなく、きちんと仕組み化して構造的に変えることで、持続的に価値を提供したい。課題解決するジャンルに特にこだわりはなく、とにかくプロダクトを通して社会に価値を提供し続けたい』という、自分の目指す方向が言語化できたことが面談で得られた最大の収穫でした。

CPOとのカジュアル面談で、志向度が一気に高まった。

遠藤さんは、クライスからご提案させていただいた候補のなかでラクスルをお選びになられました。その理由をお聞かせください。

実は当初、ラクスルという企業にはまったく関心がなく、意外な企業を提案いただいたなと思いました。しかし、ラクスルの実情を知るにつれて、特にこの企業のビジョンに大いに惹かれました。「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンを掲げていて、私が望んでいる「課題解決のための仕組みを作り、社会に持続的に価値を提供していく」ことに正面から向き合える場だと。

オファーされたポジションは印刷事業領域のPdMでしたが、いまどんなドメインに携わるかは私にとってあまり関係がなく、「物流」や「マーケティング」のドメインでも事業が次々と起ち上がっていることもあり、将来に向けて機会が溢れていることに魅力を覚えました。

選考段階でラクスルの方々と実際にお会いして、どのような印象を持たれましたか。

まず、カジュアル面談で水島さん(水島壮太氏/ラスクル株式会社 執行役員CPO)と話をさせていただきました。CPOというポジションがあること自体、この会社はプロダクト開発を大切にしていることがうかがえましたし、また、CPOの水島さんからラクスルのモノづくりの思想を事前に聞くことができ、課題解決のスタンスが自分の考えとフィットしていることを確認することができました。

さらに、実際にプロダクト開発の現場でユーザーの声をどのように収集し、そこからどのように課題を発掘し、解決のためにUI/UXも含めてどう仕組みを構築しているのか、その際にPdMはエンジニアやデザイナーとどう絡むのかなど、具体的な話をうかがうことができて非常に贅沢な面談でした。この水島さんとの面談で、ラクスルへの志向度が一気に高まりましたね。

そのあとは比較的スムーズに進みました。逆にとんとん拍子に選考が進んで、このまま決断していいのだろうかと逆に不安になり、クライスのコンサルタントの方に「少し考える時間をください」とお願いしました。初めての転職だったこともあって、何社か比較検討したいという気持ちにもなり、いくつか候補を提示いただきました。

結果として、ラクスルを超える企業はなく、この出会いに賭けようと決断しました。

転職活動を進めていくうえで、何か苦労したことはありますか。また、クライスのコンサルタントに対して改善すべき点などはございますか。

クライスのコンサルタントの方とは、きちんと意思疎通は図れたものの、企業や面談の情報提供が、メールベースで、エクセルを送付いただくスタイルでしたので、情報の整理が少し面倒でちょっとストレスがありました。

Webベースで企業の情報や面談のスケジュールなどが一元管理できる、そんな仕組みを作っていただけるとありがたいです。あと、メールだとカジュアルに聞きづらいので、チャットツールなどを活用されたほうがいいと思います。

ビジョンを軸にプロダクトで課題解決に挑むことが、私の成長に。

ラクスルに転職されて1年ほど経ちましたが、いまの心境をお聞かせください。

非常に密度の濃い時間を過ごしています。印刷事業のECサイトのプロダクト開発に関わっていますが、お客様からの注文を印刷工場に発注し、完成した商品をお客様に納品するところまで、全体のバリューチェーンを見渡せる立場で新たな価値提供を図っています。

入社して1年ほどでこうしたポジションを任せてもらえるのは想定外でしたし、機能全体を担ってプロジェクト開発できるのはチャレンジングですね。

ラクスルでキャリアを積むことで、PdMとしてどのような力が鍛えられましたか。

ラクスルは事業開発の方々がとても優秀で、彼らと議論を重ねることでビジネスサイドの理解が深まり、そしてプロダクトをずっと成長させ続けるためのビジネスの観点が身についてきたように思います。

またエンジニアも優秀で、システムで課題をどう解決するかという点でも非常に勉強になっており、自分の幅が大きく広がっています。

ビジョンに共感されてラクスルに入社されたとのことですが、実際はいかがですか。

ビジョンがすべての私の判断の軸になっており、ビジネスサイドからビジョンに沿わない開発が求められた時は、敢えて断っています。

目先の売上を優先してしまうと、本来我々が提供すべきユーザー体験が壊れかねない。ビジョン実現に向けて困難と思える課題解決に取り組むときは、その意義をエンジニアやデザイナーにしっかりと説いて巻き込んでいくことが求められる。

ビジョンを語る力の大切さをあらためて強く感じており、こうした環境もPdMとしての私の成長を促しているように思います。

エージェントとの対話を通して、心から解決したいと思える課題を見つけてほしい。

いまどんな悩みを抱えているPdMの方々が、エージェントを活用すべきだとお考えですか。

PdMのポジションは得てして「何でも屋」になりがちで、自分の現状のキャリアに疑問を持っている方も多いかと思います。これからPdMとしてさらに成長していくためには何が必要なのか、違った視点から意見が欲しいと思った時、エージェントを活用するのはとても有効だと思います。

PdMの事情に詳しいコンサルタントと対話することで、それまで意識していなかった自分の強みを再認識できますし、逆に自分に足りないこともフィードバックしてもらえる。そこから次のキャリアが見えてくると思いますね。

実際に転職活動を進める上で、エージェントを活用するメリットは何でしょうか。

エージェントを介することで、個人が望んでいることと、企業が期待していることの擦り合わせがスムーズになると思います。私自身も、事前に自分の志向を先方に伝えていただき、双方納得の上で面談の場を設けていただきました。

さらに前もってラクスルに関する情報をインプットしていただき、どんなプロダクト開発ができるのかという仮説を立てた上で面談に臨むことができたので、限られた時間の中で質の高いコミュニケーションができました。結果的にラスクルを深く理解することができ、それが今回の決断に繋がったように思います。

では最後に、PdMへの転職を考えている人へアドバイスをお願いします。

PdMというのは、課題を解決する仕事だと思っています。ですから、いかにその課題に興味を持ち、どれだけ解決したいと思えるかが重要。いまはそんな課題は見当たらないという方も、それこそエージェントを活用していろんな企業の情報を集めていくと、きっと打ち込んでみたいテーマに出会えるはず。

そんな心から解決したいと思える課題が見つかれば、ぜひPdMの仕事に挑戦していただきたいですね。

担当コンサルタント:工藤直亮
構成:山下和彦
撮影:櫻井健司

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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