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INTERVIEW 018

2024 Jun 06

マネーフォワードのプロダクトマネージャーに決定

裁量をもってプロダクト開発できる環境で、もっと成長したいと転職を決意。

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PROFILE

株式会社マネーフォワード
プロダクトマネージャー

原田ひろみ氏

組み込み開発エンジニアとしてキャリアをスタート。その後、Web制作会社にてデザインアシスタントやシステム開発、プロジェクト管理を経験。2017年に楽天グループ株式会社に入社後、プロダクトマネジメントに従事しはじめる。動画配信サービス、ECサービス、ヘルスケアアプリのプロダクトマネジメントを担当。2023年に株式会社マネーフォワードに入社。

POINT
漠然としていた私の転職観を、コンサルタントが正しく導いてくれた。
苦手意識を持っていた面接を、徹底した自己分析によって克服。
ビジョンが浸透していることに惹かれ、マネーフォワードへの入社を決意。
「怒り」のパワーを持てる人が、プロダクトマネージャーに向いている。

漠然としていた私の転職観を、コンサルタントが正しく導いてくれた。

原田さんが転職を考えるようになられたきっかけを教えてください。

前職でもプロダクトマネージャー(PdM)を務めていましたが、あまり裁量が与えられず、次第に業務がルーティンワーク化して成長が頭打ちになっているように感じてきたんですね。もっと新しい経験を積んで、PdMとしてさらに成長できる環境に身を移したいと転職を意識するようになりました。

PdMとしてさらなる成長を求めて転職をお考えになられたとのことですが、具体的にどんなキャリアをかなえたいと考えていらっしゃったのですか。

やはりしっかりと裁量を持って、自ら主導してアウトカムを出していく経験を重ねていきたい。そして、それが社会貢献につながるような場でキャリアを積みたいと望んでいました。

そうした思いのもと、どのように転職活動をスタートされたのでしょうか。

最初のステップとしてはLinkedInに登録しました。その時は、絶対に転職したいという強い意思はなく、自分のこれまでの職歴などをいったん整理してみようという軽い気持ちでインプットした感じですね。

そのLinkedIn経由で弊社のコンサルタントがコンタクトさせていただきましたが、印象はいかがでしたか。

PdMに対する解像度が非常に高いと感じました。他のエージェントの方々とも何社か接触しましたが、PdMに関する造詣がそれほど深くなく、とりあえず紹介はできますというスタンスであまり信頼を置けなかった。でも、御社のコンサルタントはPdMという職種に精通されていて、的確なアドアイスをいただけそうだという期待感がありました。

面談していかがでしたか?

PdMへの転職を考えていたものの、私は「課題を解決する」ことが好きで、それはビジネスコンサルタントなどでも果たせるのではないかと考え、ちょっと幅を広げて検討してみたいと相談したんです。その時、御社のコンサルタントの方から『せっかくPdMとしてキャリアを重ねているのに、それを止めてしまうのはもったいない』と諭されて、結果としてはその言葉に従って正解でした。実際、いまマネーフォワードでのPdMの仕事がとても面白く、やはり私はこのポジションがいちばん向いているとあらためて実感しています。御社のコンサルタントの方のアドバイスがなかったら、私の転職活動は難航していたかもしれません。

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苦手意識を持っていた面接を、徹底した自己分析によって克服。

PdMへの転職を決意されてから、どのような軸で企業を検討されたのでしょうか。

冒頭にお話ししましたように、ある程度裁量をもってプロダクト開発をリードできることと、あとはしっかりとユーザーにフォーカスして課題を解決できることを軸に転職先を探しました。

裁量をもって仕事ができるというのは、原田さんにとってどのような状態を指すのでしょうか。

ユーザーと向き合って解決すべき課題を特定し、ステークホルダーの方々とコミュニケーションを取りながら、どのような機能をどのような優先度で開発すべきかを自ら決定できることでしょうか。前職では、トップダウンで下りてきた課題をただ言われた通りに取り組むような状況でしたので、ある程度自分が意思決定できる権限を持ってプロダクト開発ができる環境を求めていました。

転職活動中、いまおっしゃった環境があるかどうかを判断するのは難しいようにも思います。どのようにして企業を見極めていかれたのでしょうか。

まずはその企業のサイトなどを調べ、掲げるビジョンやミッションが私の志向に沿っているかどうかを探っていきました。また、その企業が自社ブログやSNSなどで紹介しているプロダクト開発の事例などを見ると、PdMがきちんと開発をリードしているのかどうかをうかがい知れるので、企業が発信する情報を私なりに分析して検討していきました。そして、面接で直に現場のPdMの方々から話をうかがい、それを確かめていった感じでしょうか。

面接の場では、どのようなコミュニケーションを通して企業が発信している情報が正しいかどうかを確認されたのでしょうか。

よく質問させていただいたのが、PdMの方々の普段の一日の活動スケジュールですね。開発工程の管理にかなり時間を割いているようだと、PdMと言いながら実はプロジェクトマネージャーとしての役割が大きそうだと考えられる。逆にステークホルダーとコミュニケーションを取る時間が多かったり、ユーザーの声を聞く活動をしっかりと行っているようであれば、私が望んでいるPdMの仕事ができそうだと判断していました。

そうして転職活動を進めていくなかで、何か苦労されたことはございましたか。

そもそも私は面接に苦手意識があったんですね。仕事上で課題解決のための意見を出して議論するのは得意なほうだと思っていますが、面接のような場で自分自身のことをアピールするのは不得手で、話す内容も浅くなりがちだという自覚がありました。転職活動を始めた当初は、面接で自分のことをきちんと伝えきれず、次の選考に進めないという苦労を何度か味わいました。

面接での自己表現が苦手だという欠点を、原田さんはどのように乗り越えられたのですか。

自信をもって堂々とアピールできるよう、かなりの時間を割いて自己分析を行いました。仕事の成果を職務経歴書できちんと言語化するとともに、そこに至るまでのプロセスも思い出して、自分のどんな特性を活かすことで成果につながったのかをしっかりと分析し、自分の強みや弱みも言語化することに努めました。それを踏まえて面接に臨むようになってからは、選考をパスできるようになりましたね。

その際、弊社のコンサルタントからどのようなサポートがありましたか。

御社のコンサルタントの方からPMの面接時に想定される一般的な質問例を教示いただき、それは本当に助かりました。その質問にどう答えるかをディスカッションさせていただくなかで、自分自身が深掘りされて強みや弱みが明らかになっていったように思います。

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ビジョンが浸透していることに惹かれ、マネーフォワードへの入社を決意。

原田さんが、転職先としてマネーフォワードを選ばれた決め手は何だったのでしょうか。

御社のコンサルタントの方のご支援もあって何社か内定をいただき、とても悩んだのですが、マネーフォワードが最もユーザーフォーカスを打ち出し、PdMが裁量をもってプロダクト開発を推進できる環境だと感じたことがいちばんの理由です。また、いままで私はBtoCのプロダクトを手がけた経験しかなかったので、BtoBの領域で新たな経験ができることも魅力でした。BtoBのプロダクト開発は未知の挑戦でしたが、冒頭お話ししたように新しいことに挑戦し、自分のコンフォートゾーンを超えて大きく成長したいという思いが強かったので、マネーフォワードならまさにそれがかなえられると入社を決意しました。

マネーフォワードが最もユーザーフォーカスだとお感じになられたとのことですが、どうしてそう判断されたのでしょうか。

面接時にPdMの方とお話しさせていただいた内容が、会社が掲げているビジョンに沿っていて、会話の中で「ユーザーフォーカス」という単語が何度も自然に出てきたんですね。ビジョンが開発の現場に浸透していることが実感できましたし、また、面接時にお会いした社員がみなさん同じ思いを共有していて、良い人ばかりだったことも入社の大きな決め手になりました。

面接時、社員の方々に原田さんはどんな印象をお持ちになられたのでしょうか。

みなさん笑顔で接してくださったのがとても印象的でした。今回の転職活動で何社か面接を受けましたが、どの企業もやはり堅苦しい雰囲気でのやりとりでした。でもマネーフォワードの面接はフランクで笑顔に満ちていて、社員の方々とのコミュニケーションが楽しかった。きっと、普段の業務もこうした雰囲気の中で行われているのだろうとイメージできて、とても魅力に感じましたね。

原田さんは、PdMとして裁量をもって仕事ができる環境を求めてマネーフォワードに転職されたわけですが、実際に入社されていかがですか。

概ね入社前に抱いていたイメージ通りです。ただ、少しギャップもあって、いまマネーフォワードはどんどん成長している過程であり、組織体制がまだそこまで整っていません。理屈だけでは対応できないところもあり、そうした状況に順応しなければならないのが実情です。

まだ組織が整っていないことに、原田さんはストレスをお感じになっていらっしゃるのでしょうか。

いえ。必ずしも組織が整備されていることが良いとは思っていなくて、すでに完成された大企業だとPdMの役割が固まっていて、自分が果たすべき業務に集中できる体制になっていると思うんですね。でも、マネーフォワードはまだ組織が完全に出来上がっていないので、PdMの職域も定まっておらず、プロダクトの価値向上につながることなら何でもやらなければならない。それが逆に面白いと個人的には感じています。

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「怒り」のパワーを持てる人が、プロダクトマネージャーに向いている。

マネーフォワードに転職されて1年ほど経ちますが、現在、どのようなプロダクトを担当されているのでしょうか。

「マネーフォワード クラウド年末調整」という年末調整業務をWeb上で実行できるサービスを担当しています。このプロダクト開発に携わるまで、年末調整というのが何なのか具体的に理解しておらず、一からドメイン知識をインプットしていきました。最初の頃は、チームのミーティングで交わされている言葉の意味もわからず、キャッチアップしていくのに苦労しましたが、新しい知識を吸収していくのは楽しいですし、日々得ていることが自分のプロダクトを大きくすることにつながっていくのだと思うと、おのずとモチベーションが高まります。

原田さんはBtoCからBtoBの領域に新たにチャレンジされていますが、どんな違いがあり、どのような大変さを感じていらっしゃいますか。

BtoCの領域は基本的に自分がユーザーとなれるので、自分ごととして課題を捉えることができ、こんな機能があればユーザーに喜んでいただけるという発想も湧きやすく、それをA/Bテストでどんどん試して実装していくことにやりがいを感じていました。一方、いま手がけてるBtoBの「クラウド年末調整」は、その業務を担うバックオフィスの方々が対象なので、自分がユーザーにはなれない。ですから、課題解決のための解像度を上げるためには現場の声をしっかりと聞かなければならず、まさにユーザーフォーカスが何よりも重要。そのユーザーの声を聞く力がまだまだ足りず、もっと経験を積まなければと思っています。一方、BtoBの領域は自分が知らなかった世界に触れられるのが楽しいですね。「年末調整にバックオフィスの方々はこんなに大変な思いをされているのか」という現状への怒りにも似た感情と、そしてユーザーの方々を何とかしてあげたいという同情が湧いてきて、私にとって新たな刺激になっています。

マネーフォワードでは、現在、PdMを積極的に募集されていますが、どんな人材が向いているのか、現場目線で原田さんのお考えを聞かせてください。

マネーフォワードはPdMの育成に力を入れていますが、そこに甘えることなく、自分で成長させるためにインプットし続けられる人、物事の本質を見抜くことが好きな人に来ていただきたいですね。PdMには「怒り」のパワーが大切だと感じています。『なぜこんなに不便なのだろう?』『なぜここをこう変えないのだろう?』と世の中の負に怒りを向けられる人が、課題が発見できてユーザーに貢献できる。そうした資質をお持ちの方であれば、マネーフォワードで十分活躍できると思います。

では最後に、PdMとして転職を考えている方々に向けて、ご自身の経験を踏まえて転職を成功させるためのアドバイスをいただけますでしょうか。

PdMとしてキャリアアップするために、いまの環境で成長できそうであれば、そこで成長しきってから転職したほうが良いと思いますし、それが難しいようでしたら、どんな条件なら自分がもっと成長できるのかをしっかりと精査して転職に臨めばいいと思います。その際、クライス&カンパニーのようなPdM転職支援のプロからアドバイスをもらうと、自分の世界が大きく広がるのではないでしょうか。あとは、先ほどお話ししたように、PdMをやるからには、日常で感じた怒りをソリューションに結びつけて社会に貢献してほしいと思っています。

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構成:山下和彦
撮影:波多野匠

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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