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INTERVIEW 002

2021 Jan 18

SmartHRのプロダクトマネージャーに決定

まず、自分がなりたいプロダクトマネージャー像を言語化すべき。

PROFILE

株式会社SmartHR プロダクトマネージャー

金岡亮氏

東京学芸大学を卒業後、メーカー系のシステム会社へ入社。IoT製品の企画・開発を行う部門のプロジェクトマネージャーや、顧客企業のデータ活用、機械学習の導入を支援するチームのデータアナリストおよびプロジェクトマネージャーを担当。その後自社プロダクトの0→1での立ち上げのほか、AI系自社プロダクトの開発を指揮する立場で活躍。2020年に現職のSmartHRにプロダクトマネージャーとして参画。

POINT
プロダクトマネージャーの転職支援に長けたエージェントを選ぶ。
コンサルタントのアドバイスで、否定的に捉えていた自分のキャリアを見直す。
自分の「軸」を設定し、そこからぶれないように企業で見極めていく。
コンサルタントの丁寧なフォローで、納得のいく結論が出せた。
プロダクトマネージャーへの転職に、ハードルを感じる必要はない。

プロダクトマネージャーの転職支援に長けたエージェントを選ぶ。

今回の転職の経緯をお聞かせください。

以前は大手SIerの子会社に勤務し、自社プロダクトの開発責任者を務めていました。会社から期待され、私自身もやりがいをもって臨んでいましたが、その企業はSIのエンジニアは多数抱えていたものの、プロダクトマネージャーと呼べる人間は私一人で、孤軍奮闘で開発に取り組んでいたんですね。しかし我流だと限界があり、自分の判断が正しいのかどうかもわからず苦労していました。
 
そんな折、2019年のプロダクトマネージャーカンファレンスに参加し、他社の方々と交流してプロダクトマネジメントの奥深さに触れ、この仕事をもっと究めたいという気持ちが強く湧いてきたのです。 教えを乞う相手が誰もいない当時の環境では、なかなかそれもかなわないと感じ、プロダクトマネジメントの体制が確立された企業で、優れたプロダクト開発の手法を学びたいと転職を考えるようになりました。

転職活動はどのように行いましたか。

当初は、自分が興味を持った会社をリストアップして直接応募していたのですが、なかなかうまくマッチングが図れず、やはりプロの力を借りようとエージェントを活用しました。
   
なかでもクライス&カンパニーを選んだのは、以前に参加したプロダクトマネージャーカンファレンスでクライスの方が登壇されているのを見て、当時からプロダクトマネージャーへの転職支援に長けたエージェントのようだと注目していました。
 
また、顧問を務められる及川(卓也)さんの評判も知人を通じて耳に入っていたので、ここなら信頼できるに違いないと考えてコンタクトを取りました。

コンサルタントのアドバイスで、否定的に捉えていた自分のキャリアを見直す。

クライス&カンパニーのコンサルタントと会った時の印象はいかがでしたか。

実はクライス以外にも大手のエージェント数社に相談したのですが、なかなか意思の疎通がうまくいきませんでした。
 
というのも、プロダクトマネージャーという職種への理解が浅く、私の経歴だけを見てポジションを提案していただいている印象でした。たとえば、大手企業の新規事業部門のベンダーマネジメントのオファーを受けたのですが、それは私の意向とちょっと違う。
 
その点、クライスのコンサルタントはプロダクトマネージャーに対する解像度が高く、プロダクトマネージャーというのは企業によって役割が違うグラデーションのある職種だということも理解されていて、非常にスムーズにコミュニケーションを取ることができました。

コンサルタントとの面談で、どのような気づきがあったのでしょうか。

前職では、私は企画も営業もプロダクトオーナーも手がける「何でも屋」で、ただの器用貧乏だと自分のことを捉えていました。でもクライスのコンサルタントの方とお話しして、その経験もアピールの仕方によっては価値になると示していただき、まんざら自分のキャリアも捨てたものじゃないという気づきはありました。
 
一方、私自身は何でも屋になることを望んではおらず、プロダクトマネージャーはこうあるべきというポリシーがある企業に身を置きたいと志向していました。自分自身を顧みると、結局、何でも屋だったので成果を出せなかったという思いがあって、本当に能力の高い人ならそれでも活躍できるのでしょうが、私はできなかった。そこにフラストレーションを覚えていて、プロダクトにしっかりと向き合える場でキャリアを積みたいと。
 
クライスのコンサルタントの方は、そうした私の気持ちもしっかりと理解されて、意向に沿った企業を紹介していただきました。今回転職したSmartHRもそのうちの一社です。

自分の「軸」を設定し、そこからぶれないように企業で見極めていく。

転職活動を進めるなかで、どんなことに苦労されましたか。

先ほど触れたように企業によってプロダクトマネージャーの役割は異なるため、それを採用面談の中で見極めるのに苦労しました。プロダクトマネージャーがCEOの代理になるケースもあれば、セールスやマーケティングまで担うケースもある。そうした実像は、企業の中の人と話さなければわからない。そこでミスマッチが起こらないよう、自分の軸を明確にして、そこからぶれないように活動を続けました。

金岡さんがいまおっしゃった「軸」というのは、どのように設定されたのでしょうか。

どんなプロダクトを創りたいか、どんな環境でキャリアを積みたいかということを言語化し、実際にテキストに落として頭の中にインプットしました。
 
まず自分が好きなプロダクトをたくさん挙げて、そのプロダクトの共通項を考えて抽象化。私の場合は、BtoBのツールが好きで、広告で収益を出すポータル系のサービスよりも、複雑なオペレーションを要する業務を効率化し、面倒な作業が一瞬で終わるようなサービスのほうに魅力を感じていました。
 
ですからまず、そんなプロダクトを手がけられる企業に身を置きたいと。さらに、先ほどもお話ししたように「何でも屋」ではなく、プロダクトマネージャーとしてプロフェッショナルになれる環境を望んでおり、採用面談の場でこちらから積極的に逆質問し、それを見極めていきました。

プロダクトマネジメントを究められる環境であるかどうかを、どのように見極められたのでしょうか。

よく質問していたのは、エンジニアがどのように稼働しているかということです。
 
エンジニアに負荷にかかり過ぎている会社は、受託っぽい動きをし始めているんじゃないかと。その内情を探るために、「リファクタリングに時間が取れているかどうか」という質問を投げかけ、それが確実にできているようであれば、社内できちんとリソースが配分されて運用もうまくいっていると判断しました。
 
また「スクラムがきちんと回っているかどうか」もうかがい、その回答から開発体制がどれぐらい整備されているかを見極めていました。また、「ログを見れますか」という質問もよくしましたね。ログがすぐ出てこないのは、社内システムがぐちゃぐちゃになっていることが多い。ツールを入れてきちんと管理しているようであれば、プロダクトマネージャーとしても働きやすい環境だと考えました。
 
あと、プロダクトマネージャーはビジネスサイドと密に関わりながら開発を進めていくため、セールスやカスタマーサポートとのコミュニケーションが良好かどうか、お互いに自由にモノが言える雰囲気がどうかも面談の中で探っていきました。

コンサルタントの丁寧なフォローで、納得のいく結論が出せた。

最終的に転職先としてSmartHRを選ばれたのは、どのようなお考えからですか。

いまお話ししたような質問に対して、納得できる回答が得られたことが大きいですね。
 
たとえば、SmartHRではスクラムのレトロスペクティブにリソースを割いており、絶えず「どうすればより良くプロダクトを作れるか」と考えて改善を繰り返しているとのこと。
 
また、ビジネスサイドがプロダクトに対してとても理解があり、営業部門の役員がメンバーに対して「お客様から無理なオーダーを絶対受けないように。それは結果としてプロダクトを毀損することに繋がるから」と訓示していると聞き、この会社は本当にプロダクト中心のカルチャーだと実感。ここならプロダクトマネージャーとして私が望むように成長できると強く思ったのです。
  
あとはやはりプロダクトの魅力でしょうか。私の好きなBtoBのツール系で、しかもホリゾンタルなSaaSなのでマーケットの規模も非常に大きい。解決すべき課題の難易度も高い。自分が創り出したプロダクトで、この社会で働く人全員を幸せにできる可能性に惹かれてSmartHRへの転職を決意しました。

転職活動を振り返って、クライス&カンパニーからの支援で評価されていることはございますか。

実は転職活動を進めるなかで、SmartHRともう一社ですごく迷ったんですね。そのもう一社もたいへん魅力的な企業で、「どちらにしようか」という私の逡巡に対して、クライスのコンサルタントの方が最後まできちんと向き合ってくださった。
 
どちらの企業に肩入れすることもなく、フラットな立場でメリット・デメリットを丁寧に説いてくださり、それで私も納得して結論を出すことができた。SmartHRのビジョンが知りたいと相談すれば、経営陣の方々と面談できる場も設けてくださって、事業やプロダクトについてリアルに把握できました。

クライス&カンパニーのサービスに対して不満を感じたことはございませんでしたか。

特に不満に感じたことはありませんでしたが、振り返ってひとつ挙げれば、提案いただいた企業が私に寄り添い過ぎていたかな、と。イメージ通りに転職活動を進められたことは感謝していますが、もっと攻めの提案があっても良かったですね。まったく予想もしていなかった突飛な企業をプレゼンしていただいても、それはそれで新たな気づきがあったように思います。

プロダクトマネージャーへの転職に、ハードルを感じる必要はない。

SmartHRに入社されて、いまどのような感触を得ていますか。

SmartHRは、外から見ればすでに完成しつつあるイメージがあるかもしれませんが、まだまだ取り組まなければならないことが山積しています。
 
いまSmartHR本体のプロダクトは大企業マーケットを取り込もうとしており、エンタープライズの高度で複雑なニーズにSaaSで応えていくという、かなりチャレンジングなプロダクト開発を繰り広げています。私も入社以来そこに参加してきましたが、この度、まだマーケットプロダクトフィットするかしないかという段階の新規サービスの立ち上げを担うことになり、私自身もプロダクトマネージャーとして大きくキャリアアップできる機会を得ました。
 
こうして大規模なプロダクトをしっかりと作り込んでいくことと、新規のプロダクトを創り出すことを両方経験できるのは、当社ならではの醍醐味だと感じています。

プロダクトマネージャーへの転職を考えた時、エージェントを活用したほうがいいのはどのような人でしょうか。

いまの自分のキャリアを言語化できない人は、エージェントを活用したほうがいいのではないでしょうか。
 
特にかつての私のような「何でも屋」だった人は、これまでのキャリアを説明しても、結局、何が強みで何ができるのかが伝わらず、転職活動がうまくいかないケースが多い。そこに第三者の視点からプロのアドバイスを受け、自分の志向に合った企業を紹介していただくことで、転職成功の確率は格段に上がると思います。

最後に、プロダクトマネージャーへの転職を希望される方にアドバイスをお願いします。

プロダクトマネージャーになるのはハードルが高いイメージがありますが、このポジションに興味のある方なら、いまのキャリアを低く見積もらずに積極的にチャレンジしたほうがいいと思います。
 
あと、先ほど私が話したように、自分がなりたいプロダクトマネージャー像を言語化し、それを参照しながら企業を見極めてはいかがでしょうか。採用面談の場で、プロダクトマネージャーそのものの業務範囲を聞くのではなく、プロダクト開発を取り巻く環境について質問し、そこから実態を推測していくのはとても有効だと思いますのでぜひ参考にしていただきたいですね。

担当コンサルタント:松永拓也
インタビュアー:山本航
構成:山下和彦
撮影:櫻井健司

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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