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INTERVIEW 001

2020 Nov 10

グロービスのプロダクトマネージャーに決定

第三者的視点で、自分の中のバイアスを取り除くことが重要。

PROFILE

株式会社グロービス プロダクトマネージャー

久津佑介氏

横浜国立大学を卒業後、凸版印刷へ入社。社内ITインフラ担当として、基幹システム開発等に従事。その後リクルートテクノロジーズに転職し、プロジェクトマネージャーとして各種プロジェクトのPM、ビジネス戦略検討、要件定義、ベンダーマネジメントなどを担当。2017年からはロイヤリティマーケティングに出向し、プロダクトマネージャーとして、ポイントアプリの開発・保守等の業務に従事。2019年にはCAMPFIREへうつり、CAMPFIRE Ownersの立ち上げやプロダクトマネジメント全般に関わる。2020年に現職のグロービスへプロダクトマネージャーとして転職。

POINT
スカウトサービスだけでは、ミスマッチが起こりがちになる。
コミュニケーションコストが低いエージェントを選ぶ。
及川氏の指摘で、自分のアピールが誤っていることを認識。
意外な企業に、本当にやりたいことがかなう可能性を発見。
自分自身を見極めるには、エージェントのアドバイスも有効。

スカウトサービスだけでは、ミスマッチが起こりがちになる。

今回の転職活動の経緯や背景をお聞かせください。

私のこれまでの経歴をお話ししますと、新卒でITエンジニアとして凸版印刷に入社し、その後、さらなる成長を求めてリクルートテクノロジーズへ転職しました。そこでの経験から、「どう作るか」だけではなく「何を作るか」まで自ら意思決定してユーザーに価値を届けるプロダクトマネジメントを強く志向するようになり、それを究めたいとCAMPFIREに参画しました。
 
CAMPFIREではプロダクトマネージャーとして新規事業を担当することになったのですが、こちらが想定していたよりも体制が整っておらず、本来のプロダクトマネジメント以外の業務、たとえばバックエンドのシステムの運用やカスタマーサポートなどにも力を割かれ、結果として「何でも屋」になってしまいました。これまでのキャリアを切り売りしているような感じでした。このような環境ではプロダクトマネージャーとしての成長は望めないと、再び転職を考えるようになったのです。

転職活動はどのように行われたのでしょうか。

スカウトサービスと転職エージェントの両方を利用しました。前回の転職では、スカウトサービスでCAMPFIREからオファーをいただいて決めたのですが、先ほどもお話ししました通り、やりたいことが実現できず、結果として1年強で再度転職することになってしまった。面接の際に期待されている具体的な役割を見抜けなかったという反省もあって、今回は第三者からのアドバイスが受けられるエージェントサービスも積極的に活用しようと。
 
ただ、以前にエージェントを使った時、自分の経歴や希望を説明するコミュニケーションコストが大きく、なかにはプロダクトマネージャーという職種を理解していないエージェントの方もいらっしゃって、負荷がかかる割にはそれほど的確な提案をいただけなかった。転職活動を進める上ではあまり効率的でないと思っていたのが正直なところです。

コミュニケーションコストが低いエージェントを選ぶ。

エージェントの中でクライス&カンパニーを選んだのはどうしてですか。

今回、エージェントを2社活用したのですが、そのうちの1社がクライスでした。クライスを選んだ理由は大きく2つあって、ひとつは転職に成功された知人のプロダクトマネージャーの方のブログに紹介されていて、それで興味を持ったこと。
 
もうひとつは、昨年のプロダクトマネージャーカンファレンスに丸山社長が登壇され、イベントのスポンサーも務められていたため、プロダクトマネージャーの転職に強い印象を受けたからです。この界隈で有名な及川(卓也・当社顧問)さんも関わられているとのことで、それなら間違いないだろうとエントリーしました。

クライス&カンパニーのコンサルタントと会った時の印象はいかがでしたか。

山本航さんが私を担当してくださることになりましたが、プロダクトマネージャーに対する理解があり、懸念していたようなコミュニケーションの負荷がかからず、スムーズに情報のやりとりを行うことができました。
 
当時の私は、プロダクトマネージャーとして本当は何をやりたいのかが明確ではなく、ぼんやりとした状態でした。お伝えした希望もどことなく漠然としていたのですが、山本さんがメモを取りながら上手に整理してくださり、気づかされることもたくさんありました。

山本との面談で、どのような気づきがあったのでしょうか。

たとえば、以前のCAMPFIREでの経験の反動で、自分の中に「できれば安定した組織に身を置きたい」という志向が芽生えていたんですね。それを言葉にして伝えたわけではありませんでしたが、山本さんは私の素振りからそうした感情を見抜かれて、今後のキャリアについて指摘をいただきました。
 
私が本来やりたいのは、自分で意思決定してプロダクトにコミットすることであり、それは組織の大小や成熟度合いは関係ないと、そうあらためて気づかされました。
 
また、山本さんには面接対策も何度か実施いただいたのですが、「なぜその会社で働きたいのか」「何がやりたいのか」「それを過去の経験からどう実現するのか」というアピールに一貫性がなく、要は筋が通っていないように見えてしまうと。面接官視点でどう見えるかという点は、選考を進めていく上で大きな気づきとなりました。

及川氏の指摘で、自分のアピールが誤っていることを認識。

転職活動を進めていく中で、どのようなことに苦労されましたか。

スカウトサービスでオファーを受けた企業のほうが先行していて、数社最終面接まで進んだのですが、いずれも落ちてしまいました。それまでの経歴に自信もあり、自然体で臨めば大丈夫だろうと高を括っていたのですが、結果は全敗。なぜ落ちたのかというフィードバックも得られず、やはり私程度の経験ではプロダクトマネージャーとして受け入れられないのだと自己否定に走ってしまって……。
 
そんな状況を何とか改善したいと、クライスの山本さんに相談したところ、及川さんの模擬面談をタイミングよく受けられる機会があったのでセッティングしていただきました。

及川氏との模擬面談では、どのような指摘があったのでしょうか。

自分の過去の成果について話す時、プロセスに関することばかりで結果がわからないという指摘をいただきました。
 
確かに私は自己肯定が低いタイプで、客観的に見れば100の成果であっても、自分の中でプロセスが納得できないと60ぐらいに見積もってしまうんですね。成果というのは人によって捉え方が違うと思っていて、でもそこに至るプロセスというのは揺るぎない事実であり、たとえばチームビルディングに成功してパフォーマンスを向上させた経験など、それを自分の強みにして訴えていた。
 
しかし、及川さんがおっしゃるには「プロジェクトマネージャーならそれでいいが、プロダクトマネージャーはあくまでプロダクトにどう貢献できたかが重要であり、その成果を訴えなければ評価にはつながらない」と。第三者的な視点で冷静に指摘していただき、自分の中にあるバイアスを取り除いていただいたことが本当に大きかった。
 
その後は「自分が望むキャリアに筋が通っているか」「プロダクトマネージャーとしての自分の価値をアピールできているか」を常に意識して転職活動を進め、満足のいく結果を収めることができました。クライスを活用していなかったら、今頃どうなっていたことかと思いますね。

クライス&カンパニーのサービスに対して何か不満を感じたことはございましたか。

クライス活用したことで、転職活動で何を準備しなければならないのかを理解できましたし、またグロービスのような、おそらく個人で転職活動を行っていたのではまず注目しないような魅力的な求人にも出会い、概ね満足しています。
 
ただひとつ言わせていただくなら、たびたびメールをいただき、情報を豊富に提供してくださるのはありがたいのですが、その量があまりに膨大で……山本さんとは最終的にはメールで80往復ぐらいコミュニケーションしましたが(笑)、そのうち必要な情報を取り出すのに苦労するようになりました。できれば、応募する企業ごとに情報が管理されたマイページなどを設けていただけると、よりストレスなく活動できたように思いますね。

意外な企業に、本当にやりたいことがかなう可能性を発見。

なぜ転職先としてグロービスを選ばれたのでしょうか。

転職活動を進めていく中で、結局私が本当にやりたいのは「人が活き活きと働く社会」を実現することだとあらためて強く想うようになりました。

 
私は以前からそうした問題意識を抱いていて、大企業に勤める知人たちが仕事の愚痴などをこぼしている様子を見るたび、もったいない、残念だという気持ちでした。私自身は幸いにも、過去のキャリアの中で「もっと成長したい」と刺激を受ける機会があり、それを追い求めることで仕事を楽しんできた。
 
でも世の中を見渡すと、特に外発的動機付けが強い企業も多く、個人のモチベーションマネジメントや成長の機会の提供などがまだまだ疎かにされている。そうした状況を変えたいと思い、プロダクトでどう実現できるかを模索していたところ、グロービスならまさにそれが果たせると。
 
グロービスが手がける社会人教育は、個人の意欲を喚起し成長の機会を提供できる有効なアプローチであり、かつ、この領域はテクノロジーがまだ十分に活用されておらず、開拓の余地が大いにある。それこそビッグデータやAIを活用して、個人の経験や思考を基に「次に何を学ぶべきか」を示せるようなプロダクトを生み出せれば、誰もがもっと面白い仕事にチャレンジできて活き活きと働けるようになる。
 
グロービスは社会人向け経営大学院を運営しているので、人材に関するデータも豊富で、実践のノウハウもある。私が理想とする社会を実現するためのポテンシャルを大いに秘めていることに魅力を感じて、グロービスを選びました。

実際にグロービスに入社されて、いまどのような感触を得ていますか。

グロービスのプロダクト開発部門は、まだ設立されて4年ほどの新しい組織ですが、メンバーはみな社会人教育を通して世の中をより良く変えたいというビジョンを共有し、ストイックに仕事に取り組んでいます。
 
建設的な議論ができる人間ばかりで、こうした環境はとても気に入っていますが、一方でチーム同士がまだまだ十分に連携できておらず、全体最適が図れていない。その改善にいま注力しているところですが、これがうまく回るようになると、優れたプロダクトをどんどん創り出せるようになる。私もその最前線で力をふるいたいと思っていますし、これからがとても楽しみです。

自分自身を見極めるには、エージェントのアドバイスも有効。

プロダクトマネージャーへの転職に臨まれる方へアドバイスをいただけますか。

誰しも何かしら理想のプロダクトマネージャー像をお持ちだと思います。でも、転職してそれが100%かなうことはまずないと思ったほうがいいでしょう。たとえば、こういうチームと協業したいとか、これぐらいの裁量を持ってプロダクトを創りたいとか、自分が譲れないことを軸にして企業を探し、妥協できるところは許容したほうがいい。
 
要はMustとWantをきちんと見極めることが大切。何が自分にとってMustなのかが判らない人は、プロダクトマネジメント界隈で活躍されている方のブログなどを読み、自分が憧れる働き方を見つけて参考にしたらいかがでしょうか。それこそ、この領域に詳しいエージェントを活用するのもひとつの手です。

どのような人がエージェントを活用したほうがいいのでしょうか。

これまでの経験や、次にやりたいことがきちんと整理されて言語化でき、自分自身と対象企業を見極める力が備わっていれば、無理にエージェントを使う必要はないと思います。でも、それを見極められない方は、第三者のエージェントからアドバイスしてもらうほうがミスマッチはない。
 
たとえば、いまの自分のスキルと求めるキャリアがあまりに乖離していても、自分では気づかないこともある。そうした指摘も含めて、エージェントの客観的な第三者視点で自分を評価してもらうのは、転職を成功させるための有効な手段と思いますね。
 
加えて、プロダクトマネージャーやエンジニアは、知人・友人からの紹介で転職活動をすることが多いと思いますが、エージェントを使うことで自分が想定していない案件を知ることができ、選択肢が広がると感じます。実際、グロービスは、転職活動を始めた当初は私の頭の中になかった選択肢だったので、ありがたかったです。

担当コンサルタント:山本航
構成:山下和彦
撮影:櫻井健司

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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