コンサルからセブン&アイのDX戦略本部へ

「何ができるのか」ではなく「デジタルで何を成し遂げたいのか」をクリアにすべき。

株式会社セブン&アイ・ホールディングス 村島大我 氏

決定者の声

2022 Jan 19

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Profile

東京大学卒業後、外資系コンサルティングファームに入社。大手事業会社の基幹システムの刷新に携わり、要件定義、設計、開発、テスト計画立案・実行を一気通貫で経験。その後は、IT 基盤の将来像検討や IT戦略の構想・立案・実行推進、 IT 投資の最適化など、企画・構想支援といったコンサルティング業務に従事。2020年にセブン&アイ・ホールディングスのグループIT戦略推進本部(現:グループDX戦略本部)に入社。

Contents
コンサルティングファームから事業会社への転職を検討。
希望にかなうオポチュニティが少なく、転職の難しさを実感。
エージェントとは気軽にコミュニケーションできる関係が望ましい。
改革を進めていた大企業に敢えてチャンスを見出す。
望んでいたキャリアを転職で実現。未知の領域だったDXも主導。
自分の力を発揮できるDXの芽を見つける上で、エージェントの活用が有効。

コンサルティングファームから事業会社への転職を検討。

今回の転職の経緯をお聞かせください。

私は新卒で外資系コンサルティングファームに入社し、IT領域のコンサルタントとして10年ほどキャリアを積みました。この間、システム開発からIT戦略策定まで経験し、またシニアマネージャーとしてプロジェクトの管理やスタッフの指導育成なども一通り手がけましたが、もっと自分の可能性を広げたいと事業会社への転職を考えるようになりました。

転職先として事業会社を検討されたのはどうしてですか。

コンサルタントの立場にもどかしさを感じていました。課題と解決策の提示はできるものの、それを実行に移すかどうかはお客様次第。特にIT戦略の策定などは経営に直結する重大なテーマであるため、カウンターパートであるお客様の情報システム部門だけでは担うことができず、結局社内に波及が難しく単なる提言に終わるケースも多かった。そこにもどかしさを覚えるようになり、自分が考えたIT戦略を実行にまでもっていくには、やはり事業会社側に立たなければという想いを抱くようになりました。

まだ30代前半でしたので、新しいことにチャレンジしてさらに成長したいという気持ちもあり、そのためにも事業会社を経験することが自分にとって価値があるのではないかと考えたのです。

希望にかなうオポチュニティが少なく、転職の難しさを実感。 画像

希望にかなうオポチュニティが少なく、転職の難しさを実感。

転職活動はどのように行われたのでしょうか。

クライス&カンパニーともう一社、転職エージェントとコンタクトを取りました。自身の仕事観や考え方に合った、より魅力的なオポチュニティにめぐりあえるよう、候補となる様々な企業を紹介いただきました。

村島さんは弊社のサイトからエントリーいただきましたが、クライスに注目されたのはどうしてですか。

コンサルティングファーム時代の同僚に別の事業会社から転職されてきた人がいて、その方がクライスを利用されたとのことで、評判を聞いて私も使ってみようかなと。私を担当してくださることになった永田さんがコンサルティングファーム出身とのことで、こちらの事情も理解してくださっているという安心感もあり、スムーズにコミュニケーションできたと思います。

また、単に案件を提案するのではなく、私の意向や希望を考慮した上で、前職でシニアマネージャーを経験したことも踏まえた提案をいただきました。

面談後、早々にいくつか案件をご提案させていただいたものの、すぐにご応募されることはありませんでした。その時はどのようなお考えでしたか。

正直なところ、いただいた候補を拝見して、面接を受けてみたいと思える企業は見当たりませんでした。その後も候補をご紹介いただきましたが、希望にかなう企業に出会えず、転職活動の難しさを実感しました。

エージェントとは気軽にコミュニケーションできる関係が望ましい。

転職活動を進めるにあたって、具体的にはどんなところに苦労されましたか。

御社から継続的に案件をご紹介いただく中で、医療系やIT系のベンチャーなど、個人的に興味を持ってカジュアルな面談をセッティングしてもらった企業もいくつかありましたが、結果的には自身の考え方と合致しませんでした。そこで気づいたのは、コンサルタント出身者にフィットしづらいポジションもあるという事です。

候補としてご紹介いただいたベンチャー系企業では、当事者として実行・推進した経験が重視され、分析業務や、計画立案・提案に関する経験がなかなか活かせないとも感じました。
若い方なら目指す方向がマッチすることも多いかもしれませんが、私のように経験年数が長く、シニアマネージャーとしての業務内容も経験した人間だと、適切なポジションのマッチングが難しいように感じました。単なる興味本位の応募ではなかなかうまくいかないと痛感し、本当に自分が入社したいと思う企業を吟味するようになりました。

弊社からのご提案に関して、何か改善すべき点はございましたか。

私の場合、転職したいというモチベーションがずっと高かったわけではなく、気持ちに波がありました。最初の波でエージェントの方と接触したのですが、いったんそれが落ち着くと、定期的に送られてくるメールにとりあえず目を通すという時間も長かった。その間、SNS等で気軽にコミュニケーションできるようなパーソナルな関係を築いて、お互いの近況をフランクに共有できる機会があると更に良かったと思います。

改革を進めていた大企業に敢えてチャンスを見出す。 画像

改革を進めていた大企業に敢えてチャンスを見出す。

村島さんとやりとりを続けさせていただくなか、弊社からご紹介させていただいたセブン&アイ・ホールディングスに興味をお持ちになられて、すぐに応募をご決断されました。

当時の状況や課題を自分なりに整理したところ、前職でのコンサルティング経験を活かせるのではないかと考え、面接を受けました。

当時のセブン&アイは、DX領域での課題も正直多かったと思いますが、前職でもそういった状況を乗り越えるための業務や経験をしてきた自負はありますし、そうした状況でこそ、経験や力を発揮しながら働けると感じました。むしろ、平時ならまず改革の気運など起こりづらいですが、このタイミングで参画すれば、経営上、重要なテーマに当事者として関わることができるとも考えました。そして、待遇等、条件面でも納得できたことが大きいです。

加えて、面接でお会いした方々もエネルギーに満ち溢れていました。大企業の中でエネルギッシュに仕事をしている方々は私にとって新鮮で、一緒に仕事をするときっと面白いことができそうだという期待感があり、この環境なら何がどうなっても自分にとってマイナスになることはないと思い、転職を決意しました。

望んでいたキャリアを転職で実現。未知の領域だったDXも主導。

実際に入社されて、セブン&アイ・ホールディングスでのキャリアはいかがですか。

想定通りでした。入社して1カ月もしないうちに全社のITガバナンスに関する重要なタスクを担当させてもらい、ホールディングスの経営層とも直にコミュニケーションを取りながら業務を進めることになりました。その後、当初のオファーになかった仕事も任され、最近は全社でDXを進めていくための仕組みづくりとその運営にまで携わっています。DXは私にとっても未知の領域で、手探り状態でミッション遂行にあたっていますが、大変ながらも非常に充実した毎日を送っています。

まさにいま村島さんはセブン&アイ・ホールディングスという巨大企業のIT戦略を担っていらっしゃるわけですが、コンサルティングファーム時代と比べてどんなところにやりがいをお感じになっていますか。

やはり自分が主体となって、戦略を立てて実行にまで移せるところが面白いですね。いまのポジションは経営層からどんどん命題が下りてくるので、それを自分の中でしっかり仮説を立てて検証し、関係者と調整して店舗や社員、そして企業にとって価値がある」と確信できるものを提案して実行に移していく。結果としてそれが経営に直結していくことになり、そのダイナミズムは前職では味わえなかった感覚ですね。

自分の力を発揮できるDXの芽を見つける上で、エージェントの活用が有効。 画像

自分の力を発揮できるDXの芽を見つける上で、エージェントの活用が有効。

村島さんご自身の経験も踏まえて、“デジタルプロフェッショナル”を志す方々が転職を考える際、エージェントを活用したほうがいいのはどんな人だとお考えですか。

単純にいま忙しい人はエージェントを活用したほうがいいと思いますね。世の中には思った以上にDXの芽が溢れており、それを大きく育てる能力をお持ちの方は実はあちこちにいらっしゃると思います。でも目の前の業務に忙殺されて、なかなかその芽を見つけることができない人も多い。そうした方はエージェントを使ったほうが効率的に見つけられるのではないでしょうか。

昨今、デジタルを駆使して変革できる領域はどんどん拡がっています。デジタルがバズワード化していて、デジタルに関わるポジションといっても、その中身は大きく異なるため、自分が本当にやりたいことは何なのかを見極める上で、エージェントを壁打ちの相手として利用するのも有効だと思いますね。同じファームにいるコンサルタントであっても、経験は十人十色ですので、エージェントとの面談時間も限られる中、如何に自分を分かってくれるエージェントなのかも重要と感じます。

デジタル領域でさらにキャリアアップしたいと転職をお考えの方々へアドバイスをお願いします。

デジタルで何を成し遂げたいのかをまずクリアにしてほしいですね。それは自己の成長なのか、企業の変革なのか、あるいは社会の変革なのか。それを果たすための手段がデジタルであり、けっしてデジタルを究めることが目的ではない。

たとえばスマホアプリの開発スキルを活かしたいとか、そうした手段で転職先を選ぶと、スピードの速いこの世の中だと1年2年ですぐに陳腐化してしまう恐れもある。特にデジタルの世界は「何ができるのか」ではなく「何をやりたいのか」が重視して転職先を選ぶことが、ご自身の成長や価値向上にもつながるのではないかと思いますね。

構成:山下 和彦
撮影:櫻井 健司

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

担当コンサルタント:永田 憲章

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