Column
DX転職コラム
キャリアチェンジの可能性を知りたいITコンサルの方へ
最近、新卒で大手ITコンサルファームに入社して数年コンサルタントとしてプロジェクト経験を積んできたものの、今後キャリアチェンジをしたいと考えている方に複数名お会いする機会がありました。皆さんがどのようにネクストキャリアを探していけば良いのか悩んでいる印象があり、今回はITコンサルタントにおけるキャリアチェンジの可能性について考えてみたいと思います。
Case1:キャリアをITから大きく変え、別業界/別職種でチャレンジする
まず、1つ目の方向性として、本業としてのキャリアをITコンサルではなく別の業界/職種に変えてチャレンジする場合についてお伝えします。その中でも、
①興味のある業界や職種があり、その領域で今後キャリアを積んでいきたい
②ITコンサルから離れて新たなチャレンジを求めたいが、何がやりたいかわからない
という2つのパターンに分けて整理してみました。
①興味のある業界や職種があり、その領域で今後キャリアを積んでいきたい
興味のある「業界」が明確な場合は、その業界における各企業の総合職ポジションやオープンポジションへの応募がお勧めです。
対象となる企業の候補:デベロッパー・総合商社・海運等の総合職、日系大手メーカー、金融、小売流通系企業等のオープンポジション、幅広いバックグラウンドの優秀な方を採用する成長企業(例:ファーストリテイリング、エムスリー)などが挙げられます。
対象者:社会人経験4年目以上から15年以内程度の方 ※企業によって異なるためあくまでも目安です。
選考の特徴:他の多くの事業会社におけるキャリア採用とは異なり、年に2-3回ほどクールを分けて募集を行うケースが一般的です。スケジュールもエントリーの受付期間や面接日程など厳密に設定されていることが多く、志望動機もテキストで提出する必要があるなど、新卒採用の形式に近いと捉えていただくと良いかと思います。
※ただし、上記はIT領域からキャリアを変えたい場合の「総合職」募集を想定しており、例えば総合商社のIT部門に応募する場合は基本的に通年募集を受け付けていますので常時エントリーは可能です。キャリア採用の募集枠が少ない中で、毎回募集が開始される度に非常に多数の応募が集まるため、非常に選考ハードルは高くなります。
入社後のキャリアパス:選考を通じて初めの配属部門が決定するケースが多く、数年単位で営業・企画・事業・コーポレート(総務・経理・広報・人事・IT)等の各部門にジョブローテーションしながらキャリアを積んでいくことになります。また、海外拠点がある企業の場合は、ご本人の希望や適性も考慮した上で将来的な海外駐在の可能性もあります。
また、興味のある「職種」が明確な場合は、その職種における経験や知見が高められる環境を探す必要があります。
対象となる企業の候補:(希望する職種によりますが)人事系であれば人組織系コンサルティングファーム、経営戦略系であれば戦略系コンサルティングファーム、DX推進や経営企画であれば幅広い業種の事業会社などが挙げられます。なお、事業会社の中にもアーリーフェーズのスタートアップからメガベンチャー、大企業まで様々なフェーズがあり、それぞれ組織や事業規模、スピード感や働き方などが異なりますので、ご自身の求める環境やキャリアと照らし合わせてどのフェーズに身を置くのが良いかを検討するのも重要なポイントと言えます。
対象者:社会人経験10年以内程度の方 ※企業によって異なるためあくまでも目安です。
選考の特徴:コンサルティングファームであれば現職のファームとほぼ変わらない選考フローとなります。数回の面接の中に一部ケース選考が含まれるところも多いですが、最近は事業会社でも実業務を想定した課題を実施してその内容をもとにプレゼン・質疑応答の場を設けるようなワークサンプル選考を導入する企業も増えてきています。
入社後のキャリアパス:経営・事業戦略や人事組織などの領域でコンサルタントとして経験を積み、そのファームの中でプロモーションしていく道もありますし、数年キャリアを積んだ後に事業会社の事業部門や人事部門へ転職し、自社のビジネスや人事組織に関わっていくキャリアパスも描けます。事業会社のDX推進や経営企画として経験を積んだ後は、その部門でマネージャーや責任者に上がっていく道や、事業企画など他の領域に職域を広げていける可能性もあります。
② ITコンサルから離れて新たなチャレンジを求めたいが、何がやりたいかわからない
①でお伝えしたように、明確に「今後のキャリアで●●に挑戦したい」という夢や目標が見えている場合は、向かうべき方向性もクリアなためあとは具体的な選択肢を探していくのみですが、恐らくこのコラムを読まれている方の中には「そもそも何がやりたいかと聞かれてもよくわからない…ITコンサルはもういいかなと思っているが…」「新卒の時も先々汎用的なスキルや経験を身につけられると思ってITコンサルを選んだ」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?実際、日々そのようなお悩みを抱える方からのキャリア相談もよくいただきます。
そんなときの方向性を見出していくためのお勧めの方法は、「ITコンサルの仕事の何が合わない(今後続けていきたいと思えない)のかを言語化する」「自分の価値観を深掘りしてみる」ということです。
例えば、ITコンサルの仕事をプロジェクトごとに振り返ってみていただくと、人によって「クライアントまたは上司からのプレッシャーがキツい時がストレスだった」「IT(もしくは最新技術やコーディングの習得)に興味が持てなかった」「進捗管理や課題管理業務が合わなかった」等々、多様な要因が見えてきます。それによって、例えばITコンサルは合わないものの、コンサルワーク自体は好きで適性があるという方の場合は、業務コンサルや人事系コンサルなど領域を変えてチャレンジすることが良いのでは、という可能性が発見できることがあります。あるいは、プロジェクトベースの仕事が合わない方の場合は、事業会社の1つの部署でじっくり腰を据えて仕事に取り組めるほうが向いているかもと気付くこともあります。
また、現職の仕事の振り返りだけでなく、学生時代やプライベートでの過ごし方(家族との時間や趣味なども含めて)などもあらためて深掘りして自分の内面を見つめていくと、実は元々日本の良いもの(お酒や食、文化など)を海外に広めていくようなことをしたいと思っていたとか、学生時代に学習塾のバイトで生徒がみるみる成長して志望校に合格できたときが最も手触り感があってやりがいを感じていたとか、今の生活や仕事とは関係ないということで記憶の奥底に眠っていたような想いが蘇ってくることもよくあります。もちろんビジネス経験を積んだ今時点でのキャリア感は学生当時とは大きく変わっているのが自然であり、今から学習塾でまた講師の仕事をするという話ではないとしても、その想いをベースに例えば教育業界でITの知見を活かして何か貢献できないか?といった形で今後のキャリアイメージを描いていく等、それを手掛かりに方向性を見出していくことは可能です。
自分が今後どんな仕事をしていきたいのかわからず悶々としている方は、ぜひご自身で上記の観点をヒントにじっくり振り返り、洗い出して整理してみることをお勧めします。
Case2:ITコンサルの仕事を継続しつつ、副業で新たなチャレンジをする
ITコンサルとはまったく別の領域で新たに挑戦してみたいことがあるものの、今の仕事も嫌いではなくプロジェクトベースの働き方も合っていると感じている中で、これまで積み上げてきたキャリアや待遇を捨ててまで踏み出す決心がつかないという方も一定いらっしゃいます。その場合は、本業としてはITコンサルの仕事を続けつつ、週末などの時間を活用して自分のやってみたいことにチャレンジしてみるというスモールスタートがお勧めです。副業禁止のファームに勤務されている場合は、将来やりたいことに資格取得が必要であればその勉強から始めても良いかもしれませんし、まずは知人の立ち上げたビジネスを無償でサポートすることで経験を取りに行くという考え方もひとつかと思います。
とはいえ、ITコンサルの仕事自体がかなり多忙であることも多く、時間的にも体力的にも副業の余裕なんて…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような場合は、
・ワークライフバランスが現職よりも取りやすいコンサルティングファームに転職する
・事業会社のIT部門に転職する
・フリーランスとして自身の裁量で働き方をコントロールする
といった選択肢が考えられます。
また、ブティックファームの中にはコンサルティング事業以外に自社で新規事業を立ち上げたり、組織づくりや自社の経営にも携われたりという機会が得られる環境もありますので、ご自身の志向次第ではマッチするかもしれません。
これまでのキャリアを活かすことと、新たなチャレンジ要素の最適なバランスとは
ここまでCase1.とCase2.に分けてキャリアチェンジの方法を探ってきましたが、イメージが湧くような選択肢は見つかりましたでしょうか?もちろんここに挙げた内容がすべてではありませんし、ご自身にとって何が最適かというのもその時々のライフステージや価値観によって変わるものだと思います。また、10年前と比較して日本の転職市場も大きく変化し、フリーランスや副業・複業といった多様な選択肢を取れるようになったことは、確実にキャリアチェンジを望む方にとってプラス要素と言えるでしょう。
日々様々な方と面談していて感じるのは、ほとんどの方が自分の次のキャリアの選択肢は、これまで経験してきたことの延長線上にしかないのではないか、と思っていらっしゃるということです。もちろん、キャリア採用である以上、これまでのビジネス経験をベースにどのように貢献いただけるかという観点は必要ですが、それと同時に「本当は、今後こういうことに挑戦してみたい」という想いがあるのであれば、それもあきらめて欲しくないと思います。ただ、未経験(=ポテンシャル採用)ということはそれだけ選考ハードルも高くなりますし、覚悟と努力は必要です。また、ご自身の今時点のキャリアステージがジュニアなのかミドル・シニアなのかという点も重要なポイントです。まだキャリアが数年ほどの若手の方であれば、ポテンシャルに期待いただける可能性は高いですし、10年以上の一定のキャリアを積んだ方であれば、その経験をもとに即戦力として活躍いただけることが求められます。それでも、経験を活かした上でどのような形で+αの新たなチャレンジを取りに行けるのか、その点はぜひ現実的な可能性も含めてご相談しながら模索できればと思います。
ご自身の可能性について相談したい方、またはキャリアの棚卸しや中長期のキャリア相談なども歓迎ですのでぜひお気軽にご連絡ください!
https://www.kandc.com/digital/entry/
(本記事は、ITコンサル・SE・事業会社IT/DXポジションの転職支援を専門とするコンサルタントの神田 昭子が執筆しました)
こんなお悩みや
お気持ちはございませんか?
- 魅力的なハイクラス求人に
なかなか出会えない… - 事業会社に転職したら、
年収が下がるのでは… - コンサルとしてキャリアを歩むなら
何を意識すべき? - DXやIT領域のキャリアについて、
誰に相談すればいいの?