Column
DX転職コラム

市場価値が気になるあなたへ
~将来の自分のために、いま考えておきたい市場価値の話~
「自分の市場価値を知りたいです」
ご面談の場で、しばしばいただくご質問です。
個人的には、「市場価値」という言葉はあまり好きではありません。お一人おひとりの価値は計り知れないものであり、一概にこうだと決められるものではないと考えているためです。
ご面談では、その旨をお伝えしながら、「市場価値について、具体的にどのようなことをお伝えできると良いですか?」とご質問させていただいています。
その際によくお聞きするのは、
①転職後、年収はどうなるのか
②転職する場合に選択肢はどの程度あるのか
であり、特に「年収がどうなるか」を気にされる方が多くいらっしゃいます。
そこで、今回のコラムでは、「年収」と「選択肢」についての見解と、中長期的な市場価値を意識することの重要性についてもお伝えしたいと思います。
年収は本人の能力だけで決まるものではない
1つ目の「年収がどうなるか」について、前提としてお伝えしたいのが、弊社代表・丸山による「令和版:年収決定の方程式」です。
年収の決定要因 = 本人の能力 × 業界 × 業界順位 × グローバル企業かドメスティック企業か × 顧客からの距離 × 直接部門か間接部門か
<出典>令和版「年収決定の方程式」 給与アップの秘訣とは?
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOLM035P20T00C22A6000000/
年収は6つの要素の掛け合わせで決まるという考え方で、私が特に強調したいのは、「年収は本人の能力だけで決まるものではない」という点です。同じAさんであっても、どのような業界・企業に身を置くかによって、年収は大きく変わります。
例えば、商社・金融・製薬・IT業界は年収水準が高めですし、コンサルティングファームやSIerなどのプロフェッショナルサービスは、自分自身が顧客にFeeを請求する構造であるため、それが年収に反映されます。
まずは、この方程式の各要素において、ご自身の現在の立ち位置と、転職によって変えられる要素を考えてみていただくと良いでしょう。
以下のコラムも参考になさってください。
35歳で年収1500万円を超えるITポジションは?
https://www.kandc.com/digital/note/039/
年収ダウンは当たり前?ポストコンサル・ポストSIとして事業会社へ転職する際の年収
https://www.kandc.com/digital/note/018/
2つ目の「転職時の選択肢」についてはどうでしょうか。
前提として、中途採用の基本的な考え方は「即戦力採用」であり、ハイレイヤーのポジションになればなるほどその傾向は強まります。
そのため、転職後、何を活かして貢献できそうか、具体的には「職種の知見」「業界の知見」「マネジメント」「人脈」などにより、選択肢の広さは変わってきます。
また、同じ職種であっても、在籍企業・転職先企業によって仕事の中身は大きく異なるため注意が必要です。たとえば「社内IT」に従事している方の場合でも、仕事内容、得意とするフェーズや技術要素、業務の進め方、関わるステークホルダー、業界や業務の知見などは多様です。転職先が大企業の社内ITか、スタートアップの社内ITかによっても、求められるものは大きく異なります。
転職後に業界・職種を変えたいと考えている場合には、即戦力性をどの程度担保できるかが重要なポイントとなり、希望する年収によっても選択肢の幅が変わってきます。
まずは、今後の希望と、ご自身の経験・スキル、得意なこと、成果・実績を出したことなどを整理いただき、ギャップはあるか、ギャップがある場合に埋められそうか、などを考えていただくことをお勧めします。
よろしければ以下のコラムもご覧ください。
ポストSIer・ポストITコンサルのキャリア〜SIerのSE・PMはチャンスがたくさん編〜
https://www.kandc.com/digital/note/005/
ITコンサルタントのキャリアをじっくり考える~転職先候補編~
https://www.kandc.com/digital/note/017/
中長期的な市場価値を意識する
ご面談では、「年収がどうなるか」「転職時の選択肢」といった現在の状況に関するご質問が多い一方で、「5年後にはどうなっているか」といった中長期のご質問をいただくことは、実際のところ多くはありません。
しかし、キャリアは長く続いていくものですから、中長期的な市場価値を意識することも重要です。
ポイントは、年収決定の方程式における「本人の能力」を、継続的かつ加速度的に高めていけるかどうかだと考えています。
そのためには「新たな経験・スキルを獲得する」「チャレンジする」「自分が好きなことを選ぶ」「刺激を得られる環境に身を置く」ことも大切で、現職ではどうか、転職先の選択肢としてどうか、などの観点でもご検討いただきたいです。新たな経験・スキルに関しては、マーケットトレンドや稀少性を意識することも重要です。
私たちは中長期でのキャリアのご支援も大切にしているため、是非、デジタルプロフェッショナルチームにもご相談ください。
たとえば、
・今の会社に5年在籍していたら、転職時の年収はどうなるか
・このポジションに転職したら、5年後の選択肢はどうか
といった問いに対して、在籍企業あるいは転職希望先での経験が将来的にどのような年収や選択肢につながるかについて、これまで多くの方とお会いし、多くの企業とやり取りをしてきた経験を踏まえて、イメージをお伝えすることが可能です。
ご面談では、履歴書や職務経歴書に記載されていない内容も含め、これまでのご経歴・ご経験、ご希望、そして遣り甲斐を感じることなどをお伺いしています。
評価されうる経験・スキルを職務経歴書に記載していない方もいらっしゃいますので、そのような点についてもフィードバックさせていただきながら
・転職する場合の年収がどうなるか
・どのような選択肢があるか
・中長期的にどのようなキャリア形成が望ましいか
・マーケットトレンドも踏まえて、どのように能力を高めていくか
などについて一緒に整理していきます。
市場価値が気になる方は、お気軽にお声がけください。
(担当コンサルタント:永田 憲章)
こんなお悩みや
お気持ちはございませんか?
- 魅力的なハイクラス求人に
なかなか出会えない… - 事業会社に転職したら、
年収が下がるのでは… - コンサルとしてキャリアを歩むなら
何を意識すべき? - DXやIT領域のキャリアについて、
誰に相談すればいいの?