Column

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ITコンサル・SEが会社を辞めたいと思ったら読んでほしい話

今回はキャリアコンサルタントというよりも、元ITコンサルとしての和田として書きたいと思います。

私自身も、深夜勤務や休日出勤をしたり、泣きながら障害対応をしたこともあります。24時間携帯を手放せず、電話が鳴るたびに心臓が跳ねるような日々もありました。

「何のために働いているんだっけ……」と、ふと我に返る瞬間もありました。

この記事を読んでくださっている方の中にも、そんな思いを抱えている方がいるのではないでしょうか。毎日本当に、お疲れさまです。

今回は、会社を辞めたいという気持ちがよぎったITコンサル・SEの方へ、一度立ち止まって考えてみてほしいことを書きたくて筆を取りました。

ITコンサル・SEとしての「やり甲斐」

ITコンサルやSEの仕事は、責任も重く、プレッシャーも大きい。けれどその分、他の職種では得られないやり甲斐もたくさんあります。

私自身がやり甲斐を感じたのは、お客さまから“仲間”として接してもらえた時でした。

客先常駐だった私は、プロジェクト推進だけでなく、参画している顧客メンバーのモチベーションやスキルアップも期待されていました。

若手社員の方にExcelをレクチャーしたり、時には上司や部下の愚痴を聞いたり、そんな時間が、気づけばとても心地よかったのです。

半年ほど経った頃、他部署の方から「てっきり社員さんかと思っていました」と言われました。プロジェクトの成功だけでなく、社員の方々が充実して働き、プロジェクトを通じて成長を実感できることが次第に私にとってのゴールになっていきました。

そして、上司から「●●社は和田のお客さんだよね」と言われたとき、胸の奥が熱くなるほど誇らしく感じました。

こういった第三者だからこそ得られるやり甲斐は、他の職種ではなかなか味わえないものではないかと思います。

「泣き合える仕事」をしているか?

先日、弊社アドバイザーで元アバナード会長の安間裕さん、そして青山学院大学 地球社会共生学部 学部長の松永エリック・匡史さんにお話を伺いました。

▶ 安間裕さん × 松永エリック・匡史さんのインタビュー記事はこちら

アクセンチュア時代は共にITコンサルタントとして数々のプロジェクトに携わり、今でこそレジェンドとも呼ばれるお二人ですが、現役時代から常に順風満帆だった訳ではありません。

エリックさんは、コンサルという仕事に疲れ切り、「そろそろコンサルを辞める潮時かな」と感じていた時期があったそうです。

そんなとき、安間さんからかけられたのが、

「クライアントと泣き合ったことがあるか?」

という一言。

「辞める前に、最後にクライアントと泣き合えるような仕事をやってやろうと思った」

その覚悟が、エリックさんの顧客に向き合う姿勢を変えました。

この話を聞いて、私も強く共感しました。顧客にとって“外部の人”ではなく、“本気で伴走してくれる仲間”でありたい。それこそが、ITコンサル・SEとしてのやり甲斐の原点なのだと思います。

辞めたいと思ったときに、思い出してほしいこと

もし今のゴールが「プロジェクトが何事もなく終わること」であれば、トラブルがたくさん続くプロジェクトはきっとツラいものでしかないと思います。

ただ、そのような中でも、エリックさんの言う、お客さまに喜んでいただくことをゴールに据えてみたら、「やりたいこと」「やれること」が自分の中から湧き上がってくるかもしれません。

私個人としては、振り返ってみると、ツラいプロジェクトほど、本気で議論し、深夜テンションで冗談も言い合いながら、仲間やお客さまと乗り越えた時間が一番心に残っています。

コンサルタントだけでなく、クライアントもまた板挟みの中で奮闘している。

だからこそ、安間さんが言う「クライアントと泣き合える関係」は、令和の時代には少し古く聞こえるかもしれませんが、それでもどこか、憧れませんか?

もう頑張れないと思ったときに、伝えたいこと

とは言え、色々なご事情でもう頑張れないと感じられる方もいらっしゃると思います。

辞めたいと思うのは、それだけ真剣に仕事に向き合ってきた証拠です。どうか、自分を責めないでください。

少し休んでもいいし、環境を変える選択ももちろん正解です。

でも、もし心のどこかに“まだやり残したことがある気がする”と思えたら、もう一度だけ

「自分は本気で顧客と向き合い、やり切ったと言えるだろうか?」

と静かに問いかけてみてください。

その答えが見えたとき、きっと次の一歩が自然と見えてくるはずです。

弊社では、転職ありきのキャリアコンサルティングだけでなく、「いまの職場でもう少し頑張るべきか?」というご相談も大切にしています。

もし今、心が折れそうなときがあれば、本当に辞めてしまう前に、一度、ゆっくりお話を聞かせてください。

(本記事は、ITコンサル・SE・事業会社IT/DXポジションの転職支援を専門とするコンサルタントの和田 智行が執筆しました)

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