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INTERVIEW

INTERVIEW 037

2025 Dec 18

「生きるに、遊びを。」を掲げて、社会にウェルビーイングをもたらす。
そのためにプロダクトマネージャーとして挑戦できることは、無限にある。

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PROFILE

アソビュー株式会社 上級執行役員CPO 横峯 樹 氏

2012年4月株式会社ガイアックス入社。2014年株式会社そとあそび入社。M&Aにより、2016年株式会社アカツキ入社。2019年11月株式会社そとあそび代表取締役就任。2021年M&Aによりアソビュー株式会社に入社。アソビュー!ならびにそとあそびの事業責任者、2021年執行役員。2022年10月より上級執行役員CPO。

「遊びのマーケットプレイス×事業者のDX化」で新たな価値を創造。

及川

遊びの予約サイトである「アソビュー!」はご存じの方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、あらためて御社の事業についてご紹介いただけますか。

横峯

当社は「生きるに、遊びを。」というミッションを掲げ、主にレジャーやアクティビティの予約やチケットの購入ができるマーケットプレイス「アソビュー!」を運営しています。おかげさまでこの「アソビュー!」はすでに多くの方にご利用いただき、世間での認知度も高まっていますが、実はその裏側でもう一つ、「ウラカタ」という有力な事業を推進しています。こちらはレジャーやアクティビティを提供する事業者、我々はパートナーと呼ばせていただいていますが、このクライアントサイドのパートナーのDXを推進するソリューションを展開しています。このウラカタの中で、チケット購入や予約の仕組み、そこからCRMやデータ分析によってインサイトをつくるところまで提供しながら、ここで仕入れた在庫をマーケットプレイスで拡販していくというフライホイール型で事業を運営しています。

及川

「ウラカタ」という事業を手がけていることは存じ上げておりませんでした。これは、マーケットプレイスの「アソビュー!」を営むなかで、パートナーの事業者の方々のDXがそれほど進んでいないことが判明し、そこもやはり支援しなければということで事業化されたのでしょうか。それとも、設立当初からDXもターゲットにされていらっしゃったのでしょうか。

横峯

前者ですね。当社の設立は2011年ですが、当時「旅ナカ」の消費がこれから伸びていくと見込まれていて、そこに応えていくことを掲げて我々のマーケットプレイス事業はスタートしました。ただ、まだその頃はホテルやレストランのオンライン予約が未熟な状況で、ネットで予約を受け付けるものの、施設側ではその処理を紙の台帳で手作業で行っていて、時間をおいて予約完了の通知が来るという形がまだまだ一般的だったんですね。旅ナカの業界も同様で、パートナーの方々の在庫の管理自体がDX化されてないため、オンラインでの予約が仮の扱いになってしまい、我々がマーケットプレイス上でいくら CVRを改善しても在庫が増えず、結果として売り上げも伸びないことが課題でした。これを解決するためにはパートナーの在庫管理をDX化することが必要であり、DX化によって、紙の台帳で管理するという煩わしい作業からもパートナーの方々を解放してあげることができる。お互いにWin-Winになれるという思いから、このウラカタの事業を立ち上げました。

及川

いま横峯さんから「旅ナカ」というキーワードが出てきましたが、一般の方には少し馴染みのない言葉だと思います。この「旅ナカ」は具体的に何を表しているのか、教えていただけますか。

横峯

「旅ナカ」という言葉は概念的に使用されることが多く、企業や団体によって認識はさまざまです。旅行の要素は「宿泊」と「交通」、そして訪れた先での「体験」の大きく3つがあると思いますが、我々は宿泊と交通以外の体験にまつわるところを「旅ナカ」と位置付けています。当社の事業は、旅行以外の週末の日帰りのお出かけなども対象としており、その行き先である観光・レジャー施設も「旅ナカ」として捉えてソリューションを提供しています。また、飲食も旅行先での大きな楽しみの一つであり、「旅ナカ」の範疇に入ると思いますが、まだまだ我々が価値提供できていない分野であり、今後進出していきたいと考えています。

及川

いまお話のあった「体験」ですが、たとえば旅に向かう移動のなかにも体験があり、また、宿泊の場においても体験があるかと思います。最近では、宿泊以外のアクティビティをいくつも提供されているホテルも増えています。御社はそうした体験もスコープし、これから事業も拡大されていく考えなのでしょうか。

横峯

おっしゃる通りで、我々のクライアントもホテルの方々が増えています。宿泊自体も体験化し、また交通の中で味わえる体験ももちろんあるので、海外ではこうした体験を含めてすべて予約・購入できるスーパーアプリがすでに当たり前になりつつあるんですね。我々もこうした流れを捉えて、どこまでサービスを拡充できるかチャレンジしているところです。強力な競合も存在しますが、我々の強みはやはり、旅ナカの体験の提供で培ってきた情報であったり、在庫をしっかりと押さえていること。素敵な宿やその土地の美味しい食事に惹かれて旅行先を選ぶ方も多いかと思いますが、たとえば沖縄の海を楽しみたいとか、山奥の風情ある温泉でくつろぎたいとか、体験できることで行き先を選ぶのも旅の楽しみ方のひとつだと思います。我々としては、体験を起点にしてシームレスに宿泊や交通までを提供できるような、そんなソリューションにこれから力を入れていきたいと考えています。

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自分のWillと会社の課題をつなぎ合わせて価値を生み出せるのがPdM。

及川

横峯さんご自身のご経歴も教えていただけますか。

横峯

私はエンジニアからキャリアをスタートし、Web サービスを受託開発する会社に2年ほど在籍しました。そして新卒3年目のタイミングで、当時新たに起ち上がった株式会社そとあそびに縁あってエンジニア社員第一号として入社。アウトドアアクティビティの予約サイトのサーバーサイドからフロントエンドまですべて一人で実装していました。そして2年後、そとあそびは株式会社アカツキにM&Aされることになり、このタイミングで私はアカツキに移籍しています。アカツキでは新規事業の立ち上げに関わり、エンジニアというよりもチームの調整役のような立場で事業をリードしていましたが、なかなか思うようにグロースせずに苦戦していました。そんな折、及川さんの講演を聴く機会があり、プロダクトマネジメントという概念を知って「私がやりたかったのはこれだ!」と気づかされたんですね。そこからプロダクトマネジメントのバイブルと言われる「INSPIRED」を読みふけって、勝手に「私はプロダクトマネージャー(PdM)をやります」と宣言。それが2017年頃のことで、以降はプロダクトマネジメントを担いながら事業責任者を務め、そとあそびの代表取締役に就任。が、まもなくコロナ禍が訪れて難局に直面し、そのタイミングで山野(智久氏/アソビュー株式会社創業者・代表取締役)と協議を重ねてM&Aで傘下入りする方向で合意し、2021年からアソビューにジョインしています。アソビューでは、もともとそとあそびで運営していた事業を手がけながら、現在の「アソビュー!」のサービスの事業責任者を3年半ほど務め、2024年の7月から当社のプロダクト全体を管掌するCPOに就いています。「アソビュー!」や「ウラカタ」、さらにアソビュー!プラットフォームを活用した新規事業である「アソビュー!ギフト」や「アソビュー!ふるさと納税」などをさらに進化させつつ、シナジーを生み出してより大きな価値を創出していくことがいまの私のミッションです。

及川

私の講演を聴いてプロダクトマネジメントを強く志向されたとのことですが、具体的にこのポジションのどこに惹かれたのでしょうか。

横峯

及川さんの講演を聞くまでプロダクトマネジメントという言葉すら知らなかったのですが、もともと私がエンジニアを志したのは、学生の頃に「ソーシャル・ネットワーク」という映画を観たのがきっかけなんですね。Facebook創業時のマーク・ザッカーバーグ氏を描いた映画ですが、エンジニアが一人で新しいサービスを創って世の中を動かしていくというストーリーに、とてもロマンを感じたのです。それでWebのエンジニアになろうと考えてキャリアをスタートしたわけですが、当初から技術のコアな部分を突き詰めていくことには、あまり興味が湧かなかったんです。新卒で入社した企業ではWeb上のコミュニティサービスの受託開発に携わったのですが、システムを作り上げることよりも、どうすればこのコミュニティが盛り上がるかという機能の提案をするほうが面白かった。そして、スタートアップのそとあそびに参画してからもそう。アクティビティのパートナーさんに向けて予約管理をDX化する、いまのアソビューのウラカタの基になるサービスを立ち上げたのですが、その際、現地のアクティビティのパートナーさんのもとを訪れて、どうやって予約を管理しているのか、実際の台帳を見せていただき、予約の電話が来たら何をまずやるのかを徹底的に解明。それをどうすればシステムに落とせるのかを考えていく、このフローが一番楽しくて打ち込めたんですね。

及川

いま横峯さんが「楽しい」とおっしゃったことこそ、まさにプロダクトマネジメントの真髄ですね。

横峯

そうなんです。でも当時は、システムを構想した後は自分で作ってデリバリーし、運用するところまですべて手がけていたものですから、そこに特化したポジションがあるということはまったく意識していませんでした。その後、アカツキで新規事業をリードした時、ピーク時には100名規模のエンジニア組織をマネジメントしていたのですが、何を作るのか、なぜ作るのか、どう作るのかを突き詰めないまま、周囲の声に振り回されてとにかくニーズに合いそうなモノを作っていった結果、メンバーのエンジニアたちは納得せず、結果としていいモノは生まれず、事業としても全然うまくいかないという状況に直面していたんですね。そんなタイミングで及川さんの話を聞いて「あ、これだ」と。私がもともと楽しいと思っていたのは、先ほどお話しした通り、パートナーさんのDXをどう実現するかと突き詰めていくところであり、自分が手を動かして実装するよりも、その理解を徹底的に高めることが、その後のエンジニアリング全体の質を向上させると気づかされたのです。いまのこの事業規模であれば、私自身はそこにフォーカスするほうが、会社としても事業としても一番伸びる伸びしろがあると考え、プロダクトマネジメントに専念させてほしいと訴えたんですね。この私のWillを尊重してくれれば、実際に作るところはメンバーたちに任せるので、一緒にディスカッションしながら事業を進めていこうと。自分のWillと会社の課題をつなぎ合わせて価値を生み出せるポジションがPdMであり、そこに私は力を注ごうと一気に役割をシフトした感じですね。

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プロダクトマネジメントの思想や文化を、いま果敢に社内へ浸透させている。

及川

現在、御社にはどのようなプロダクトマネジメント組織があり、PdMを何名ぐらい抱えていらっしゃるのか教えていただけますか。

横峯

私がCPOに就任した2024年7月にプロダクトマネジメントの組織を立ち上げました。それまで、アソビュー!については私が事業責任者兼PdMを務め、ウラカタはPdMを置かず、どちらかというとプロジェクトマネジメント型で事業を運営していました。とにかく在庫を増やすことが最優先の課題でしたので、パートナーごとに必要な機能を徹底的にデリバリーしていた感じでしょうか。そしてパートナーの数も増え、ウラカタの機能も使いこなしていただけるようになった段階で、ここからはウラカタを活用してどう付加価値を創っていくかが重要であり、そのためにはやはりプロダクトマネジメントを強化しなければならないと考え、専任の組織を設けたのです。最初にアサインしたのは5名で、各事業から選任しましたが、PdMの経験のないメンバーばかりでしたので、まずはプロジェクトマネジメントとプロダクトマネジメントの違いから説き、PdMが果たすべきことを啓蒙しながら彼らと伴走しているのが現状です。

及川

社内でPdMとして選抜された方々は、おそらくご経歴もさまざまだと思いますが、どのような観点からPdMとしての適性を判断されたのでしょうか。

横峯

PdMにとって必要な資質は、圧倒的な当事者意識であり、隙間に落ちたボールを自ら拾いに行く姿勢だなどとよく言われますが、私もそれに則って、社内ですごく忙しい人に目を付けたんですね。忙しい人というのは、とにかくボールを拾いまくり、自分ごととしてそれを捌いている。PdMというのは、この領域でこの人にこのイシューを渡せばどうにかしてくれる、という期待感のある人でないと務まらないと思っていて、いままでボールを捌いてきた人、それもただ機械的にこなしていくのでなく、プロジェクトを成功させるために魂を込めてやり切る、そんなマインドを備えている人間を選びました。

及川

先ほど、横峯さんはプロダクトマネジメント組織を作って推進するにあたって、プロジェクトマネジメントとプロダクトマネジメントの違いを説かれているとのお話でした。私が推測するに、ウラカタはパートナーの方々のお困りごとが明確で、それを解消する機能を入れればおのずと受け入れられ、事業が回っていたと思うんですね。パートナーの方々と相対する営業サイドから寄せられる要件を、きちんと形にしていくプロジェクトマネジメント型で運営されていたところに、プロダクトマネジメントの思想を持ち込もうとすると、軋轢を生むのではないかという懸念もあります。

横峯

おっしゃる通りで、まさにその苦労を味わっているのが正直なところです。プロジェクトマネジメントはアウトプットが求められるのに対して、プロダクトマネジメントはさらにその先のアウトカムが求められる。プロダクトマネジメントは、自らが作ったものでどれだけの人が喜んでくれているのか、価値を感じてくれているのかを徹底的に振り返ることが大切であり、それがプロジェクトマネジメントとの大きな違いです。そうした文化をいま浸透させようとしているところであり、特にウラカタにおいて、これまでプロジェクト型でどれだけ価値を生み出したのかを振り返ってみると、まったく想定通りではないケースも多い。そこにプロダクトマネジメントの考え方を持ち込んで戦略を再構築しているところであり、確かに社内で軋轢はあるものの、プロダクトの成果を数字で振り返って捨てるべきものは捨て、改善できることは改善し続け、本当に価値が出るまでやり続けるという文化は、私がCPOに就いてから確実に根づいていると感じています。

及川

素晴らしいですね。横峯さんの取り組みを他の企業のPdMの方々にも共有できれば、非常に参考になるのではないかと思います。あと私の仮説として、御社のサービスはパートナーの方々が提供する体験に依存する部分も多いのではないでしょうか。体験の質が悪ければサービスの評価も下がりかねず、パートナーさんと協力して体験の質を向上させていくことも御社が取り組むべきテーマのようにお見受けしますが、いかがでしょう。

横峯

まさにその通りです。アソビュー!を利用されたゲストのお客様が、訪れた施設での体験が期待外れだった場合、我々のアプリに低評価レビューをつけられることが結構あるんですね。お客様から見れば、施設を運営する事業者も、サイトを運営する当社も一体として捉えられており、我々としてできることに最大限注力しています。たとえば、アソビュー!のサイトのアルゴリズムを改良し、ゲストの方々からの評価の高いアクティビティを選ばれやすくしたり、あとはパートナーの方々のDX化をいっそう推進することで、収益力を高めていくことも重要。アソビュー!で売上を伸ばし、ウラカタで運営コストを下げることができれば、そこで生まれた利益を体験の質を向上させることに投じることができる。この両輪をしっかり回していくことが我々に求められており、これを強化していかなければ、日本の遊び自体が減っていくという危機感を感じています。国内各地にはユニークなレジャーや観光の施設がたくさんありますが、そうしたパートナーの方々がサステナブルに経営できる環境をつくってこそ、我々が掲げる「生きるに、遊びを。」をかなえることができるのだと思っています。

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社会に提供したい価値を突き詰めて、プロダクト開発をいくらでも回せる環境。

及川

御社におけるプロダクトマネジメントの具体論について、もう少しおうかがいさせてください。たとえば、アソビュー!やウラカタに新たな機能を設ける際、どのようなプロセスで実行されているのでしょうか。

横峯

新機能のアイデアを出すブレストはPdMのメンバー間で不定期に開催しており、また、普段からSlackで思いついたことを投げかけてよく議論しています。そして、有望なアイデアを起案する段になると、まずPdMにPRD を作成してもらって私がレビューし、エンジニアにもディスカッションに入ってもらってプロダクトの要件を明らかにして、デザインの超簡単なモックなどを作って認識をすり合わせています。そこから事業責任者にこちらの考えをインプットし、ロードマップを作り、事業責任者から最終的にGOが出れば開発に進むという流れです。

及川

先ほどご自身の経験で、ウラカタの原型となるプロダクトを開発する時、実際に施設に訪問してパートナーの方々の業務を理解されたというお話がありましたが、そうしたユーザーリサーチは現在もPdMの方々は実践されていらっしゃるのでしょうか。

横峯

ええ。顧客理解のために一次情報を得ることを我々は非常に大切にしています。 アソビュー!においては、ゲストインタビューをPdM主導で頻繁に実施しているとともに、すでに予約やチケット購入等のデータがある程度蓄えられている状態になっているので、この基盤を活用してデータ分析にも注力しています。実際に分析業務を担うのは社内のデータサイエンティストですが、彼らに与えるテーマの設定や、どのような観点で何を分析するかはPdMがハンドリングしています。

及川

これから御社ではプロダクトマネジメント組織をさらに拡充されていくかと思いますが、アソビューでPdMとして経験を積むことで、どのようなキャリアパスが得られるとお考えですか。

横峯

PdMのキャリアパスというのは、私個人の考えとしては無限であり、何にでもなれると思っています。PdMは価値の根幹を作っていく仕事であり、この経験をもとに事業責任者になることも大いに可能。いまの生成 AI の流れもあって、より幅広く価値を創出できるPdMになってほしいと考えていて、PdMの役割を細分化していくことは考えていません。一事業一PdMという体制をキープしながら、そのなかで価値創出の力を徹底的に伸ばしていくのが、会社にとっても個人にとっても良いのではないかと思っています。冒頭に申し上げた通り、宿泊や交通まで含めた体験を提供していこうとすると、まだまだ我々がやれることは無限にあるので、そこに対してどんな価値を提供できるのかを突き詰めて考え、プロダクト開発を回していくという体験がいくらでもできる。いろいろなチャレンジをして自分を高められる機会にあふれた場だと思います。

及川

いま生成 AI について言及されましたが、生成AI自身がアソビュー!のライバルになりつつあるのではないでしょうか。この点については、横峯さんはどう認識されていますか。

横峯

確かに、いまや生成AIが個人の嗜好に合わせて旅行のプランを作ってくれるレベルに達しており、我々の事業にも影響が及ぶであろうことは前提として捉えています。ただ、我々がいま手がけている領域は、そもそもまだデータ化すらされてなかったり、LLM が読み取るデータ資産自体が整っていない状況です。ですから、ユーザーの方々が望む体験の価値をきちんとデータで示せることが、我々のマーケットプレイスの価値になっていくと考えているので、その観点でいかにデータを拡充していくかがこれから問われていくでしょう。いままでは SEO という形で成果を出すことができましたが、それが GEO に変わったとしても、そのなかで呼ばれるデータであり続けることがユーザーの方々にとって価値があると思っていますので、ここを磨いていくことに重きを置いてシフトし始めている感じでしょうか。

及川

ありがとうございます。では最後に、アソビューでのプロダクトマネジメントに興味をお持ちの方々に向けて、メッセージをいただけますか。

横峯

我々が掲げる「生きるに、遊びを。」の実現に向けては、まだ一歩踏み出したぐらいの感覚です。「モノよりコト」と言われて久しいものの、本当にそれを社会に浸透させて新しい文化を創っていくことに我々は挑戦しており、これを成し遂げることによって社会により大きなウェルビーイングをもたらしたいと、アソビューに集うメンバーはみな本心からそんな想いを抱いて事業に取り組んでいます。まだ我々が提供できている範囲は本当にごく一部であり、これからどんどん新しいビジネスにチャレンジしていくフェーズに入っていますので、PdMも大きな裁量をもって幅広い範囲に関わりながらプロダクトやサービスを創り出すことができる。自らの仕事を通して社会にどんな価値を提供していくのかという、そんな高い視線で人生を歩みたいPdMの方に、ぜひ応募してほしいと思っています。

構成:山下 和彦
撮影:波多野 匠

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※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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