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VC(ベンチャーキャピタル)について

VC(ベンチャーキャピタル)とは

スタートアップ・ベンチャー企業などの将来的に高い成長が見込まれる未上場の新興企業を中心に投資を行う投資会社や投資ファンドです。新興企業は事業を立ち上げる初期段階で資金が十分でない場合が多く、担保も不十分で銀行融資では事業を行うための資金が十分得られないことが一般的です。そこで、スタートアップ・ベンチャー企業が成長し新しいアイデアやサービスを市場に持ち込むための資金をVCが提供します。融資と異なり、返済義務はありません。

VC(ベンチャーキャピタル)
ビジネスモデル

VCの報酬体系は、主に下記の2つです。

  • 成功報酬

    未上場の段階で投資先の株式の一部を取得し、投資した企業が上場する、あるいは他の企業に買収される際に保有していた株を売却し売却益(キャピタルゲイン)を得ます。キャピタルゲインのうちの80%が外部投資家(LP:Limited Partner)に、20%がVCに分配されるのが一般的です。

  • 管理報酬

    外部投資家(LP:Limited Partner)の資金を預かり、運用するための手数料のことです。リターンの多寡によらず、ファンド規模によって決まっています。具体的な数字としては、だいたいファンド総額の2.0〜2.5%ということが多くなっています。

VC(ベンチャーキャピタル)の組織構成

  • キャピタリスト

    VCのメイン組織で、投資先スタートアップの発掘(ソーシング)、投資実行、EXITまでの一連の工程をフロント側で全て対応します。レイヤーや会社によっても異なりますが、ファンドの組成や投資先スタートアップのバリューアップ支援まで関与することもあります。

  • バリューアップ支援

    近年増加傾向ですが、会社によっては投資先企業の成長支援を専門で行うバリューアップチームを設けているVCもあります。

  • コーポレート

    一般的な会社と同様に管理部門、バックオフィス業務を担う組織で、ファンド管理、ディール実行、投資先管理、コーポレート業務などを行います

PEファンドとの違い

PEファンドは、異なる投資戦略を持つ多様なファンドを指す総称であり、VCと同様に新興企業にも投資をするファンドもあります。そのため、VCはPEファンドの一部であるとも言え、PEファンドと共通点を持ちつつも、対象企業のステージ、投資目的、投資スタイルなどにおいて異なる特性を持っています。

  • 投資先のステージ

    PEファンドは、VCと同様に新興企業だけでなく、成熟した企業や既存の会社、時には上場企業にも投資をします。通常、これらの企業は市場でのポジションを確立し、成長段階から脱しており、リストラクチャリングや買収などを通じた成長や改善を目指します。

  • 投資先経営への
    関与スタイル

    PEファンドは基本的には株式の過半以上を取得し経営権を握る一方、VCはあくまで基本スタンスは支援であり、創業経営者が経営を主導することになるという点も大きな違いです。

  • 人材に求められる
    要件

    バリューアップのスキルは共通していますが、PEファンドではファイナンシャルモデリングやバリュエーションのスキルが求められる一方で、VCの投資対象は財務諸表がまだないというケースが多いこともあり、それよりも投資対象業界の知見や自身に起業経験やスタートアップでの就業経験があることが評価される傾向があります。

VC(ベンチャーキャピタル)の種類

VCは運営母体の成り立ちや特徴によって分類することができます。
独立系、金融機関系、政府系、大学系、事業会社系(CVC)などがあり、投資規模や投資対象、投資目的などが異なります。

  • 独立系VC

    独立系VC
    特定の親会社を持たずに、独立した民間企業として独自資本で運営されているVCです。
    親会社や系列企業からの影響を気にせず自由に出資判断することが可能です。VCごとに個性があることも特徴です。
  • 金融機関系VC

    金融機関系VC
    銀行や証券、保険会社などの金融機関が母体となるVCです。
    豊富な資金力を有するため、規模が大きく投資額が多額の投資を行うことが多く、対象領域(業種・テーマ)が広いことも特徴です。
  • 政府系VC

    政府系VC
    国、地方自治体、公共団体が運営主体となる、公的資金をもとに投資しているVCです。
    主目的は利益の獲得ではなく、日本産業の活性化や研究対象の科学技術の発展・産業/ビジネス創出などを主眼においています。
  • 大学系VC

    大学系VC
    大学が運営主体となる、大学発のスタートアップを支援するVCです。
    大学や研究機関から生み出された最先端の研究・技術シーズの社会実装に挑むスタートアップやベンチャーなどに対して、必要とされる支援・投資を行っています。
  • 事業会社系VC(CVC:Corporate Venture Capital)

    事業会社系VC(CVC:Corporate Venture Capital)
    事業会社が運営主体となっているVCです。
    主目的は売却益よりも自社事業とのシナジーにより、自社が持ち得ない技術やビジネス・人的資本を取り込み、自社事業が非連続成長することを狙うことが特徴です。そのため投資対象領域は事業会社により特色が出ます。

INTERVIEW

VC(ベンチャーキャピタル)インタビュー

VC業界でご活躍の方にお話しをお伺いしました。

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