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CXOのキャリアコラム

やりたいことを見つけ、働き方もコントロールする

コンサルタント 入江 祥之

公開日:2024年3月22日

弊社は「志あるハイクラス転職を、クライスと」というブランドメッセージを掲げています。ただ、キャリアコンサルタントである私の感覚では、「志」つまりやりたいことや成し遂げたいことが明確に決まっている人は1割程度です。ほとんどの方はやりたいことが明確ではなく、希望職種、希望年収、希望する働き方・環境などにとどまっていることが多い印象です。

それでは、やりたいことや成し遂げたいことを見つけるにはどうすればよいのか。そのヒントとして、先日、【CXO転職決定者の声】という企画でインタビューさせていただいた、カインズCSOの山田氏のお話を紹介したいと思います。

以下、インタビューの抜粋です。
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――山田さんは、ご自身が志していらっしゃった「人々の暮らしを文化的で意義深いものにする」ことを、まさにカインズで実践されています。山田さんのように自分の価値観に合った企業に巡りあうためには、どうすればいいのでしょうか。

その前提として、普段から「自分を経営する」ことをきちんと意識しておくべきだと思いますね。それは企業の経営と同じで、まずビジョンとミッションを掲げ、そのために行動を起こしていく。若い方々のなかには、それが明確になっていない人も多いように見受けられます。ビジョンやミッションを持たないまま、何となく世の中をサーベイして条件を細かく比較検討して転職したものの、「自分に合っていない」という気持ちのままでは、十分な成果をだせないと思います。やはり、良い仕事をするための鍵は「自分経営」であり、その一歩目としてビジョン、ミッションをきちんと定めていれば、自分と価値観に合う企業の情報にはおのずと目が向くと思いますね。

――いまお話のあった「自分経営」についてもう少し深くおうかがいしたいのですが、若い方はもとより、CXOを目指している方にとっても自分を経営することは重要なのでしょうか。

ええ、メンバーにもよく言っているのですが、自分を経営していない人に会社を経営することはできないと思っています。「自分経営」というのは、自分のビジョンの実現に向けて戦略を作り、そのための計画を作り、自分のエネルギーや時間、お金などを適切に投資して実行していくこと。それができる人は、「こんな世界を作りたい」という自分のビジョンを会社の中でも掲げるんですね。そのビジョンがあるからこそ、いまの会社が抱える問題点がクリアに見えてくる。ビジョンがある人のほうが、持っていない人よりも問題点がよく見えると思いますし、それを解決したいという動機も働いて、他の人よりも本質的な課題に挑む熱量が上がる。その会社のトップや株主からしてみれば、経営環境が激変している昨今、ただ足元のビジネスを改善するだけではなく、自分発信で「こんな問題があるからこんな戦略を作ろう」とか「ここに大きなチャンスがあるからこんなビジネスに挑戦しよう」と旗を揚げて経営に関与していこうとする人にやはりCXOを託したいでしょうし、その土台を築くのが「自分経営」だと思っています。

――自分のビジョンやミッションを明確に掲げ、それを事業に即して実行していく「自分経営」というのは、普通の人にはなかなかハードルが高いようにも思います。

いえ、みなさん会社のなかで経営から下りてきたテーマに対して、「来期はどうするのか」と戦略や計画を考えていらっしゃると思うんですね。それと同じテンションで自分の人生を考えるということです。ビジネスを進める上では、きちんと戦略や計画を立てて遂行している優秀な方も、「自分経営」に関してはあまり意識せず、「これからのキャリアをどうしようか」「私の人生はこれでいいのか」とモヤモヤしている方が少なくない。会社にとってもその方の人生にとってももったいないことです。
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仕事や家庭、プライベートで忙しい日々を送っていると、自分を見つめ直す時間をもつことが難しいです。そして、社会や世の中の動向に対するアンテナを高く持っていなければ、本当にやりたいことはなかなか見つかりません。
また、自分を見つめ直して自己分析だけをしていても、やりたいことは見つかりません。そんなときに、私がよくお勧めするのは以下の3つです。

  1. 人と会う
  2. 本を読む
  3. 旅に出る

人が人生を変えるような行動変容を起こすのは大きな刺激を受けたときです。カインズの山田さんは日立出身ですが、海外MBAへの留学、その後スターバックスでの経験や尊敬する先輩を通じて、本当にやりたいことを見つけられたようです。

一方で、そもそも時間を作ることが難しい人も多いのではないでしょうか。その点について、山田さんは以下のように語っていました。

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――優秀な方ほど、多くの仕事を任されて忙しく、なかなか自分のことを考える時間がないというジレンマも抱えているようです。

私は逆だと思うんですね。よく、仕事が忙しくて自分の将来を考える時間がないという人がいらっしゃいますが、逆に考えてないから忙し過ぎるまま時間が経っているのではないかと。これは自戒も込めて言いますが、自分のビジョンをしっかりと考えて軸に据えていないと、やらされ仕事が増えるんです。自分のビジョンに沿ってやりたいことを発信すれば、上司から仕事を振られる前に自らイニシアチブを取って仕事を進めることができ、早く始めるから、結果として時間を作ることができる。自分で仕込んでいるので、この人とこの人にも一緒に協力してもらおうという組み立てもできるので、要は楽になるんですね。それに、ちょっと損得勘定の観点でお話ししますが、社内での評価もやはり旗を揚げた人に集まってしまいがちです。その人の下で一生懸命実行しただけでは、努力した通りに報われないケースも多い。実際、会社に対して大きな付加価値をもたらすのは良い戦略を立案実行した人で、だから同じ仕事時間でも高いリターンを得る。そのように考えると、忙しさを言い訳にせず、「自分経営」で行動したほうが楽だし、ROIも高いというのが私の持論です(笑)。

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皆さんの周りに、職責が重いにもかかわらず、プライベートが充実していて、公私ともに交流範囲が広く、めちゃくちゃ人生が楽しそうな方はいませんか?その方たちはきっと若いうちに上記のようなことに気が付き、、実践されているのではないかと思われます。

私自身もそのような人達に触れる度に憧れの気持ちを抱きます。少しでも早く「志」ややりたいことを見つけ、自らタイムマネジメントができる状態を作りだせれば、きっと幸せな人生やキャリアが築けるのではないでしょうか。

最後に、弊社に長年コーチングの支援をしていただいている方が、こんなことを話されていました。「あなたの命の使い道はなんですか?」。志を立てたり、残りの人生を悔いなく過ごしたりするために、非常に深い問いだと感じました。よろしければ、何かのきっかけを掴むために考えてみていただければと思います。

※カインズCSO山田氏のインタビュー記事は以下になります。
 https://www.kandc.com/exe/candidate-interview/interview5/

(2024年3月22日)

Author

入江 祥之

コンサルタント 入江 祥之

大学卒業後、野村総合研究所に入社。同社では主に IT コンサルティングに従事。その後、転職エージェントに転身してからは、これまで一貫してコンサル業界の転職サポートを中心に活動して参りました。