菱沼 史宙 | 自社採用情報 | クライス&カンパニー
菱沼 史宙
コンサルタント 菱沼 史宙
菱沼 史宙

エージェント出身の自分が、 人事責任者のキャリアから 再び人材紹介の道を選択した理由。

入社 2022年
前職 中途採用のメディアにて制作・ディレクターを経験した後、2010年にクライス&カンパニーでキャリアコンサルタント職に携わる。その後、株式会社スープストックトーキョー(㈱スマイルズ)に入社し人事マネージャーを経験。2018年にジョインした株式会社マネーフォワードでは採用部門の責任者、人事本部長、SaaS事業に特化したHRBP室の立ち上げと室長を歴任し、急成長ベンチャーの人事マネジメントを経験。2022年にクライス&カンパニーに再度ジョイン。
山本
菱沼さんは元々エージェントから人事に転向されていますが、なぜ人事責任者を務めていた中で人事を離れる決断をしたのですか?
菱沼
人事の仕事にはやりがいもあったのですが、一言でいうと「やっぱり採用が好きだな」と思ったことが理由です。制度設計や評価・報酬制度の改定、労務ガバナンスや人事組織のマネジメントというバランス感覚が強く求められる仕事よりも、共感できるクライアント企業に、志ある候補者の方をお繋ぎする採用の仕事に全集中する方が自分には合っていると思ったんです。これまでも採用によって事業を一気にドライブできた経験があったので、やはり良い方を採用できれば企業の成長に非常に大きなインパクトを出せるのだな、と強く実感してきたことも大きいと思います。

また、自分が漠然と目指していたCHROのキャリアを突き詰めてみてみると、人事部長の延長線上にあるキャリアではなく、紛れもなく「経営者」の仕事なんですよね。自分がその存在になりたいイメージが持ちきれなかったのと、そもそも自分は経営者タイプではないという自覚もありました。それならば、20年ほど携わってきて、息をするように手掛けられる「採用」の仕事に振り切ろうと思ったというのが人事職を卒業した理由です。
山本
採用担当に戻るとか、採用支援のフリーランスという選択もあったかと思いますが、再び人材紹介というキャリアを選んだのはどうしてですか?
菱沼
事業会社の採用人事は一般的に若い人に任せる傾向がありますし、期待値も報酬水準も一定のところでどうしても止まってしまいます。また、フリーランスとして外から企業の採用支援をするのは、自由度は高くてもレバレッジが効かず、提案の選択肢が広がりません。独立すれば稼げるのかもしれませんが、企業や候補者に提供できる影響力を最大化するにはある程度のチームが必要だな、という気持ちが強くあり、独立の選択肢は捨ててエージェントを考えるようになりました。でも、正直なところ採用人事目線で「このエージェント良いな!」と思えるところは限られていました。

そんな中、マネーフォワード時代に4年間カウンターパートだったクライスの工藤さんがとてつもないパフォーマンスで憧れる存在であり、勝手知ったる古巣がどんどん進化し、かなり魅力的に見えてきたことが大きな転機になったと思います。役職・階層なし、オールフラットな約20名の両面コンサルが切磋琢磨し合っている環境は非常に楽しそうで、能力密度が高く、おかしなストレスはなさそうだと思って決断しました。
山本
エージェントでプロフェッショナルを目指すとなった時に、第一想起されたのがクライスだったのですね。エージェントに戻ることへの不安や心理的ハードルはありましたか?
菱沼
自分の中では「エージェントを選んだというよりはクライス&カンパニーを選んだ」のだと思います。ただ、一般的にはエージェントから人事に移る人が主流という中で、その流れに逆行するのはキャリアダウンのように見られたら嫌だなとも思いました。もちろん僕自身はまったくそんなことは思っていなかったのですが。周囲からは「なぜ今からエージェントに行くのか」と、言われたことも何度かありましたね。でも、クライスや工藤さんをよく知っている人の反応は対照的でした。「めっちゃ良いじゃないですか!」「クライスに行くなら、すごくイメージが湧きます」と言ってくれた方も多くいて、とても嬉しかったです。

人事としての経験が、すべて血肉となって
今の仕事に活きている。介在価値を感じる喜び。

山本
実際に人事からエージェントに戻ってみて、今の仕事はいかがですか?
菱沼
今になって振り返れば、以前の自分は出世やマネジメントのキャリアに自己肯定感を持っていたのだと思います。しかし、いざそれを手放してみると、翼が生えたような開放感がありました。自分の注ぎ込んだ労力やアウトプットをシンプルに顧客から評価してもらえることは、こんなにも気持ちの良いものなのかと心から実感できています。

何より、人事として四苦八苦した経験や管理職として苦悩した経験、20年にわたるHR領域の経験全てが今の仕事に活きていると感じます。「今転職すべきではないですよ」「こっちに行ったほうがいいですよ」「あなたは何がしたいんですか?」ということを、その裏付けや根拠を持って話せるのは人事経験があってこそなせる業ではないかと。人事時代に社員と面談していた時は、社員が人事に本音でキャリアを相談してくれていた実感は乏しく、自分も人事として自社で長く働いてもらうための提案をして定着を促すことを頑張っていました。けれども、今は転職の具体的な提案もできますし、現職で踏ん張ったほうが良いというアドバイスもできるので、フラットに本音でキャリア相談に乗れる点がとても楽しいです。

また、世の中には素敵な企業が数多くあるので、自分が心から共感できるクライアント企業の伝道師となってその魅力を候補者の方にお伝えし、採用のご支援をすることでクライアントと喜びを分かち合えるのは本当に心が満たされます。とはいえ、身は一つなのでやれることに限界もあり、全てのオーダーにお応えしきれない歯がゆさも当然ありますが、自身の介在価値を感じる提案ができた時にクライアントワークの醍醐味を感じています。
山本
今の仕事にも人事の経験が非常に活きていると感じられているのですね。
菱沼
「人がなぜ会社を辞めるのか」という実例を人事として多数経験してきているので、面談で候補者の方から転職理由を伺った際に、「今の所属組織と、本人の考えや志向が合わないな」と非常に深く理解や共感ができるというのは大きいですね。また、人事制度や人事労務についてもかなり学んできたので、制度や労務面の情報を添えて候補者の方に求人提案したり、オファーレターの読み解き方(こういう制度や待遇があるから、この企業にはこんなポリシーやカルチャーがある等)をお伝えできたりするという点で、採用以外の知見も活きていると感じます。あとは、スタートアップの経営者や人事の方から制度設計や組織開発の相談を受けることもあり、その切り口からコンフィデンシャルの採用ニーズをいただく等、おそらく他のエージェントとは全く違う動きができている実感もあります。

クライスは、良いヒリヒリ感が続く刺激的な環境。
採用が好きでたまらない方に勧めたい。

山本
菱沼さんは既にクライスで大活躍されていますが、今後更に磨いていきたいことはありますか?
菱沼
これまで積み重ねてきた経験の集大成として日々目の前の仕事に全力で打ち込めている感覚はありますが、50代の先輩コンサルタントが5名いて、未だに学び続けている姿はとても刺激になっています。世間一般では役職定年になり、仕事に情熱を失っている人も多くいますが、キャリアコンサルタントの世界は半永久的に鍛錬が必要です。僕は現在40代前半なので、この先50代・60代のキャリアを迎える上で、簡単にこの仕事に対して「飽きた」とか「究めた」など到底言えない奥の深い世界だなということでもあります。

僕は自身のキャリア面談に課題を感じていて、一定の情報のヒアリングはできていても、クライスの皆の面談ロープレを見ていると、自分とはまったくレベルが違うと感じます。人事責任者の時には周囲からフィードバックを受ける機会がほぼ無かったのですが、今は皆からフィードバックをもらうことで日々多くの気づきを得られるのはありがたいですね。
山本
菱沼さんから見て、今のクライスはどのように映っていますか?
菱沼
人材紹介会社は世の中に数多ある中で、自社のフィロソフィー・バリュー・カルチャー、人事評価制度と、実際の業務フローが矛盾なく合致している会社は他に無いだろうなと思います。このバランスが良いからこそ、コンサルタントの皆が個人目標に向けて頑張りながらも、足の引っ張り合いが無い状態でイキイキと日々仕事ができているのかなと。これは本当に凄いことだと感じていて、コンサルタント同士のコラボレーションがこんなに気持ち良く進んでいくというのは、話には聞いてはいたものの想像以上でした。コンサルタント全員が、クライスのアセットとしてベストな形でご縁が繋がれば良いと思えているのが大きいと思います。どういう形であれ、「転職が決まって良かったですね!」と心から喜べるのは、フィロソフィーがクライス全体に浸透しているからであり、利己的なことをしようとしたときに自分が恥ずかしくなるカルチャーがあるからだと思います。

また、クライスにはコンサル出身、投資銀行出身、官公庁出身など様々なバックグラウンドを持つ優秀な仲間がいて、各業界や職種領域への入り込み方も非常に深いと感じます。そんな仲間たちとのコラボレーションは楽しく、刺激が尽きません。ここでは、成長が止まるとかキャリアが停滞することは絶対に無いですし、良い意味でのヒリヒリ感が続く環境だなと感じます。
山本
菱沼さんは、どんな方にクライスを勧めたいと思いますか?
菱沼
人事の仕事をされている方の中で、「採用の現場に自分も出たくなってしまう」「やっぱり採用が命だよな」「採用が好き」と思っている方には、心からクライスをお勧めしたいです。

また、人事マネジメント職として様々な思いを抱えつつも「他の道があると思えない」「今から個人戦のフィールドに行くのはどうなのか」と葛藤している方がいらっしゃれば、伸び伸びと仕事ができてクライアントの方々に喜ばれる世界があることをぜひ知っていただきたいと思います。

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