採用コラム

新人教育は「自分たちの時代との違い」に注意せよ

「採用の失敗」を検証するには、面接におけるジャッジメントと
自社の教育体制の二つがポイントであると以前述べました。
そして自社の教育体制を検証し見直そうとするとき、
経営者や経営幹部が注意すべき点があります。
それは自分たちが若い頃、現場の最前線で活躍していた時代と
現在の若手社員を取り巻く環境は大きく異なるという事実です。
「俺たちが現場にいた頃は、自分で先輩や上司のやり方を盗んだものだ」
「新人に手取り足取り教えてやるなんて生ぬるい」
人一倍努力して成功した人ほどそう感じるかもしれません。
しかし現状において、そんなことを言っていたら独り立ちする前に退職する新人が増える一方です。
こう言っている私自身、完全に納得しているわけではないのですが、
基本的にはある程度、新人のフォローを手厚く行う方向にならざるを得ないでしょう。
人材紹介業においても、私自身が最前線に立って営業したり若手社員を育成したりしていた時と比べ
物事の動くスピードが圧倒的に速くなり、それゆえいろいろなことが複雑化しています。
たとえば、私が最前線にいた時代は、候補者がやり取りをする相手は基本的に私1人でした。
昔は選び抜いた渾身の一社を提案し、候補者もその一社の話だけを進めていき、
最後はその会社に決まるか決まらないか、という流れだったのです。
しかし現在は1人の候補者が同時に複数の人材紹介会社のキャリアコンサルタントとやり取りを行い、
一度に5社も10社も応募し、その中から転職先を決めるようになっています。
競合も案件も増え、結果的に決定数はそれほど変わらないのかもしれませんが、
以前に比べ仕事の量は大幅に増加し、非常に忙しくなっています。
昔のシンプルなやり方はもう通用せず、業務が複雑化しているのですから、
いきなり新人を放置して「頑張れ」というだけでは、初めに登る山としては高すぎます。
最初のうちは上司や先輩社員が伴走して成果を出しやすくしてあげたり、
注力すべきポイントを教えてあげたりしないと、惜しい人材が早期離職してしまいます。
現在でも放置して勝手に育つ人材はいるでしょうし、手厚くフォローしても脱落する人はいるでしょう。
しかしちゃんとフォローしてあげれば一人前に育つのに、ちょっとしたことでつまずいたり
不運が重なったりしたために脱落してしまう人もいます。
自分たちの時代の感覚で新人教育を行うと、こうした不幸を増やすことになります。
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    [post_date] => 2017-09-01 05:32:00
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先日、私が行きつけにしている和食店が「一見さんお断り」になりました。
ここは高級料亭と同じ水準の料理を半額以下で出す、グルメには有名なお店です。
積極的に宣伝してはいませんが、いまは勝手にネットの口コミサイトに掲載されてしまいます。
そこから予約がたくさん入るようになったのはよいのですが、そうしたお客はドタキャン率が非常に高く、
しかも連絡先に連絡しても電話口に出てこない。
あてにならない予約客のために常連客も入りにくくなる。
そんな出来事が積み重なった結果、ご主人の堪忍袋の緒が切れて
「もう知り合いしか入れない!」となったのです。
これと似たような事態がネットを通じた採用活動でも生じるようになっています。
高額の料金を支払って求人情報サイトに募集広告を出稿したものの、応募者は集まっても
自社の採用基準には程遠い水準の人が多く、せっかく面接のアポを設定しても
ドタキャンされることがしばしばあるのです。
新卒採用で大企業がエントリー制限を行うのも、こうした事情があります。
ネットの普及は人々の生活を便利にした反面、手軽にアクションをとれることが
軽薄で無責任な行動を誘発しているのかもしれません。
そうした無責任な人たちがたくさん応募してくるうちに慣れてしまい、
以前このコラムで触れた採用側の「目が曇る」現象が生じると、採用の失敗を起こす可能性も高くなります。
もちろんネットを介して応募してくる人たちが全員ダメというわけではありません。
合格水準にまったく達していない人たちから大量に応募があったり、
無責任な行動をとる人たちが少なからず紛れ込んでいたりするので注意が必要だということです。
また、同じネットでも自社サイト内の求人に直接応募してくる人は、
よい人材の割合が比較的高い傾向があります。
ところが企業のサイトを確認すると採用ページをきちんとつくっていないところが目立ち、非常にもったいないと思います。
少し前にお客様から求人のご依頼があったとき、その場で企業サイトの求人ページを拝見したところ、
やはり中身の乏しい内容になっていました。
「これでは自社サイトからの応募がないでしょう。まず求人ページをしっかりつくり、アップしてから
当社にオーダーを出したほうがよいですよ」
そうアドバイスしたところ、後日連絡がありました。
「アドバイス通り求人ページをつくったら、とてもよい人が採用できました!」
我々にとっては良かったのか悪かったのかわからない結果になりましたが、
自社サイトの求人ページの充実は有効であると再確認した出来事でした。
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