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CXOのキャリアコラム

人生における「夢中率」を高めることが、充実した人生につながる

コンサルタント 入江 祥之

公開日:2022年11月21日

私は、日々キャリア相談を受ける中で、常に「幸せなキャリアや人生とは何か」を考え続けているような気がします。

以前、オイシックスの髙島社長に弊社イベント(汐留アカデミー)にご登壇いただいてから私はファンになったのですが、ある雑誌のインタビューで以下のようなことをおっしゃっていました。

「人生における『夢中率』を最大化したい。起きている時間のなかで、夢中になっている時間を限界まで上げられたら、自分の人生は成功ではないかと考えている」
私はこの記事を読んで深く頷きました。まさにこれが一つの解だとも思いました。

短期的なモチベーションと、中長期的なモチベーションの違い

私は、キャリア相談において、「どんな時にモチベーションが高まり、充実していると感じますか?」という質問をよくさせていただくのですが、以下のような話をされる方が多いです。

・自ら起案したプロジェクトで、クライアントやお客さんから良い反応を得られた時
・新しいことにチャレンジしている時
・難易度の高い仕事に取り組んでいる時
・尊敬する上司や仲間と一緒に働いている時
・自分に期待してくれて大きな仕事を任されている時

このようなときは、短期的にモチベーションを高く維持できると思います。
一方、中長期的に高いモチベーション(いわば夢中の状態)を維持している方は、高い志をもっていることが多いです。

例えば、
・150年変わらない日本の教育スタイルを変革したい
・サステナブルな社会を作りたい
・医療問題を解決したい
・格差社会を解決したい
・地方をもっと活性化したい
・世界の食糧問題を解決したい
・日本のスタートアップを盛り上げたい
・プロ経営者をもっと増やしたい

特に、上記のような想いを高い志にまで昇華している経営者は軸がまったくぶれず、人生を懸けて本気でチャレンジされているように感じます。

仕事に夢中で楽しんでいる人には、誰もかなわない

「年収は下がりましたが、趣味で高級車を買った気分で楽しくやらせてもらっています」
外資系企業の幹部クラスのポジションで高額の報酬を得ていた方が、スタートアップにジョインし年収は大幅に下がったときに話されていた言葉です。
この言葉を聞いたときにとてもかっこいいと思い、孔子の名言を思い出しました。

「これを知る者はこれを好む者に如(し)かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如(し)かず。」
Aというものがあったとして、Aを理解している人は知識があるけれど、Aを好きな人にはかなわない。Aを好きな人はAを楽しんでいる人にかなわない、という意味です。

身近な弊社メンバーの中にも、この言葉を体現している者がいます。ある時から自分の専門領域に旗を立て、その領域を深掘りし続けることでクライアントからも候補者からも少しずつ信頼を高めていきました。

そして今では、1人ひとりのキャリア支援はもちろん、「専門領域の業界の発展に少しでも寄与したい」という域に想いが達し、飛躍的に高い成果を挙げています。

私は「好きこそものの上手なれ」という言葉も大好きです。
現在、大リーグで大活躍している大谷選手さんが正にそうです。ある解説者は「大谷選手はプロ野球選手の中でも、野球を好きでもっとも楽しんでいる。まるで野球少年のようだ」と言っていました。天性の素質に加え、野球が誰よりも好きで楽しんでいるとなれば誰もかないません。

一度きりの人生なので、少しでも早く夢中になれるものを見つけ、打ち込むことができたら最高だなと思います。

(2022年11月21日)

Author

入江 祥之

コンサルタント 入江 祥之

大学卒業後、野村総合研究所に入社。同社では主に IT コンサルティングに従事。その後、転職エージェントに転身してからは、これまで一貫してコンサル業界の転職サポートを中心に活動して参りました。