採用コラム

Column Vol. 40

「勝つ採用」をするには何が必要か?

リーマンショック後にぱたりと動きが止まったのがウソのように、最近は転職市場が非常に活性化し、リーマンショック以前よりも過熱感があるように思います。

その結果、どの会社も中途採用が難しくなって皆さん困っています。

「困っている」という内容には2種類あって、1つは「なかなかいい人に出会えない」こと。もう1つは「いい人に出会っても採用できない」ことで、要は「この人が欲しい」と思った人がいても他社にさらわれてしまうのです。

今回からはこのような新しい局面で他社に負けない、他社に勝つ採用をするにはどうすればよいかを考えてみたいと思います。

そもそも、企業の採用力を決定する要素は何でしょうか。それは以下に記す「採用力の方程式」で表されます。

採用力=企業のブランド力×採用広報コスト×採用担当者の力

資金が潤沢にある大企業であれば、広告宣伝にお金をたくさん使って企業のブランド力を上げ、採用広報にも予算をかけることができるかもしれません。

そうすれば優秀な人材を多く採用できるようになりますが、それができる会社はかなり限られます。

世の中の大多数の会社は、企業ブランドはそれほどではなく、採用広報に使える予算も決して潤沢ではないでしょう。

しかし経営者が優秀であればあるほど優秀な人材を欲しいと考えているので、「早くいい人を連れてこい!」と採用担当者はせかされることになります。

そうなると、企業の採用力を高めるには採用担当者自身の力を高めるしかありません。

採用でライバルとなる企業のブランド力や予算を上回るパワーを採用担当者が持っていれば、予算に限りがあっても素晴らしい採用が可能になるのです。

私の出身である成長期のリクルートも、「伝説の人事部長」と呼ばれる人がいました。

その人が採用担当者になってから、当時はあまり世の中で知られていなかったリクルートでも優秀な人材を採用できるようになり、その人たちが入社2年目、3年目と成長するにつれぐんぐんリクルートの成長を引っ張っていきました。

最近のITベンチャーを見ていると成長し続ける会社と頭打ちになる会社がありますが、成長しつづける会社にはたいてい優秀な採用担当者がいます。

逆に頭打ちになっている会社の採用担当者はちょっと力不足で、イマイチな採用しかできていません。

そして、イマイチな人しか入社してこないから組織が腐りはじめ、優秀な人からどんどん辞めていくという悪循環に陥る会社も散見されます。

つまり、会社の未来を左右するのは採用担当者の力といっても過言ではないのです。

それでは、採用担当者が力を付けるには何をすべきか。次回から説明していきましょう。

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前回は、具体的にどのように面接において成績を活用すればよいのか、そこからどんなことがわかるのか、お話させて頂きました。今まで「成績なんて質問しても使えるわけがない」と思っていた方もなんとなくこれから成績を使ってみようかなと感じて頂けたのではないでしょうか。

さて、今回はなぜ当社のサービスを使用すると、今までの企業・大学・学生の間にあった負のスパイラルが正のスパイラルに変化するのかをご説明させて頂きます。

その前に、「学生にとって成績の提出は手間になるのではないか」と感じる方もいらっしゃるかと思います。

今まではそうだったでしょう。

大学にわざわざお金を払って成績証明書を発行してもらい、企業に提出していたので、学生にとって時間・費用面において負担がかかっていました。

しかし、当社のサービスを利用すると、学生の手間は一気に掛からなくなります。

(1)まず、A社が学生に成績の提出を求める
(2)学生がDSS大学成績データサービスに全成績を入力し、A社に送信する
(3)次に、B社が学生に成績の提出を求める
(4)学生の成績データは無料で大学成績センターに保管されているので、
データをそのままB社に送信する
(5)その他企業も同様

つまり、学生にとっては、一度、大学成績データサービスに成績入力をしてしまうと、成績提出を求めるすべての企業に対してすぐにデータを送ることができるのです。

なぜ企業が成績活用をすることでスパイラルが変化するのか、話を戻しましょう。

企業が、面接において、学生の「考える力」をきちんと評価している授業に対して興味を持つようになると、学生の間で「この授業は面接で聞かれるのでとっておいたほうがよい」となります。

そして、「面接で質問されるのならこの授業は真剣に受けよう」と考えます。

またNPO法人DSSにて、主要大学の「考える力を評価している授業」「考える力を育成している授業」を閲覧することができます。

学生はきちんと評価をする授業をとるようになり、なおかつ真剣に最高評価を取ろうと努力するようになります。

それにより、今まで厳正に評価をつけること・真剣に授業をすることで学生に敬遠されていた教授の授業を学生が真剣に出席するようになり、教授のモチベーションや授業に対する姿勢が変わります。

また、今まで適当に成績をつけていた教授も学生が離れていってしまうので、厳正に評価・質のよい授業を行うように努力します。

こうすることで、学生にとって有意義な授業が増え、ますます真剣に取り組むことにより、今まで信頼できなかった大学成績が企業の採用活動において有効に活用することができるようになります。

いかがでしょうか。

一度、成績を活用する流れができると、今までの負のスパイラルが嘘のように正のスパイラルへ変化していきます。

そして、現在、企業名は公表できませんが、「三大商社のひとつ」「大手電機メーカー」などが当社のサービスを利用し、成績とエントリーシートを併用する採用活動を行うことが決定されています。

それに伴い、2016年卒に向けて成績活用を検討している企業も増えつつあります。

絵空事と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、実際に今、企業が動きだしています。

これから就職活動は劇的に変わります。

 

文 / 辻 太一朗
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