採用コラム

Column Vol. 33

日本の大学生(文系)は世界でいちばん勉強をしない

経団連の発表より就職活動の解禁時期が16年卒の学生から「大学3年生の3月」になります。

就職活動のスタートを遅らせることで学生が学業に専念する十分な時間を確保し、より学業に向き合ってもらうためなのですが、 果たして大学生は勉強や研究に力を入れるようになるのでしょうか?

皆様もご存知の通り、日本の大学生は勉強をしないと言われていますが、海外の学生と比べて具体的にどれくらい勉強時間が違うのでしょうか?

日本とアメリカの大学生の、1週間の「授業に関連する学習時間」を比較してみましょう。日本の大学生ですが、いちばん多いのが「1~5時間」で57%、次に「6~10時間」で18%です。驚いたことに、まったく勉強しない「0時間」の人も10%程度いますので、全体の85%が1週間に10時間以下の勉強時間ということになります。

一方アメリカの大学生は、日本と異なり、まったく勉強しない人はほぼ皆無です。また、日本では大多数だった10時間以下しか勉強していない人も約4割ですので、全体から見ると少数派です。逆に言うと、6割近くの学生が週に11時間以上、「授業に関連した」勉強をしていて、約2割の学生は21時間以上も勉強に費やしています。

日本の大学生が勉強に費やす時間が短いのは、どうやら間違いなさそうです。

でも、勉強の成果は、費やした時間だけで測れるものではありません。
私は、勉強の成果は、以下の掛け算で表すことができると考えています。

勉強の成果=①費やした時間×②授業の質×③真剣度

今までのお話は①費やした時間の国別比較でした。

次に②授業の質について見てみましょう。
首都圏の有名大学(一橋、早稲田、慶應、立教、上智)に通う3、4年生に、実際にどのような授業があるのか聞き取り調査をしてみたところ、以下のような回答が得られました。

首都圏の有名大学に通う3、4年生に聞いた授業内容の例
・毎回先生が教壇で自分の教科書を読んでいるだけ
・シラバスの内容とは関係のない自分の好きな話題をただ話している
・出席だけすれば60%の成績がもらえるのでただ座っていればいい
(単位が取得できる最低限の成績が60%)

もちろんきちんとした授業をしている先生もおられますが、こういった授業が首都圏の有名大学においてでさえあることもまた事実なのです。

最後に、③真剣度について見ていきましょう。同じ授業を受けていても、学生が真剣かどうかで、勉強の成果は大きく変わります。日本の大学生は、どれくらい真剣に授業を受けているのでしょうか。こちらも上記と同じように聞き取り調査を行ったところ、学生からこのような返答をもらいました。「授業の間6~7割の学生はスマートフォンをいじり、授業を真剣に受けている学生は前の方に座っている1割以下ではないでしょうか。」

以上の3つより今の大学教育と大学生の実態をご覧頂けたと思います。
しかしこれは今に始まったことではないのです。
皆様の大学時代を思い起こして頂ければご想像がつくでしょう。
大学生が勉強しない状況は、20年以上も前から続いているのです。

WP_Post Object
(
    [ID] => 1398
    [post_author] => 4
    [post_date] => 2015-12-02 15:45:00
    [post_date_gmt] => 2015-12-02 06:45:00
    [post_content] => 

候補者に内定や条件提示を出した後、食事やお酒の席を共にして経営者が事業にかける情熱や希望を語ったり、自社の情報を提供して現実的な生活の安定と向上を確信してもらう機会をつくる。私たちはこれをフォロー企画と呼び、候補者フォローの上で非常に有効な方法だと考えています。

しかし、フォロー企画で絶対に欠かせないポイントを外してしまい、大した効果をあげられないケースもあります。そのポイントとは採用する側が「この人に入社してもらう」「この人を我が社で育て、成功してもらう」という覚悟を決め、フォロー企画に臨むことです。したがって、フォロー企画では基本的にジャッジの要素は排します。

よほど不安な要素がある場合は別として、フォロー企画を実施する段階で採否のジャッジがフラフラしてはいけません。ジャッジのエネルギーよりフォローするエネルギーのほうが上回っていないと、フォロー企画の効果がなくなってしまいます。「この人を採用するんだ!」という決意がないと、フォロー企画に迫力が出ないのです。 そもそも「ジャッジする」という行為を続けているときりがありません。入社前にお互いを知るためという目的で派遣やパートで働いてもらい、その上でジャッジしようとする会社を見かけますが、たいてい採否の判断は「ノー」になります。ある程度のタイミングで「この人を採用し、育てる」と腹を括り、ジャッジを止めないと際限がなくなってしまうのです。

もしいつまでもジャッジし続けるとしたら、飛び抜けて優秀な人材しか採用できないことになります。ピカピカの一流企業ならそれも可能かもしれませんが、中小企業がそんな人材を採用することは非常に難しい。それでは会社が社長一人になってしまいます。飛び抜けて優秀な人材を採用するのは困難という現実があるからこそ、何かしら不十分な面のある候補者を採用し、育成する覚悟が必要になるとも言えます。

フォロー企画の目的に立ち返ると、候補者に入社の決断をうながすこと、モチベーションを高め、入社時の発射角度を高めることの二点があります。ですから、フォロー企画を行うときは最初に企業側がしっかり腹を括り、事業にかける熱い思いを語り、不安の解消に必要な情報を提供することが欠かせません。そうすることではじめて候補者は「この会社で頑張ろう」と腹を括り、「社長と一緒にこの会社を大きくしよう」と発射角度が最大の状態で入社できるようになるからです。

[post_title] => 「フォロー企画」を成功させるポイントは? [post_excerpt] => [post_status] => publish [comment_status] => closed [ping_status] => closed [post_password] => [post_name] => 32 [to_ping] => [pinged] => [post_modified] => 2019-03-06 15:10:37 [post_modified_gmt] => 2019-03-06 06:10:37 [post_content_filtered] => [post_parent] => 0 [guid] => https://www.kandc.com/kc-saiyo/column/1468/ [menu_order] => 0 [post_type] => column [post_mime_type] => [comment_count] => 0 [filter] => raw )
arrow 次の記事へ (Vol.34) arrow 一覧に戻る 前の記事へ (Vol.32) arrow
CLOSE