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アイロボットジャパン

公開日:2017.06.21

ロボット掃除機「ルンバ」を展開する米iRobot(アイロボット)が2017年4月に設立した日本法人アイロボットジャパン。既に日本市場ではiRobotブランドを確立しており、「ルンバ」の国内累計販売台数は200万台を突破している。今後は「ルンバ」の世帯普及率向上と、既存顧客のリピーターを増やすという両軸により、更なる成長を推進していく方針だ。

アイロボットジャパン 代表執行役員社長 挽野元氏

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成り立ち

よりグローバルに、よりお客様に近付くために。アイロボットジャパンは誕生した。

神田

まず初めに、挽野社長のご経歴についてお伺いしたいのですが。

挽野

今年の3/1付でアイロボットジャパンに入社し、4/3付で創業していますので3ヶ月くらいですね。前職はBOSEで日本法人代表、アジア営業統括責任者を務めていました。その前はヒューレット・パッカードに21年ほどおりまして、海外駐在経験なども含め様々な機会をいただき、社会人として育ててもらった場所だと思っています。

神田

学生時代は理系だったとか。

挽野

ええ。大学では超音波工学を専攻していて、人間ドックで使用するヒューレッド・パッカードの高性能な自動計測装置に興味を持ったのが入社のきっかけです。研究開発職を目指していたのですが、180名いた同期の大半もSEや研究開発職に配属される中、私は適性が無かったのか、販売企画にアサインされまして。当時は結構ショックでしたが、これもご縁なのでしょうね(笑)。

神田

アイロボットジャパン設立の経緯についてお聞かせいただけますか?

挽野

これまで日本市場においては、販売代理店のセールス・オンデマンドが10年以上ロボット掃除機のシェアをリードしてきました。アイロボットとしてはこれまでUS市場中心にビジネスを組み立ててきましたが、今後はヨーロッパやアジアなど、よりグローバルにマーケットを広げていくという方針を採ることになりました。昨年中国に法人を設立しており、日本もよりお客様に近づき、より早いスピードでビジネスを反映させられると考え、セールス・オンデマンドのアイロボット事業を引き継いで、アイロボットジャパンは誕生しました。

アイロボットジャパン

事業内容・今後のビジョン

ルンバを一家に一台、という存在にしたい。購入いただいたお客様に対するアフターサポートについてもより一層注力していく。

神田

現在の事業の柱はルンバ、それから床拭きロボットのブラーバということになりますか?

挽野
ロボット掃除機 ルンバ

アイロボットはもともと軍事向けのロボットビジネスからスタートしており、BtoBビジネスを生業としていましたが、3年前にBtoCビジネスへ注力していく意思決定を行い、一般消費者向けのビジネスを展開してきました。ルンバはおかげさまで98%の認知度がありますが、ブラーバの方が成長率は高く、これから暑い時期に入り室内を素足で過ごす方も増えてきますので、さらに需要は伸びてくると予想しています。

神田

なるほど。今後のビジョンについてはどのようにお考えでしょうか。

挽野

それをお伝えするには、まず私が今付けている社章を見てください。「I」と「R」が合体したデザインとなっています。これは「I」=人間、「R」=ロボットを表しており、両者が融合して世の中の役に立つという願いを込めたものです。世の中の役に立つという観点で考えたときに、例えば洗濯機や冷蔵庫は恐らく日本の現代の家庭ではほぼ100%に近い普及率ですよね。一方、ルンバの世帯普及率はどのくらいだと思いますか?

神田

そうですね……。数%というところでしょうか?

挽野

ええ、4%とまだまだ低い数字です。我々はルンバの世帯普及率をまず10%にしたいと考えています。将来的には一家に一台を目指したいですね。

神田

ターゲットとしては、一人暮らしや共働きの世帯などを主に想定していらっしゃいますか?

挽野

ええ。共働きで子供が小さい世帯では、既に20%ルンバが普及しています。この世帯普及率を倍に引き上げたい考えです。先日お会いしたワーキングマザーの方からも「ルンバが無いと生きていけない」というありがたいお言葉を頂戴しました(笑)。

神田

それは嬉しいですよね。私が先日お会いした家電業界に詳しい方も、ルンバは他社と較べてもアフターサポートが非常に手厚いので素晴らしいとおっしゃっていました。

挽野

ありがとうございます。当社のサポートチームが聞いたら泣いて喜びそうな話ですね。ルンバは累計約200万台を販売していますので、購入いただいたお客様の買い替えのサイクルに合わせ、サポート対応には力を入れて取り組んでいます。世帯普及率の向上と、既存のお客様のリピーターを増やす、という両軸で今後の成長を実現していきたいと考えています。

神田

この度、セールス・オンデマンドからアイロボットジャパンにアイロボット事業が移ったことで、何か顧客に対して変化する部分はあるのでしょうか。

挽野

やはり最大の変化は販売代理店からメーカーになったことで、よりダイレクトにお客様の反応や声を商品開発へつなげられるようになった点だと思います。日本の住環境は海外とは異なり、畳や障子があったり、そもそも広さがあまり無かったりしますよね。より日本に合った仕様にカスタマイズするよう商品開発に活かせるという点が、お客様にとって大きいメリットだと考えています。

神田

今後がますます楽しみですね。

挽野

最近ではルンバとスマートフォンをつなげていく動きを進めており、Wi-Fi接続によりスマートフォンで外から自宅のルンバを操作することが可能になりました。また、ルンバが家のどこを掃除したかが分かるマップをスマートフォンで表示する「Clean Map レポート」機能を2017年3月にリリースしています。

アイロボットジャパン

求める人材像

今求めているのは、ロボット事業を通じて世界を変えたい、という情熱を持った人。 第2創生期でのチャレンジという貴重な機会を共に。

神田

貴社が求めておられる人材像についてお聞かせください。

挽野

当社では「グローバル戦略ガイド」という全従業員に配布している冊子があり、その中にタレントストラテジーとして「格好いいものをつくろう」「楽しくやろう」といった理念がいくつか挙げられているのですが、私が個人的に一番好きなのは「世界を変えよう」というものです。ロボット事業を通じて世界を変えたいというような、野心や情熱、マインドをお持ちの方に来ていただければと思います。また、自社商品を愛せるかというのも重要だと思いますので、商品に対する想いのある方が良いですね。それからAI・ロボティクスの分野で世界をリードするグローバルカンパニーという観点でも興味を持たれる方がいれば、製品企画・HR・営業など様々な職種においてグローバルで活躍する機会を提供できるかと思います。

神田

最後に、この記事を読んでおられる候補者の方々へメッセージをお願いします。

挽野

先にもお伝えしましたが、ロボティクスというビジネスには将来性があり、これからの世の中をリードする技術であり、商品だと考えています。可能性に満ち溢れている環境だと思いますので、ご興味のある方はぜひ我々の仲間になっていただきたいですね。
それから、一般的に外資企業にはドライなイメージを持たれることも多いかと思いますが、当社はUS企業ではあるものの、協同をとても大事にするカルチャーです。厳しい面もありますが、温かい文化を持っており、楽しく働ける環境だと感じています。先月も日本で開催したオフサイトミーティングにUSから来たメンバーも含め約100人が集まり、和太鼓の叩き方を学んだり、風船を繋げて高さを競ったりといったイベントを行いました。我々はチームビルディングをとても大事にしています。また、当社はいわゆるベンチャーと呼ばれる時期は過ぎましたが、仕組みができあがった成熟企業よりは手前の段階に位置しており、「第2創生期」と言えるフェーズに入っています。このようなタイミングで参画するチャンスはなかなか無いと思いますので、ぜひ一緒にチャレンジしていきましょう。

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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