面接官の本音 vol.91   ウルシステムズ株式会社

ウルシステムズ株式会社

公開日:2013.10.03

企業の売上を伸ばし、利益を高める攻めのIT。ウルシステムズはこれを「戦略的IT」と名付け、その導入支援を行うことで成長を遂げている企業である。ITの受注側ではなく発注側に立つという独自のポジションを取り、実際のビジネスとITとの間に生じるギャップを埋める独自のノウハウを武器に精鋭チームにこだわり、大量の人月を投入するだけのサービスとは真逆のあり方を追求する。そんな付加価値の高いサービスが顧客に支持され、「メンバーが足りずにお断りしている案件がたくさんある」状態という。今回は創業経営者である漆原茂社長に、求める人材像を中心にお話をうかがった。

ウルシステムズ株式会社 代表取締役社長 漆原茂氏

Contents

【インタビュアー】コンサルタント 半藤 剛

受注側ではなく発注側に立ち、独自のポジションを築く

Q

戦略的ITコンサルティングを手がけるウルシステムズとは、どんな特徴を持った会社なのでしょうか

漆原

弊社の特徴は、まず発注側に立っていることです。日本のIT産業は受注側にいる企業がほとんどですが、私たちはITの発注側に位置し、ITの発注力を向上させるお手伝いをしています。

Q

IT業界で「お客様の発注力向上」を謳う会社はあまり見当たりません。

漆原

私たちは戦略的ITに特化し、発注企業のIT部門を支援しているユニークな会社です。IT戦略の立案や業務要件定義、プロジェクトマネジメント、最先端の技術導入など、支援内容は多岐に渡ります。従来までの大手ITベンダーやコンサルティング会社とはポジションが大きく異なるため、見えている世界も全く違います。今IT業界は、発注側の人材と技術力向上に関心が移ってきています。受注側はデフレに苦しんでいますが、私たちは違います。おかげ様で毎年着実に成長を続けてきており、リーマンショック前後も非常に堅調です。

Q

「戦略的IT」とはどういう意味ですか。

漆原

お客様の売上や利益の伸長に直接貢献するITのことです。単なるパッケージの導入や業務効率化のITはどんどん価格が下がっていきますから、そういう仕事を手がけている人たちにはものすごくデフレ感があると思います。なぜ価値が下がっていくかというと、同じ技術に留まって保守的に作業を繰り返しているからです。同じ技術だけをやり続け過ぎることは、技術革新の世界では死を意味します。

Q

業界唯一のポジションに位置し、お客様の収益に直接貢献するビジネスとなると、やはり人材が重要になると思います。求めている人材像について教えて下さい。

漆原

発注側から見ると専門コンサルタントの方はいっぱいいますよね。経営コンサルタント、業務コンサルタント、IT製品のコンサルタント――。それぞれの専門家はたくさんいますが、経営コンサルタントの方はITがわからなかったり、システム開発の方は業務がわからなかったりします。この「ビジネスとITのギャップ」を埋めることこそ我々が手がけているサービスなので、コンサルティングと技術の両方の知見が必要になります。私たちが求めているのは、まさに業務もITもわかった上でコンサルティングもできる、そんな人材です。

Q

幅広いスキルや知見を身に付け、フルに活用する必要がありますね。

漆原

私たちのポジションは、たった3人で数百人単位のプロジェクトをリードする役割です。難しいシステムの根幹を任される数名のアーキテクトの役割です。最先端の技術を積極的に使い、競争優位を築くITプロジェクトの成功を牽引しています。そんな仕事が面白いと思うDNAの持ち主であれば、大きく活躍できることでしょう。

「ギリギリのシーンでどちらの方向へ行く人か?」

Q

そうなると人材に求める水準は非常に高くなります。

漆原

スキルそのものの高い低いではなく、DNAが私たちの目指す方向に合っているかどうかが何よりも重要です。大事なことは技術屋、コンサルタントとしての根っこがどこにあり、何を誇りとしているかです。

Q

なぜ、その人の根っこを重視するのですか。

漆原

今、コンサルティング業界及びIT業界ではプロフェッショナルとしてのモラルが問われています。自社の売上をお客様よりも優先したり、自分たちだけを守るために他責のロジックで固めたり言い訳したり。そんな人とは、たとえその人のスキルがどんなに高くても良い仕事を一緒にできるとは思えません。「これしかやりたくない」、あるいは「製品さえ売れればいいや」と考えるような人は、我々とは根っこが違うんです。
本当に顧客志向で、そのために自分を高めていけるか、そこに必要な独自の技を磨くことに喜びを感じられるか。もしそういう人なら、スキルの高低は問題ではありません。スキルは入社してから伸ばしますから。

Q

根っこが同じ人たちを、面接でどんな質問をして見抜いていくのですか。

漆原

私は「ギリギリのシーンで困った時、どちらに行きますか?」と尋ねます。たとえば会社から無理に売上をあげろと言われたとき、納期が遅延しそうなとき、製品の品質がまずいとき、あなたは何を一番重視しますか、その理由は何ですかと。あるいは、プロジェクトは遂行中に予定外のことが必ず起きます。そうした場面でどういう振る舞いをしてきましたか、その理由は何ですか、といったことをいつも聞いています。

Q

入社後のスキルアップやキャリア支援はどんなことをされていますか。

漆原

社内でトレーニングや勉強会を頻繁に行うとともに、キャリアパスとプロジェクトのアサイン、個人の業績評価をすべて紐づけています。OJTという名目で社員をいきなり現場に派遣し、そのまま放置してしまう企業が多いようですが、それでは人は育ちません。私たちは誰に何をやってもらうか、そのプロジェクトが終わった後はどうするかについて常に細かく議論し共有しています。

Q

個人の育成計画とアサインを綿密にやっていくと。

漆原

私を含むトップマネジメントは毎週1回、全社員のアサインシートを見て、膝を突き合わせて議論します。この案件に誰をアサインするか。そのメンバーが伸ばしたい方向かどうか。スキルとキャリアパスを理解したマネジメントが正しい目標を持たせてアサインし評価するというサイクルが重要です。キャリアパスとアサインと評価の3点セット。これこそが当社メンバーが急速に成長できる理由です。中途採用の方でも入社直後にいきなりプロジェクトにアサインすることは無く、1か月弱、みっちりトレーニングを積んでもらいます。

Q

1か月近くも時間をかけると、かえって無駄になりませんか。

漆原

転職直後の方の本当の力量を確かめずに適当にアサインしてもうまくいきません。入社トレーニングに時間をかけることで、その人のスキルレベルや強み弱みが手に取るようにわかります。闇雲に仕事に放りこんで訳も分からない状態で苦労させるより、会社が各人のスキルとレベルを正しく把握し、他の社員のことも知ってもらった上でプロジェクトに入ったほうがうまくいくと確信しています。だからトレーニングの1か月間はまったく無駄ではありません。

Q

根っこが同じで、かつ向上心のある人が成長し、活躍できる環境をウルシステムズでは整えようとしているのですね。

漆原

我々は誇りを持って最高峰のエンタープライズITをやっている会社です。一時的なブームでいずれ消え去る世界ではなく、中国やインドに仕事を奪われていく世界でもなく。戦略的ITというとても面白い「これからの世界」で、10年後、20年後も社会に大きく必要とされるキャリアを築けることでしょう。そんな環境を一生懸命用意しています。皆さんのご応募をお待ちしています。

インタビュアー / コンサルタント 半藤 剛

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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