キャリアアップコラム vol.20
やりたいこと、できること

転職される理由は様々だと思いますが、やりたいことを実現する為に転職をする方も多いのではないでしょうか。その際、あなたは面接で何をアピールしますか?当然、入社した後に自分のやりたいことができるよう、「何をやりたいか」をアピールすることも大切なポイントの一つです。しかし、企業側はどうでしょう?あなたが「やりたいこと」を実現するためだけにあなたを採用してくれるのでしょうか?今回はこの点に関した考え方についてのケースをご紹介致します。

Aさん(26歳)は某有名国立大を卒業後、大手外資系コンサルティングファームに勤務。ERP導入のプロジェクトが中心で、PG・SEをメインに経験した後、ここ1年間はコンサルタントとして活躍されています。ちょうど丸3年を迎えた先日、転職の相談にいらっしゃいました。

お会いしてみると、コミュニケーションもしっかりとされており、大変好感のもてる方でした。事業会社での事業企画か戦略系コンサルタントを志望しており、将来的には「起業」という目標をお持ちで、そのために早いタイミングで経営に関わることができるポジションに就きたいとのことでした。

「もともと経営に関わるコンサルティングがやりたくて現在の会社へ入社したのですが、入社してみるとシステムの仕事ばかりでした。コンサルタントとしてやってはいますが、パッケージがメインなので、本来やりたい仕事ができない状況です。自分でも何社か受けてはいるのですが、経験が無いという理由で苦戦しています。」

いくつか進んだ面接も、すべて1次面接で残念な結果になっているとのことです。

「確かに希望されている職種では経験がありませんので、なかなか難しいかもしれませんね。ただ、まだ年齢的にも若いですし、お会いした印象ではありますが十分にポテンシャルを感じます。面接で上手くアピールできれば可能性はあると思いますよ。」

「経験が無いということは、自分でもわかっているので、面接では自分を十分にアピールできるよう心がけてはいるのですが、なかなか上手くいきません」

そこで私は、どのように面接でアピールしているのか具体的に聞いてみることにしました。

Aさんは、

「まずは、自分のキャリアプランや、今後やりたいことを明確に伝えるようにしています。そして入社後は、経営に関われるような仕事に就き、スキルを身に付け、その後ダイレクトに経営にタッチできるようなポジションに就きたいといった具体的な希望も伝えています。」

「今のお話を伺っていましたら、ご自身のやりたいことはアピールできているようですが、今まで経験してきたこと、つまりAさんができることが伝えられていないと思います。企業にとってはAさんがどのようなご志向を持って仕事をしていきたいかも大切ですが、入社されたらどのような貢献をしてもらえるかがそれ以上に重要になってきます。その点でいきますと企業側としては採用という側面で考えた際に、Aさんについてイメージが湧かず、現実的に検討しにくいと思います。やりたいことだけをアピールするのではなく、「やりたいこと」と、今まで経験されてきた「できること」との関連性をうまく伝えられるといいと思います。そのためには、「やりたいこと」と「できること」との擦り合わせをご自分の中で十分にしておかなければいけませんね。」

「なるほど。しかし私のようにやりたいこととやってきたことが違う場合、どう関連付けて話をしたら良いものか・・・・?」

「経営と一言で言っても大きな話ですよね。そもそもAさんのやりたい経営に関われるような仕事とは、具体的にはどんな仕事ですか?目標が大きいので、その中でもまずはどの部分からなら貢献できるのか、その先のキャリアパスとしてやりたいことが実現できるのかといった視点からも考えた方が良いと思います。一気に未経験の理想を実現するのは、正直困難です。まずはできることからスタートして、業務を通じて企業に貢献しながら理想を実現していくというスタンスが現実的だと思いますよ。」

その後、Aさんは再度キャリアプランについて検討され、ご自身の理想を実現するために希望職種の幅を広げて活動されました。現在では某ベンチャー企業で、BPRをメインとしたコンサルタントとして活躍されていらっしゃいます。パッケージに依存しないソリューションのため、顧客のビジネスに深く関わっているという実感が持てていらっしゃるようです。今はとにかく勉強の日々とのことでしたが、その先の目標に向けて頑張っていらっしゃるようでした。

あまり大きな、漠然とした目標は、企業側には現実的に映りません。新卒採用とは違い、今までの経験と離れるほど、世間知らずで青臭い印象となってしまいます。

今回の教訓&アドバイス

企業は「やりたいこと」よりも「できること」を重視(当り前ですが)。 「できること」をしっかりと認識し、「やりたいこと」に関連付けたアピールを心がける。

「やりたいこと」は具体的に表現する。

自分の「やりたいこと」と企業の「やってもらいたいこと」をしっかり結びつけて伝えることが大切。接点なければ「不合格」。

このコラムを書いたコンサルタント
コンサルタント
半藤 剛
コンサルタント(IT・ビジネス・戦略)、PM、アーキテクト、SE等、ビジネス系・マネジメント系・テクニカル系とコンサルティング・IT領域全般の方々のキャリアアップ・キャリアチェンジの支援・実績が豊富。 プロフィールをみる

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