キャリアアップコラム vol.201
転職理由の伝え方

面接で必ず聞かれる「転職理由」

転職活動の面接で必ず聞かれる質問の一つに「転職理由」があります。 これはとても自然なことで、何故転職を考えているか?と、その方がこの先どんなことをしていきたいか?あるいはどんなこと(報酬、環境等も含まれます)を求められているか?ということと密接につながるからです。

ここで難しいのが、転職理由というのはポジティブなものばかりではないという点です。

職場の人間関係だったり、想定していた仕事内容や環境と大きくギャップがあったり、年収がまったく上がらなかったり等、面接でお話する内容として躊躇われることもあるかもしれません。

特に入社後数か月でやむなく転職を考えられているケースや経営陣、事業責任者という重責のポジションについているものの次のキャリアを考えられているケースなどは、採用企業側も、転職理由はとても気にされます。転職をご支援している中でも、転職理由をどのように伝えるのが良いかについて相談を受けることがしばしばあります。

「新たなチャレンジをしたい!」という体裁が良いポジティブな理由だけを伝えても、企業側は「本当にそれだけなの?今の環境だとそれは出来ないの?」と感じられてしまうこともあります。場合によっては本音でお話しいただいている印象が持てず、信頼感が持てなかったとネガティブな評価につながることもあります。

「転職理由」はありのままに

私からは、「転職理由」は出来るだけありのままの理由をしっかりと伝えることをお勧めしています。何故ならば、同様のことが次の転職先で起こってしまうことは極力避けるべきだと考えるからです。

もちろん表現はしっかりと考えていただく必要がありますが、100%環境やその企業が悪いということはなくその企業を選択したことや、その環境を変える力がなかったことなど、他責として受け取られないように配慮しながら理由を伝えるのが良いですとアドバイスをしています。

本音の理由を伝えた上で、それが受け入れられないのであればきっと合わないのだと捉えて、「それだったら仕方ない!」と割り切りましょうとお伝えしています。 どうしても入社したい会社だったり、チャレンジしたいポジションだったりするときは多少偽りたい、隠したいという気持ちが出てくるのは自然なことですが、この気持ちが強く先行する場合は、憧れが強すぎてフラットにその企業を見られていない傾向が多く結果的に入社後に、同じようなことでギャップを感じられるケースも過去ありました。

また転職理由をありのまま伝えるとどうしても他責になるというところから現職の仕事を見つめ直した時、もっと出来ること、やり切れていないことがあると気づき一旦転職活動は中止し、今の仕事に向き合ってみるという選択をされた方もいらっしゃいます。これはこれで、素晴らしい気づきだと思います。

転職というのはあくまで手段であり、そこで何を実現したいか?ということに向き合うと実は今の環境でも実現できるケースも実際あると思います。考えてみたら当たり前ですが、転職理由は奥深いです。

転職活動の原点である「転職理由」について深く内省する

キャリアを検討する機会があったら、「何故転職を検討しようと思っているのか?(=転職理由)」について一度深く内省をしてみていただければと思います。ここが転職活動のすべての原点になります。

ご自身なりにこの点について考えてみてはっきりと整理できれば良いですし、面談等で対話をしながら自己理解や整理を進めるようなご支援ももちろん可能です。必要性を感じられたらぜひ弊社の担当コンサルタントにご相談ください。

(2018年11月20日)

今回の教訓&アドバイス

転職理由は転職活動の原点である

ポジティブな転職理由とネガティブな転職理由、両方をしっかりと整理する

転職理由は表現を工夫しながらも、出来る限りありのまま伝える

このコラムを書いたコンサルタント
コンサルタント
工藤 直亮
経営幹部、事業責任者等、企業のキーマンとなるポジションへの転職支援が強み。スタートアップのCXOクラス、大手企業の役員クラスまで幅広く支援実績がある。テクノロジー領域のスタートアップ、プロダクトマネージャー、人事組織領域は得意分野。
【 CxO専門チーム 所属 】 プロフィールをみる
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