キャリアアップコラム vol.170
転職成功の鍵は「主体性」。キャリアコンサルタントはうまく活用すべし。

キャリアコンサルタントの役割とは?

“私たちキャリアコンサルタントは、いうまでもなく候補者の方々が希望通りの転職を実現するよう、できる限りの支援をすることが大きな役割です。もちろん企業の方からの採用依頼にお応えするという側面もありますが、今回は候補者側にフォーカスしたお話をさせていただく中で、弊社のサービスをご利用いただく候補者の方々が、上手に私たちを利用してくださることに繋がると嬉しいです。
 
さて、私たちは、最近ではエージェントと呼ばれることも多く、候補者の代理人と言えます。代理人として、企業との間をつなぎ、条件交渉もします。他にも、面談で候補者の方を深く理解し、時にはご本人が気づいていないことを引き出し、ご本人が希望する、あるいは客観的にみてお勧めしたい求人案件をご提案します。更には、応募書類の内容や体裁について、面接で本来の力が発揮されるためのアドバイスを行ない、最終決断場面で背中を押すこともあります。
 
このように色々な関わりをさせていただいておりますが、代理人である以上、当然ながら当事者にはなり得ません。当事者であるご本人が少しでも思い通りの転職活動ができるように、寄り添いながらサポートをさせていただいているとご理解いただくと有難いです。
 

なんでもお任せではうまくいかない。大事なのは主体性。

そのサポートの中には、細かく口うるさいことが含まれることがあります。職務経歴書について、「具体的な事例を加えて欲しい」「もっと数字を盛り込んでください」等々。このようなアドバイスをした際、素直に受け入れてくださる方が多いのですが、中には、面倒なのか急に連絡が途絶えてしまう方や、書類をそのまま修正せず、うまく書類選考を通過できないかと頼まれることもあります。応募書類はご本人が作成することが原則であり、アドバイスや、ちょっとした修正を代行し、ご本人に確認いただくことはありますが、私たちが作成することはありません。世の中には応募書類作成代行業者が沢山いるようですが、やはりご自身で作成することが基本だと思います。
 
ここで言いたいことは、転職活動はあくまでもご本人が主体であることを強く意識していただきたいということです。この意識の違いが結果を大きく左右するからです。
圧倒的な主体性を持ちながら、非常にうまく私たちを利用される方もいらっしゃいます。その一例としてAさんのケースをご紹介させていただきます。
 

キャリアコンサルタントの上手な使い方。

Aさんは某業界で営業職をベースに、商品開発や事業開発にまで経験領域を広げてきた優秀な方です。Aさんは、今まで外資系企業で圧倒的な業績をあげ、会社から納得できる評価もいただき、不満はないのですが、年齢を重ねる中で日本の企業及び日本の発展に大きく貢献したいという欲求が抑えられないくらい高まってきました。その思いを実現させるべく、ご相談にいらっしゃったのです。一通りのお話をお伺いし、私はAさんのピュアで熱い思いを一緒に実現したいと本気で思いました。何よりも心を動かされたのは、Aさんの強烈な主体性。アプローチを希望する企業リストを作ったり、職務経歴書に関するアドバイスを喜んで反映したり。売り込み先の企業とアポが取れたら、自分のこういうところをアピールして欲しいと具体的なネタを用意され、それならこういうこともアピールできますね、という楽しいやりとりもありました。自分自身が当事者であることを強く認識されていることが言動・態度ににじみ出ていたのです。私にしか出来ないこととAさんご自身にしかできないことを、役割分担して協働作業を行っていた感覚だったことを記憶しています。そして、Aさんはご自身が望む最高の結果を手に入れることになりました。
皆様にも是非主体性を強く意識され、そして私たちをうまく使っていただくことをお勧めします。
 
(2016年4月20日)

今回の教訓&アドバイス

転職活動の成功のカギは主体性

転職は私たち転職コンサルタントと候補者の協働作業

職務経歴書はご自身で作成することが原則

このコラムを書いたコンサルタント
コンサルタント
奈良 元生
エグゼクティブポジション全般、オーナー系中堅成長企業。新規立ち上げ、事業企画系実績も多数あり。
【 CxO専門チーム 所属 】 プロフィールをみる
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