面接官の本音 vol.64   ビジネスキューブ・アンド・パートナーズ株式会社

ビジネスキューブ・アンド・パートナーズ株式会社

公開日:2012.11.01

“ものづくり”や“ものづくり現場”への深い畏敬の念と、それらが抱える問題点を手助けしたいという現CEOの熱い想いからスタートしたビジネスキューブ・アンド・パートナーズ社。ニッチと捉えられがちだが、「命に関わる」提供サービス分野の可能性は広く、比例して採用の敷居は高い。その厳しい一次面接の担当者である嵯峨山さんは「自分をきちんと受け止められる人」と成長を共にしたいと言う。

ビジネスキューブ・アンド・パートナーズ株式会社 管理部採用担当ディレクター 嵯峨山寧子氏

Contents

Q

御社の主要顧客である自動車業界の環境が急激に厳しくなっています。採用マインドに冷え込みはないのでしょうか?

嵯峨山

私たちは組み込みソフトウェア分野に特化し、<品質・安全性>を支えるコンサルティングを行っています。この分野はいわば「命に関わる」ソフトウェアですから、市場環境に左右される要因はないですし、むしろ今後、電気自動車や燃料電池車あるいは医療、航空機、宇宙開発といった事業にも活躍のフィールドは広がっていくはずです。その意味では、ご質問の採用マインドの冷え込みはまったくありません。

Q

確かに市場環境がどうあれ、安全なクルマは今後も求められていきます。しかしこれまで以上に高機能・多機能化によるシステムの複雑化や開発サイクルの短期化が進み、現場の負荷は大きくなりますね。

嵯峨山

おっしゃる通りです。特に組み込みソフトウェア分野は日本の場合、「阿吽の呼吸」で通じ合う、高いスキルを持つ職人気質の集団。世界でも評価の高い日本の技術力をもってしても、今の複雑化や短期化が進んだ状況で、品質向上・納期短縮・コスト削減をこなして、安全性を高めるのは至難の業です。そうした「困っている」現場に科学的なメスを入れて負荷を下げ、各自の能力を最大限に発揮してもらう仕組み、ガイド・ツールが【Automotive SPICE(R)】です。
詳しい説明は省きますが、日本の優れたものづくり現場をさらに強くするツールだと私たちは確信しています。

Q

「困っている」ものづくり現場を助けるためには、コンサルタントにも現場感覚が必要だし、それを持つ方が御社の求める人物像という意味でしょうか?

嵯峨山

もちろん、スペシャリストとしての現場感覚は欲しい。でも、技術者としての専門性に卓越した上でなお、“助ける”プロフェッショナルとして「お客様にとって何をす ればいいのか」「どうすれば現場課題を解決できるのか」という顧客目線に立ち、ベストの提案ができる方と私たちは一緒に仕事をしたいと思っています。
とは言え、スペシャリストとしての高いスキルをお持ちの方が、すぐにコンサルタントとして活躍できるわけではありませんから、転職を機にキャリアチェンジをしたいと考えている方と表現するのがより正確でしょうか。

会社は成長の場だからこそお聞きします。「困った時、人に相談しますか?」と。

Q

顧客にベストの提案ができるプロのコンサルタントにチェンジするための場が御社とするなら、入り口、つまり面接の敷居は高い?

嵯峨山

低いとは言えませんね(笑)。といって、3段階の面接があるのですが、私が担当する一次でお尋ねするのはある意味、ありふれた質問なんです。
まず「ご本人のキャリアに対する考え方」です。これまで何を目指してきたのか、そのためにどんな社会人生活を過ごされてきたのかをお聞きします。志を持ってキャリアプランを実現したいと考えているか否かを判断させていただくのです。
次に「現場のことを私にわかりやすく説明してください」と。現場での実体験、それを失敗やその解決方法も含めて、素人である私にわかりやすく説明ができるかどうか。

Q

コミュニケーション力や表現力に関わってくる質問です。

嵯峨山

ええ。私たちには、現場は何に困っているのか、どうすれば最高の価値を提供できるかといった「プロフェッショナルの仕事」が常に求められます。職人集団の新しい指標に対する抵抗感も強い。その時、コミュニケーションは不可欠の能力になります。
そして最後に「問題が起きた時、人に相談しますか」。お客様やプロジェクトメンバーと協業している時、全員を巻き込んで課題解決に当る知恵と力が必要だからです。
その後、コンサルタントによる英語でのスキルチェック、役員面接と進みますが、やはり一次面接が大きな評価軸になります。

Q

お聞きして、改めて<コンサルタントは自分が商品>と認識しました。

嵯峨山

私たちはビジョンに「お客様の潜在能力を引き出し、その過程で我々自身も成長する」を掲げています。個人の裁量権が大きいのもそのためです。ですから、「自分をきちんと受け止めている方」、つまり「自分はこれがしたい」と掘り下げ、キャリアプランを意志的に図ってこられた方なら、自分の裁量で顧客は広がるはずですし、当社はその格好の成長の場として機能すると思います。

ものづくり現場への情熱とキャリアチェンジを両立させたいのなら、御社は大きな選択肢ですね。ありがとうございました。

インタビュアー / クライス&カンパニー

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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