面接官の本音 vol.125   株式会社メルペイ

株式会社メルペイ

公開日:2018.11.12

「信用を創造して、なめらかな社会を創る」をミッションに掲げ、テクノロジーとCtoCマーケットプレイスで培った膨大な情報をもとに、新しい「信用」を生み出し、メルペイひとつであらゆる金融サービスがコネクトする世界を目指している同社。2018年4月より株式会社メルカリに参画し、現在株式会社メルペイの執行役員を務める山本真人氏にお話を伺った。

株式会社メルペイ 執行役員 山本真人氏

Contents

【インタビュアー】コンサルタント 工藤 直亮

メルペイで決済することで、メルカリを利用する喜びをより実感できる世界に。

Q

まず初めに、貴社について教えてください。

山本

メルカリというビジネス基盤はあるものの、メルペイ自体はまだ本当にこれからというフェーズでサービスもリリースしていない状態です。応募者のタイプを、ある程度成熟したフェーズを好まれるタイプと、立ち上げフェーズでこれから原石を磨いていきたいタイプの2つに分類した場合、メルペイに向いているのは後者ですね。私はGoogle JapanやApple Japanで事業の立ち上げに携わってきたのですが、完全にこの後者のタイプです。決済サービス領域でまだ明確に勝っていると言える企業が無い状況において、この業界が伸びると信じられるか、また業界の中でメルペイがなぜ勝てると思えるのか?という2点が当社に入社する方には求められると考えています。

Q

なるほど。なぜメルペイが勝てるのか、候補者の方も自分なりの考えを持つ必要があると思いますが、山本さんとしてはどうお考えですか?

山本

私は面接で必ず初めに候補者の方から質問を受けるようにしているのですが、大体同じことを聞かれます。その回答としては、メルカリのフリマサービスと決済サービスの親和性を伝えています。決済サービスの立ち上げで最初のチャレンジとなるのは、いかにお客さまにお金をチャージして使い始めてもらうかということです。メルカリでは年間約4000億円ほどの売上金があるため、お客さまは自らの手間をかけてチャージする必要なく使い始めていただくことができます。メルペイ加盟店側としても、この点で他の決済サービスとはかなり性質が違うと言えます。また、お客さまの心理として、日本人はお金を使ったときに「お金を使った!」という喜びよりも「お金を使ってしまった」というマイナスの感覚になることが多いと思いますが、メルカリで不用品を売れば元々無いはずのところからお金が生まれるので、そこで得たお金で新しいものを買おうという購買意欲が生まれやすいですよね。つまり、メルカリを利用する喜びを、メルペイで決済をすることでより実感できるのではと考えています。

Q

確かにそうですね。過去に印象に残っている面接はありますか?

山本

面接で候補者の方から聞かれるような質問は一通り想定していますが、新しい観点を持ちこんでいただける方にお会いすると嬉しいですね。その場合、面接ではなくディスカッションのような場になります。私自身も、青柳・曾川と初めて会った時はまさに白熱したディスカッションになりました。面接だけではお互い理解しきれない部分もあるかと思いますが、このような話ができればお互い入社後に一緒に働くイメージを明確に持つことができます。

Q

まさに当事者になっているのですね。過去の面接の中で、良い質問だと感じられたものはありますか?

山本

候補者の方から受けた質問に私が回答した後に、更にその回答に対して何か返してくれると良い面接になることが多いですね。ただ「それは素晴らしいですね」で終わるのではなく、「自分としてはこうしたら良いと思う」といった提案などをされるとワクワクします。自身の経験とポジションをミックスして形作れると理想的ですね。面接には瞬発力が求められますので、あらかじめ準備しきれない部分もあります。ぜひ候補者の方には、その場で考えてストレッチした回答をして欲しいと思います。

株式会社メルペイ

結果を出すための「決断」について、面接では深く掘り下げて聞く。求めるのは、自身の経験と当社でのポジションを点と線でつなげる想像力。

Q

瞬発力以外にも、山本さんが面接で重視されている要素はありますか?

山本

私は「つなげる」力を重視しており、グループ会社であるメルペイコネクトの「コネクト」ともリンクしています。自身の経験と当社でのポジションという点と点を線でつなぐ、今在籍しているメンバーとご自身がつながるとどんなシナジーが生まれるかが想像できるかどうか。優秀な人が多い環境の中で自分は何ができるのか、という想像力が重要だと考えています。当社ではダイバーシティも大切にしており、決済領域の経験だけでなく多様な背景を持った方々を取り入れながら、組織や事業をつくりあげていきたいと思っています。様々なバックグラウンドの方が当社にジョインしている中で、自分のアイデンティティやポジショニングをどう確立できるかを考えられる方がマッチすると思います。

Q

異質なものを受け入れるというのは、実際には難しいのではと思うのですが。

山本

逆説的になりますが、根底に共通する部分があることがポイントだと思います。メルペイはメルカリとバリューは共通しており、「Go Bold – 大胆にやろう」「All for One – 全ては成功のために」「Be Professional – プロフェッショナルであれ」という3つのバリューに合致する方であれば、領域や経験が異質であっても当社で活躍できると考えています。つい先日も社内の採用責任者クラスが集まり、求める人物像についてミーティングをしたのですが、それぞれ求める職務要件は異なるものの、結局のところミッションに共感してバリューを体現できる人だということで一致しました(笑)。

Q

バリューを体現できるというのは、どうやって面接の中で見極めるのでしょうか?

山本

実際の経験を深く聞くということに尽きますね。結果につながった状況とプロセスを深く掘り下げてヒアリングします。もちろん結果も大事ですが、結果を出すためにどういう決断をしたのかを聞くことで、その人の考えとアクションが確認できます。決断時には、実際には2つのことを決断していると考えています。「何をするのかの決断」と「今、決断するかどうかの決断」です。例えば、なぜそのタイミングで決断をしたのか?もっと早い段階で決断しておけば良かったのではないか?ということもありますよね。その観点から、決断の背景とタイミングについては知りたいと思っています。また、決断という点においてはビジネスも転職も同じだと思います。100%情報や判断材料が出揃った状態でないと決められない、と言っていたらビジネスでは勝てません。転職も同様です。

Q

全く同感です。貴社では、入社後もそういう決断の経験を積み重ねていくチャンスがあるということでしょうか。

山本

そうですね。入社前の想定とは違う仕事をすることも多いですし、実際私もそうです。当社は立ち上げフェーズですので、一度決めたことを変えなければいけない場面もあるだろうと思います。何もかも綺麗にプラン通り進むに越したことはないですが、現実ではなかなかそうはいきませんから。私は面接で「選考を通じて当社で活躍いただけるかどうかをこちらも見極めさせていただきますが、当社を受けていただく方もぜひしっかり当社を見極めてください。」ということを伝えるようにしています。

Q

最後に、貴社にご興味を持たれる候補者の方向けにメッセージをお願いします。

山本

決済サービスというのは、間違いなくこれから面白くなる事業領域だと言えます。日本でこれだけダイナミックに揺れ動くフェーズで、ビジネスをつくりあげていける経験は、なかなか他では得られないと思います。また、ユーザーが実際に決済サービスを使っているシーンを街中において自分の目で見ることができます。我が子にも自分がどういう仕事をしているのか話せますし、まさに人々の生活をつくる仕事と言えるでしょう。自分がいつか死ぬときに必ず思い出す仕事になると考えています。自分の経験をどう当社で活かせるのか、しっかり考えていただき、アピールいただきたいと思っています。

インタビュアー / コンサルタント 工藤 直亮

構成: 神田 昭子

撮影: 櫻井 健司

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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