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最新トピックス:クックパッド株式会社2008年12月18日

既存概念の変革を目指して

「毎日の料理を楽しみにすることで心からの笑顔を増やしたい」との思いから1997年に創業。現在、日本最大級に成長したユーザ投稿型料理レシピサイトをベースにし、「食品」業界を中心に各種関連業界に対するマーケティング支援ビジネスを展開する。良いサービスを提供することで、おのずと会員となるユーザーも集まるというコンセプトに基づいたスタンスをとり、ユーザー数Upありきのようなサービス展開は行なっていない。ビジネスモデル的にはGoogleに近い。通常のWebコンテンツ企業に多い、単純な広告モデルではなく自社の会員を活用した「消費者の意思決定に立つコンテンツ提供企業」として、今後の展開に一層の期待が持てる。Web系ビジネスを行なう成長企業の成功パターンにもれず、システム基盤は強固。Railsでの商用開発サイトとしては世界でも有数。

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御社のビジネスとバリューについてお聞きしたいと思います。

弊社はユーザー参加型の料理レシピ投稿サイトを運営しています。このサイトには主婦をはじめとした毎日の献立を考えている方々に月間520万人訪れて頂いています。こういった方々をターゲットにされている主にメーカーさんにとっては、喉から手が出るほど欲しいお客様を月間で520万人抱えていることがビジネスの土台になっているとお考え下さい。

また、単なる訪問ユーザーということではなく、弊社のユーザーの方々は非常にアクティブな方々です。要は「今日何を食べよう」と考えている人にとっての買い物意思決定ツールとなっているのです。アクセスのピークは夕方4時。これは皆さんが買い物前に弊社サイトへアクセスしているということを物語っています。実際にアンケートを取ってみると、クックパッドのレシピを参考に買い物をしたことがある人が9割を超えている状況です。単に懸賞サイトや占いサイトのように、「女性ユーザーがたくさんいるサイトです」ということではなく、「520万人の買物の意思決定を支援しているサイトです」といっても過言ではないメディア特性があります。
大手の食品・飲料メーカー、生活用品メーカー、スーパーの棚を押さえ、小売で儲けるというようなスタイルをとっていますので、そういった意味で、これらの企業にとっては、弊社のようなメディアは無視出来ません。

このように、「圧倒的なユーザー数という規模感」と「生活者(主婦)の行動導線上に存在し、ダイレクトに購買活動に影響与えている」ことこそが、クックパッドの本質的な立ち位置でありバリューになります。

こういった背景をベースに、弊社がビジネスターゲットにしている市場は、食品メーカーの広告宣伝費マーケット3000億円(年間)になります。プラスアルファで飲料・調理器具家電・生活用品などのメーカー、これら全てというのは難しいですが、料理や買物に関連する商品を扱っているメーカーの広告宣伝費をビジネスターゲットにしています。自社商品を食卓で使ってもらいたい企業は、各社色々な手法でマーケティング活動を行なっていますが、弊社はこういった企業に対するマーケティング支援の提案活動をしているとお考え下さい。
520万人の主婦の買い物の行動導線を押さえているクックパッドは強力なタッグパートナーとして認知されてきています。

具体的なご提案金額としては年間契約では、数千万規模が中心となってきており、中には億を超えるものも出てきています。もちろん400~500万円クラスの単発の提案もありますが、効果が今ひとつわかりにくいという側面もあり今後提案規模は拡大させていく方向です。

具体的な事例をいくつかお伺いできますか。

具体的事例として、エバラさんとのビジネスを取り上げるとわかりやすいと思います。皆さんご存知の「焼肉のたれ」を主要プロダクトとして展開されているメーカーです。同社の悩みは、昨今の核家族化の影響で、家族で焼肉をする機会が減り、バーベキューの際に購入した「焼肉のたれ」が冷蔵庫の中で眠ってしまい、新しく購入しようという行動に繋がりにくい状態が発生していることです。これではメーカーとしては困ります。消費チャンスは1年間365日、1日3食、1095回の食卓、実際はもう少し少ないのが現状と思いますが、その限られたチャンスの中で、いかに焼肉のたれを使ったメニューが食卓にのるかというのは、メーカーにとってすごく重要な課題です。そのため高額な広告費を投下してTVコマーシャルなどを流している、そのような現状です。
この課題に対する解決案として、弊社から、クックパッドユーザーを巻き込んで『「焼肉のたれ」で毎日のおかず、レシピ大募集』というコンテストをやりましょうという提案をさせて頂きました。実際に、「焼肉のたれ」を焼肉以外で活用するレシピ、例えば簡単なものですと焼肉味のおにぎり、など家庭のアイデアがいっぱい投稿されてきます。ユーザー参加型サイトですので、こういう料理つくりました、美味しかったですよ、つくってみました、ありがとう、という輪がどんどん広がり世の中にヒットメニューがつくられていく。何万人、何十万世帯にレシピが広がっていく。この広告効果、消費促進効果は非常に大きく、下手なTVコマーシャル広告を打つより、「これ美味しいですよ」、というメッセージを、買い物前のタイミングで何万世帯へアピール出来るというのは、企業にとっては非常に投資対効果の高い広告となります。

またクックパッドの場合は広告効果の測定という側面でもバリューを提供出来るサービスになっています。具体的には520万人というユニークユーザーに対して、レシピがどれだけ調理されたかまで測定する仕組みをシステム上実装しています。この指標を用いて、企画実行後の実施率(調理率)がどの程度であったかをクライアントに報告をしています。この仕組みは、広告業界では画期的です。何万世帯にアプローチできて、料理までされたか、されていないかまで予測値ですが効果測定できるメディアなのです。

一つ良い事例で、ミツカンさんとの取り組みがあります。
お酢は、昔から調味料の「さしすせそ」といわれ、上手く使いこなして料理をしていくものでしたが、最近では、「お酢を料理に入れると酸っぱくなって子供が食べないので使わない」とか、「体に良いから無理やり飲んでいる」などの声がミツカンさんには挙がってきていたようです。 ただ、実際にはそうではなく、お酢を使ってお肉が柔らかく煮るととても美味しい「鶏のさっぱり煮」などの料理が出来たりします。旦那さんや子供に食べてもらうと、料理の腕があがったと褒められたりして、食卓が楽しくなる。こういうメニューを生み出して消費者の購買意欲を高めていくのが、調味料メーカーであるミツカンさんにはビジネス上重要なテーマといえます。

クックパッド上であれば、前述のようなメディア特性を活かした取り組みで、流行を作り出し、購買意欲を高めることが可能ですし、かつ具体的なレシピがどれだけ調理されて、お酢が世の中で一体何cc位消費されたかということまで効果測定サービスで把握することもできますので、マーケティング戦略上の意思決定にも貢献できるメディアとして提案が可能です。

今後はどのような方向を目指していらっしゃるのでしょうか。

弊社にとってチャンスとなるのが、原材料の高騰からくるメーカーの広告宣伝費削減の動きです。広告宣伝費とは、費用の設定ですが、経営的には投資という扱いになっていきます。となれば、こういう世の中になってきて効果が出ない広告はいらないだろうということで、効果が数字で語れないメディアは生き残れなくなります。
かたや、蓋を開ければ、広告マーケットは7兆円くらいある。その殆どがテレビ。2兆円位がテレビコマーシャルに投下されているのが現状なのですが、果たしてそれが効果をちゃんと計算して払われているかといえば、違う。昔からやっているからなどという理由で継続しているケースが多いと思います。昨今の原材料費の高騰は、本当に効果を生めるメディアを判断して、そこに適性予算を投下してマーケティングを行なっていく世の中への後押しになっていると感じています。

今の広告業界は、お客さんから課題をもらったら、まずテレビをどうするかを考え、その次に雑誌や新聞をどうするか、余った予算でWEBはどうしましょうか、と考える。大手の代理店でもそういう手法が、未だに本流になっていて、クライアントの本質的な課題解決になっているのかといえば疑問が残ります。

本当にクライアントの課題を解決するには、ターゲットとするお客さんがどこに集まって、どういう動きをしていて、何をみているのかを考えないといけない。クックパッドのお客さんは毎日の食卓を考えるためにサイトを訪れます。サイトをみて、具体的に購買行動をとります。その後料理をし、感想を共有します。場合によってはそこで流行が生まれます。

食品業界はまだ7割くらいが、数億円かけてまずテレビコマーシャルをうつというのが本流の流れですが、数億円かけるとクックパッドではここまでできる。クックパッドだったら売上をここまで伸ばせるのに、かつ具体的な効果も見える形で、と思います。
TVを否定するのではなく、「まずはTV」という既存の考え方を、異端児と組んで壊していきたい。こういう話を聞いて、ワクワクする人と一緒に仕事がしたいと思っています。

それでは最後に、転職をお考えの方々に一言いただけますでしょうか。

クックパッドは、仕事をする上で素晴らしい環境だと思っています。仕事はやはり、楽しさと勝負。楽しみながら勝ち続けるというこの両輪が、うまく回る環境でありたいと思っています。和気藹々としているだけでもダメ。楽しさと勝負を、うまく噛み合わせることがすごく重要と思っています。

クックパッドというメディアを見て、ここに可能性を感じて、このビジネスを大きくしよう、こんな事業を創ろうという、そこに楽しさや面白さを感じる人であれば、その人たちに是非参画して欲しいし、そういった方々には、本当にとても良い環境と思います。組織のしがらみもなければ、上司への遠慮もない、フェアですね。

人をみて仕事をするのではなく、お客さんやいろんな事業をみて仕事が出来る。誰かに話を通してからでないと仕事ができない、ということはありません。フェアな組織で、何か結果を残してやろうという人にとっては、楽しさと、勝ち続けるという仕事のやりがいを感じられる。是非クックパッドで腕を試してみたらと思います。