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エンジニア Type/8月号(2006年)

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エンジニア Type/8月号(2006年)【記事抜粋】

エンジニア Type/8月号(2006年)
あと一歩の望を叶える   SEの「高望み転職」実現法

夏のボーナスが支給され、ほっとひと息つくこの時期。普段は忙しさにかまけて忘れていた、仕事への「あと一歩の望み」が頭をもたげてくるころだろう。そこで今回は、その「望み」を叶える転職を実現する方法に迫る。

「今のままの自分」を高く売る技術

年収を上げる方法としてすぐに思いつくのが、自らのスキルを磨いて今よりも高い評価を得ること。しかし転職という手段においては、「今のままの自分」の評価をグンと上げる方程式が存在した。

「転職で年収を上げるためには、確固たる方程式があるんです」

そう語るのは、ヘッドハンティングや人材紹介業を手がけるクライス&カンパニー代表取締役社長の丸山貴宏氏。本人が努力してスキルの研鑽に励むことは大前提だが、特に転職に際しての年収は、それ以外の要素が組み合わさって算出されるのが一般的だという。それを図示したのが、下記に述べる方程式。やみくもに努力を重ねても年収や評価という形で報われるわけではないのが転職の実状のようだ。

“見えない給与”に着目しよう

ただし、この方程式で注意すべき点は、実施に金額で表せる“見せる給与”のみを対象としているということ。特に若い年代の技術者であれば、見える給与 のほかに、“見えない給与”を得られるかどうかは重大な問題だ。

「“見えない給与”とは、仕事で身につく経験値や人脈、同僚や社風から与えられる影響などが挙げられます。一般的に、入社して、間もないうちは、見える給与より見えない給与のほうが高いもの。しかし経験を重ねるうち、見えない給与はどんどん減っていく。この、見えない給与の目減りが大きくなってきたときこそ、転職活動を始めるサインだといえるでしょう」

もし自分の年収が適性かどうか迷ったときは、人材コンサルタントに相談することを薦めるという丸山氏。

「転職のプロから客観的なコメントをもらう最大のメリットは、漠然とした不安が解消されること。そうすれば今の仕事にも安心して打ち込めるでしょう」


条件交渉の黄金時間は「内定から入社前」

転職時における年収確定の最終段階、つまり、具体的な年収・待遇の交渉時期には、内定先の企業から提示された金額や条件にYES or NOの2択しか与えられていないと思っている人は多い。しかし丸山氏は、「内定から入社までの期間こそ、年収アップを成功させるための正念場」と力説する。

「内定までは企業のほうがイニシアチブを取って採用活動が進みますが、内定が出たあとに優位にたてるのは転職者側。この、いわば、条件交渉の黄金期間を 有効に使って、年収面・仕事面で自分の満足度をさらに一歩上げる努力をしてみたはいかがでしょうか」

内定が出たということは、その時点では企業にとって自分が「欲しい人材」であることは確か。面接時よりも自信を持って年収交渉できるはずだ。ボーナスや年俸確定時の評価制度も納得がいくまでヒアリングしよう。もちろん、的外れな発言でかえって失態を演じることのないよう、交渉前には求人サイトなどで業界の平均的な給与水準・給与体系を把握しておくなどの事前準備が欠かせない。

また、給与だけでなく、業務内容や採用された職種が本当に納得できるものかどうかを再確認するには、現場社員との面談の場を設けてもらうのがベスト。人事担当者にその旨を申し出れば、良心的な企業であればまず断られることはない。やれるだけのことはやって、納得したうえで、入社日を迎えよう。


丸山氏が教えるエンジニア「給与アップ方程式」
 本人の力 × 国内or外資 × 業界 × 業界順位 × 元請けor下請け
                                         = 年収
外資が「気前がいい」理由は?

給与が高いイメージのある外資系企業。同じスキルの人間であっても国内企業に比べて外資系企業では給与が高いの理由の1つは、「良い人材を採用するのが難しいから」。特に日本に参入したばかりの外資系企業の場合、日本の技術者に対するブランドイメージやネームバリューが通用しないことが多いのだ。そこで、優秀な人材を獲得するために給与を高く設定するのだ。

しかしこうした外資系企業においては、入社後の評価次第で年収が大幅にダウンする可能性もある。そのリスクを覚悟のうえなら、ぜひ、チャレンジを。

平均給与が高い業界はどこ?

業界の違い自体により、給与水準に大幅な高低があることを知らない人は意外に多い。同じ職種であっても、給与水準の高い業界に転職すればそれだけで給与のベースアップが見込める可能性は大。たとえば業界の給与水準が低い企業でシステム開発を担当するのと、コンサルファームのITコンサルタントでは、仕事内容はほぼ同じでも給与には倍以上の格差がつくことも。給与水準が高い業界には金融や商社、コンサルティングファームを代表に、IT産業、半導体、エレクトロニクス、メカトロニクス系企業などが続く。よく検討して転職先を選ぼう。

トップが高いとは限らない?

儲かっている企業は儲かっていない企業より給与がいいのは当然の話。業界内でその企業がどの位置づけにいるのかを意識することを忘れてはいけない。まだ、企業が上場しているか否か、上場しているとすればどの市場に上場しているのかでも格差は生じる。業界先頭集団にいる企業へ転職すれば給与ベースは高くなるのが一般的だが、トップ企業の係長より2位集団企業の部長ほうが、給与が高いなど、待遇ポジションによる格差にも要注意。くれぐれも同じランク内での転職を繰り返さないこと、転職前の業界勢力チェックは必須だ。

元請への転職は意外に簡単?

IT業界においては、1つの案件に元請け企業のほか、複数の下請け企業が関わることが通例。当然ながら元請け企業のほうが利益を生みやすく、大きな報酬も見込める。そのため、プライムベンダーといわれる元請け企業群への転職は、年収アップの1つの方法だ、一見難関に見える元請け企業への転職だが、元請け企業は下請け企業を「プログラミングなど技術力を備えた、現場経験豊富な人材の宝庫」として注目している。さらに顧客や上流工程担当者の視点に立って仕事に取り組めるとあれば資質は十分だ。