面接官の本音 vol.81   株式会社NTTデータ経営研究所

株式会社NTTデータ経営研究所

公開日:2013.10.01

NTTデータ経営研究所は事業創造から業務改革、人材開発まで幅広くクライアントの「変革のパートナー」としてコンサルティング業務を行っている企業である。その中の「社会・環境戦略コンサルティング本部」は、ますます複雑化する社会、環境、エネルギー分野に関連する課題を解決し、持続可能な社会の実現に貢献することを使命とする部門。企業を対象としたコンサルティングのみならず、官公庁や官民連携など幅広い分野でサービスを提供し、既存の枠組みではとらえられない分野で次々に新しい挑戦を行っている同本部の村岡元司本部長に求める人材像をうかがった。

株式会社NTTデータ経営研究所 社会・環境戦略コンサルティング本部 本部長 パートナー 村岡元司氏

Contents

【インタビュアー】コンサルタント 半藤 剛

既存の枠組みを超えて社会的な問題を解決する仕事

Q

NTTデータ経営研究所とはどんな組織ですか。

村岡

NTTデータのグループ会社で、そもそもはシステムインテグレーターが民間企業の情報システムを受注する際、その上流工程である企業戦略策定のコンサルティングを手がけるために作られた会社です。その後、だんだん成長するなかで企業だけでなく公的機関や官民が融合する分野にも領域を広げました。現在は産業別組織に加え、それらを横断的に貫くファンクション別組織を合わせたマトリックス型組織を編成し、より専門性の高いお客様のニーズに的確にお応えできるような体制となっています。

Q

その中で社会・環境戦略コンサルティング本部はどのような役割を担っていますか。

村岡

我々は主に社会環境やエネルギーといったソーシャルな問題を扱うシンクタンク的要素の強い組織です。具体的なテーマで多いのが、いわゆる3R(リデュース、リユース、リサイクル)に関連する循環型社会づくりの仕事や、地球温暖化対策の仕事です。とくに3.11以降はエネルギー使用をいかに減らすかというテーマが増えました。また、環境問題への取り組みは企業の新しいビジネスチャンスでもあるので、環境・エネルギーに関する新規事業開発サポートや事業化インキュベーションを手がけています。

Q

テーマやクライアントは多岐にわたりますね。

村岡

官公庁向けでは環境に配慮した街づくりや各省庁の政策検討、それを実施するための法制度の検討などもしています。また新技術の実証実験を官民で連携して実施する、といった仕事もあります。たとえばブラウン管テレビのリサイクルは国内で完結できず海外の工場へ持ち出す必要があるのですが、鉛ガラスという有害な成分を含んでいるため、本当にリサイクルされたかを確認できるトレーサビリティの仕組みを構築する必要があります。そうした仕組みをつくり、本当にモノが回っていくのかという実証実験を省庁と民間企業と一緒に取り組んだりしています。

面接のなかで一貫した論理性を示せるか?

Q

社会・環境戦略コンサルティング本部で求めている人材はどんな人ですか。

村岡

現在は若手からシニアクラスまで幅広く募集しており、共通して求めているのは当社の企業風土に合っている人です。合わなければお互いに不幸になりますから。当社の風土とは、問題に真っ正面から取り組む真面目さや誠実さの尊重です。コンサルタントの中には頭が良すぎるせいか斜に構えて批判ばかりする人を見かけますが、我々はクライアントと一緒に問題を考え、解決に取り組む誠実な姿勢を大切にしています。その上で、若手に関しては特定のスキルの有無よりこれから伸びる可能性を重視しています。シニア層については、ポジションに相当した知見と人的ネットワークを求めます。

Q

シニアについてはコンサルティング会社やシンクタンクの経験が必要ですか。

村岡

必ずしもその必要はありません。メーカーや商社にお勤めの方でもよいのですが、ある一つの分野について世の中のトレンドを押さえながら独自の意見を持っていて、かついろいろな人にヒアリングできたりプロジェクトを組成したりできる人的ネットワークを持っている人が望ましいです。シニアについてはスキル面も重要で、コンサルタントに必須の企画力、営業力、生産力の三要素が欠かせません。企画力とは世の中のトレンドを捉え「次はこうだ!」と新しい発想を打ち出せる能力。営業力とは作成した企画をきちんと売り込んでいく能力。生産力とは営業が認められてプロジェクトがはじまった後、アウトプットを出していく能力です。三要素のすべてを一定以上の水準でクリアしたうえで個性を出していかないと、コンサルティング業務は難しいと思います。

Q

面接で必ず聞く質問はありますか。

村岡

人事の者が志望動機を必ず聞きます。その上で、私は面接における話の展開の論理性に注目しています。論理性の弱い人は一つのテーマをさまざまな角度から聞いてみたり、質問に対する回答に質問を重ねたりしていくと、最初と最後のほうで整合性が取れなくなっていくものです。また、論理性を見るために、面接のあとに文章を書いてもらっています。テーマは「地球温暖化がもたらすビジネスチャンス」といった、誰でも知っている世の中のトピックをその都度出しています。また、現在の働き方についても質問します。ずっとデスクワークなのか、それとも外に出て人と接する機会を設けているかなど、要するに企画書をつくって売り込みに行けるポテンシャルを見ているわけです。とくにシンクタンクにお勤めの若い人は、与えられた仕事をこなすだけになっている場合がありますから。

Q

社会・環境戦略コンサルティング本部に興味のある方にメッセージをお願いします。

村岡

当社はNTTデータのグループ会社ですが、その枠にとどまらない仕事も多く、自分たちで新たなビジネスをつくる部分の多い部門です。常に走りながら次のテーマを考え、アクティブに新しいビジネスをつくり出したい方にぜひ来ていただきたいと思います。当本部は環境というソーシャルなテーマを扱い、社会に役立ちながらビジネスも両立させていくところに存在価値があります。社会的意義が高く、かつ実現のハードルも高いこの課題へ一緒に挑戦していきましょう。

インタビュアー / コンサルタント 半藤 剛

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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