面接官の本音

流通・小売・消費財業界の現役面接官へのインタビューです。

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Vol.116 ブルーボトルコーヒージャパン合同会社

ブルーボトルコーヒージャパン合同会社 Regional Director of Business Operations/事業本部長 伊藤 諒
2002年にアメリカで創業したブルーボトルコーヒー。生豆を厳しく選別し、焙煎から抽出までの工程にこだわってコーヒーを提供するそのスタイルは「サードウェーブコーヒー」と言われ新潮流を巻き起こしています。日本の喫茶文化やおもてなしの文化と、シリコンバレーを中心としたベイエリアならではの自由で開放的なカルチャーが融合し、サステイナビリティにも配慮したそのビジネスは、投資家からも大きな注目と賛同を集めています。満を持して2015年より日本に進出し、東京・清澄白河に第一号店をオープンして以来、青山、新宿、六本木、中目黒、品川と店舗を拡大しています。

「コーヒー界のアップル」や「サードウェーブコーヒーの代表格」と称せられ、2015年の日本進出以来、世間で大きな注目を集めているブルーボトルコーヒー。現在、日本での事業拡大のために積極的に人材を募集しているが、その事業成長の中心メンバーである伊藤氏に採用方針などについてうかがった。

面接時には「自己理解」「謙虚」「ポジティブ」という3つの資質を重視。

松尾
面接で必ずされる質問はございますか。
伊藤
その候補者の方が、これまでどのような軸をもって仕事に取り組まれてこられたのかをおうかがいしています。ひとつの仕事を経験して、そこから何を得て、何を課題として捉えたのか、体験が咀嚼されて血肉となっていることがなんなのか、そうしたエピソードからご自身がお持ちの軸を面接の場で確認させていただきたいと考えています。
松尾
「軸」=「信念」をもって生きていらっしゃるかどうかを大事にしていらっしゃるという姿勢は、「理念」を大切にする御社らしさを感じます。そのほか採用面接で重視されているポイントは何でしょうか?
伊藤
大きく三つあります。まずは「自己理解」。先ほどもお話ししましたように、これまでのご経験でどんな気づきや学びを得て、そこからどのような方向を目指していきたいのか。そして、そのためのステップとして次にどんなことをキャリアの中で実現したいのか、ご自身が明確に理解されているかどうかを重視しています。次は「謙虚さ」。私たちは、いままでに捉われない新しい価値の創造を目指しています。そのためには、異なるバックグラウンドを持つ人材と共に働いて行くことも多々発生します。ですから、オープンに違う考えを受け入れられるかということがとても重要であると考えます。そしてもうひとつは「ポジティブ」であること。当社はまだ発展途上であり、事業を成功させるために決まった道はありません。それを仲間と模索し、突き進んでいるのがいまの段階であり、その日創り上げたものを、翌日には否定してすぐ創り直すことも当たり前。そうしたサイクルを回すのを楽しめる人であるかどうかも見極めています。
松尾
御社は独自の理念を掲げて事業を展開されていらっしゃいます。そしてその理念への共感を重視した人材採用をなされていらっしゃいますが、どういった深さでの共感を期待されていらっしゃいますか?
伊藤
当社の理念のどこに共感、共鳴するかは人それぞれだと思いますが、我々が期待しているのは、想像力をもって「今この瞬間、自分がブルーボトルコーヒーの一員であったら、何を為すか」という次元でその理念を自分事として深く解釈しようとされているかどうかです。まさに、入社してオフィスに入った瞬間から熱い状態で事業に参画いただけるような人材とはそういう方だと感じています。
松尾
理念への共感の深さは、実際の現場ではどのように活きていらっしゃるのでしょうか?
伊藤
まずは各部門の連携に大きく寄与していると思います。例えば「現状に満足せず、常に進化を追い求めていく」という志を共有することで、利害が相反しがちな生産部門とセールス部門の間においても、目指すべきゴールに向けてともに難題を一緒に解決していこうという気運が生まれる。また、理念への理解が深い人材が集うことは、お互いを高め合うことにも繋がっています。「ホスピタリティ」は我々が掲げるコアバリューのひとつですが、それはお客様や取引先だけではなく、社内の仲間に対しても向けられるものだと考えています。良い意味での同僚間の緊張感が生まれ、一人一人が責任感をもって仕事に臨む風土が醸成されていると思います。
ブルーボトルコーヒージャパン合同会社 伊藤 諒

常に正解が変わる問題にチャレンジしていくことを、楽しめる方に期待。

松尾
今までの面接で印象に残っている候補者の方はいらっしゃいますか。
伊藤
ブルーボトルコーヒーに入社してからの自分をリアルにイメージし、これまでの人生を踏まえてストーリーとして語れるような方は強く印象に残っています。たとえば、先日リテールを統括するポジションで採用させていただいた方は、面接時「もし当社に入社されたら何から手をつけますか」という質問を投げかけたところ、コーヒーを扱った経験はまったくなかったものの、それまでのご経験から仮説を立てて、自分ならこんな仕事からやっていきたいという点をかなり具体的に、かつ熱く語っていただけました。そのこちらも一緒に働く仲間としてイメージがつきやすいので、そうした方にお会いできるとテンションが上がりますね。
松尾
更に成長速度を上げていかれるこれからの御社で必要とされるのは、どのような能力でしょうか。
伊藤
常にうまくいくことばかりではありませんし、たとえ思うような結果が出なくても、それを失敗と捉えるのではなく、あくまでもゴールへ向けた過程として捉え、その原因をきちんと見極めて仮説を立て、進むべき方向を論理的に導き出し、実行できる力を必要としています。
松尾
逆に御社に合わないのはどんなタイプの人材でしょうか。
伊藤
現状をロジカルに分析し、仮説を立てて前進するのが重要だと先ほどお話ししましたが、多くのステークホルダーが関わる現場では自分が描いたプラン通りに事が運ばないケースがほとんどです。そこで自ら現場に出て、きちんと関係者とコミュニケーションを取り、実行にまで落とし込むところまでやりきる意志がある方の方が当社で楽しんで仕事をしていただけるかなと思います。評論家タイプではなく、過去、問題を抱えたプロジェクトを当事者として成し遂げたような経験をお持ちの方を期待したいですね。
松尾
最後に、御社へのご応募を検討されている候補者の方々に向けてメッセージをお願いします。
伊藤
私が考える当社の面白みの一つは、アメリカのやり方をそのまま持ち込もうとはしていないところです。一方で、日本のやり方が絶対だとも考えていません。市場も違えばお客様も異なるという認識を本社においてもっており、アメリカと日本のそれぞれの良さを取り入れ、我々が掲げる理念のもと、まったくのゼロベースから新しい価値を創り出そうとしています。私自身もそこに大きな魅力を感じてここに参画しましたし、まさにいま日々試行錯誤しながらそれを創り上げているところです。これほどエキサイティングな経験ができる場は他にそうないと思いますし、こうした環境に本当に魅力を覚える方にぜひ仲間になっていただきたいと思います。

※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。

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