ヘッドハンターの目
ヘッドハンターの視点で注目の企業を分析。候補者と企業を結ぶ立場だからこそ伝えられる情報をお伝えします。
Vol.168 圧倒的なブランド力を誇るアイルランドNO.1家電メーカーの日本法人ヨーロッパ全土に20拠点強の工場、傘下メーカーを持つアイルランドNO.1家電メーカーの日本法人。日本は今後の最重要拠点としての位置付け。2010年までに100億円の売上を目指している。 |
日本企業の良さと外資系企業の良さを兼ね備えた社風
日本法人の前身は専門商社。専門商社時代に同社の1ブランドを扱い約6年で業界トップシェアを獲得。短期間でのシェアトップ獲得が本国にて評価され全商品の代理権が前身の専門商社に与えられた。しかしながら、当時の体制で20ブランドを超える全製品を本国の期待するレベルで扱うことは容易ではなかった。そこで同社からの投資を受け入れ専門商社から同社の日本法人に生まれ変わる道を選択。これにより、専門商社ではなしえなかったプロダクトブランド、コーポレートブランドの統一化も達成した。前身が専門商社ということもあり一般的に言われている外資系企業とは社風が少し異なることが特徴。両者の良い点を融合すべく社員全員が新しい社風を生み出そうとしている。
家電という新しい事業の柱
これまでは住宅設備機器がメイン商材。もちろん住宅設備機器は現在も事業の柱ではあるものの、新規商材としての家電も本格稼動し、イオン全店、ベスト電器、さくらや、LOFT、全日空商事(ANAスカイショップ)、コストコなどが主な取引先となっている。ポータブル暖房器やデザイン家電などの商材は住宅設備機器との相性も抜群でヨーロッパ独特の洗練されたデザインを持ち、機能追求型の家電とは一線を画している。家電との相乗効果で一般市場におけるブランド知名度も向上。2006年度の売上は2005年度に対して170%という好調ぶり。売上の伸びは家電分が上乗せされただけではなく、むしろ既存の住宅設備機器事業の伸びが多い点は注目ポイント。家電事業を立ち上げたことによる相乗効果が全国に波及したことを証明する結果となっている。現在は、家電事業の更なる強化とアジア展開に向けた足場固めの戦略を推進している。
アジアの中の日本
専門商社時代との大きな違い、それは「世界の中の日本」という日本法人としての役割を強く意識するようになった事。同社はヨーロッパにおいては抜群の知名度と商品力を誇るが日本をはじめアジアではまだまだ未成熟(グループ全体の中で日本法人の売上比率はまだ数パーセントの状態)。よって当面は国内マーケットにおける更なる知名度向上を1つの目標として据えている。マーケットシェアの更なる向上、製品ラインアップの強化、ブランド力の向上など取り組む課題はまだまだ多い。逆に言えば、ブランドをこれから構築していく面白い時期ともいえる。2010年を1つの目処として「アジアの中の日本」という位置付けをグループ内で確立させ、日本オリジナル製品の開発も実現する構想も持っており、いよいよ世界における存在感を示す準備段階に入ったともいえる。




