キャリアアップコラム
キャリアアップコラムでは、実際に行われているカウンセリング風景や、候補者の方とのやり取りをご紹介いたします。
Vol.70 転職歴無しは不利?転職市場では一般的に転職回数が少ないほうが良いといわれています。ところが、実際はそうでもないことがあるんです。もちろん全てのケースにあてはまるわけではないですが転職歴がないことが不利にはたらくケースについてお話します。 |
あるベンチャー企業から、「営業ディレクタークラスの人材が欲しい」という依頼を受けて早速人材像などを詳しくお伺いする機会がありました。お話を聞いていくとやはり、その業界に詳しくて営業マネジメント経験者であること、非常にオーソドックスなオーダーと感じていました。
一通り人材スペックについてお伺いした後に、人事責任者の方からこんなお話が・・
「あと、このポジションに関しては転職歴がない方は基本的に対象から外していただけますでしょうか。」
「え、転職歴がない人ですか・・・・?」
「そうです」
「ちなみにそれはどういった理由なのでしょうか?」
「ええ、今回のようなシニアなポジションで中途採用を行う場合は柔軟性を重視していまして、ひとつの会社だけで過ごしてきた人には弊社のようなベンチャーは相性が悪いと考えているからなのです。ちょっと驚かれたかも知れませんが、多少転職歴があっても会社を変わることの大変さやルール・文化の違う会社に順応することを体感している人材のほうが弊社には相性がいいのです」
よくよく話を聞いてみると、こちらの企業では転職歴のない優秀な経歴をもつ人材を過去にマネジメント層で採用したものの、なかなか定着しなかったり実力を発揮できなかった経緯があるとのこと。その原因の多くは転職当初につきものである「負荷」に対しての認識が弱いことがあげられるようです。
「若い方であれば問題はないのですが、マネジメント層を任せるようなシニアな人材は同じ会社のルールでずっと仕事をしてきているので、弊社のような未整備なベンチャーに適応することは並大抵なことではないです。よって、あえて転職歴のある人材をターゲットにしているというのが実情です」
これは、正直極端な採用基準の例かもしれません。ただ実際に面接をしているときにはこういった視点を持っている企業は実は多いことも事実です。
転職歴がない=会社に対するロイヤリティが高い、忍耐強い。という見方もできる一方、転職歴がない=新しい環境に適応できる?ひとつの世界しか知らないのでは?というリスクと見ることもできます。
この事実から言えることは、ある程度の年齢になって初めての転職をする場合、いかに新しい環境に適応できるかアピールできるかが重要になってきます。もちろんその人が長年の職業人生で築いてきたポリシーがあることは当然です。それを持ちつつも新しい考えや企業ごとにある独自のルールに理解を示す必要があるということです。
転職をして活躍する要素として、新しい会社に適応することはその人の能力を発揮するための前提条件といえます。初めての転職をお考えの方は、特にこういった視点を強く意識して転職活動を行ってみてはいかがでしょうか。
今回の教訓&アドバイス
- 転職歴がないということが場合によって企業からはリスクとみられることがある
- 経験や能力以前に、柔軟で適応力があることを伝えることが必要
- 特にシニアなマネジメントポジションに関してはこの傾向が強いので要注意




